
2011.12.01
第9回 コンサルタントの時間の使い方:カウンセリング編
アビームM&Aコンサルティング ディレクター
杉山 孝史 氏
弊社にとって人材は、価値を生み出す源泉であり、最も重要な経営資源です。
そのため社内業務の中でも、人材を強化する仕事を重視しており、カウンセリング業務もその内の一つです。
カウンセリングの仕組みは、社長を含めた管理職層が自分の下位層のメンバーをカウンセリーとして数名アサインし、評価時期を中心に定期的に成長をサポートするためのミーティングを行う形で運営されます。
カウンセリングにて実施することとカウンセラーとして求められるスキルは、クライアントへのコンサルティングと基本は同じです。
・ 問題を相手からしっかり引き出す(インタビュースキル)
・ 問題を整理して原因を掘り下げる(構造化、洞察力)
・ 問題から課題を抽出し解決のための施策につなげる(問題解決力)
そのため、基本的には、コンサルティングで培ったスキルを活用することで、良質なカウンセリングを行うことができると思っています。
■ カウンセリングを行う際の基本的な考え方
「今の自分を変革するために十分な期間で、かつ遠すぎない将来(3年程を想定)における目指す姿と、それに向けたやるべき事がはっきりしていると、日々が充実し、成長速度も速い」
例えば、内容的に難しかったり、厳しいクライアントに直面したりする等、大変な仕事に立ち向かった際に「今は、目指す姿にたどり着くために必要なA~Fの経験の内、AとBを実践できている」と思えるのと、「忙しい、終わらせないと、大変!」とただ日々の仕事をこなすのでは、毎日の精神状態も、同じ量の仕事をこなした後の成長速度も大きく異なります。
■ カウンセリングの主なアジェンダ
上述の考え方を念頭に置き、カウンセリングミーティングの中では主に以下の5点についてお話をします。
① 評価期間におけるプロジェクト毎の評価結果と、評価理由のフィードバック
② 評価結果を踏まえた直近の課題整理
③ キャリアの方向性、成長目標(ゴール)の設定
④ ゴールに到達するためにやるべきことの整理
⑤ 具体的なアクションプランの設定
■ カウンセラーの果たす役割
上記アジェンダに沿ってディスカッションを進めますが、貴重な場をより充実したものにし、少しでもカウンセリーの成長に寄与できるように、カウンセラーが果たすべき役割があります。その内のいくつかをご参考までに抜粋します。
【カウンセリーの現状を客観視するサポート】
プロジェクトの評価結果等を踏まえ、今の自分は何ができていて、どこが足りないのか、カウンセリー自身の課題と強みを明確にする支援をします。問題意識が高いコンサルタントには自分の問題点を沢山見つけることが得意なのですが、強みを認識することに苦労するケースがあります。
問題意識は成長機会を明確にしますが、強みの認識(自信)は機会にチャレンジする気力を生みます。どちらか一方に偏っていても成長を阻害することになるので、高い次元でこのバランスがとれるようにサポートをします。
【視座を高める】
日々の業務を懸命に取り組むほど、直近で抱えている仕事上の問題意識が強くなり過ぎるため、少し先を見据えた成長意識に視座を引き上げることを行います。
【やるべき事の具体化と実行をサポート】
目指す姿に到達するためにやるべき事を洗い出します。漠然としたものではなく、日々の行動に繋がるレベルにまで落とし込むサポートをします。(どの様な勉強が必要か、どの様な種類のプロジェクトにアサインされたいか、プロジェクトの中でどの様な役割を担いたいかなど。)
そして、成長のために本人が必要とする経験が実践できるプロジェクトへアサインされることをサポートすることもカウンセラーの役割です。
コンサルタントは様々な業界におけるクライアントの、色々な経営課題を解決するために、効率良く、速いスピードで成長することが求められています。
これを少しでもサポートするため、カウンセリングは時には2時間程の時間を費やすこともありますが、それもメンバーの成長を本気で考えているからこそできることだと思います。

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加藤 靖之 氏
アビームコンサルティング 戦略事業部 兼
アビームM&Aコンサルティング ディレクター主に経営戦略策定、グループ戦略策定、M&A戦略策定のプロジェクトに従事。 主な(共)著書・レポートに「ビジネスデューデリジェンスの実務」、「外国企業のM&Aによる対内直接投資の企業価値に与える影響実態調査」など多数。 マーケティング戦略、企業価値評価、戦略思考などの研修講師多数。

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杉山 孝史 氏
アビームコンサルティング 戦略事業部 兼
アビームM&Aコンサルティング ディレクター経営戦略・M&A戦略策定、営業・マーケティング戦略、新規事業開発、アジアを中心とした新規市場参入支援、持ち株会社化やグループ経営基盤構築のプロジェクトに従事。最近では、地域の企業再生や買収後のPMM(Post M&A Management)のプロジェクトなど戦略と現場が一体となって推進しなければならない難易度の高いプロジェ クトを担当。主な(共)著書には「M&Aにおけるプライシングの実務」がある。

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西川 裕一朗 氏
アビームコンサルティング 戦略事業部 兼
アビームM&Aコンサルティング ディレクタービジネスデューデリジェンスや企業再生・グループリストラクチャリングプロジェクトに従事。最近は新規事業立ち上げやグローバル戦略策定のプロジェクトを主に担当。主な(共)著書には「ビジネスデューデリジェンスの実務」がある。M&A戦略や企業価値評価等の研修講師多数。






















