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注目ファームの現職コンサルタントインタビュー A.T. カーニー株式会社

第1部

経営とは学問ではなくビジネスそのもの。
目に見える成果にこだわるA.T. カーニーこそが自分の居場所だと感じた

大手都銀にいらした荻原さんがコンサルティング業界を目指した理由、
A.T. カーニーを選んだ理由について教えてください。

photo_01.jpg【荻原】両親ともに自分で事業をしていた環境で育ったせいか、学生時代から「経済や産業を支えていく仕事がしたい」と考え、迷うことなく銀行に入りました。入社してすぐのタイミングからコーポレートファイナンスを担当し、デリバティブ支援などの仕事もしました。3年が経過した時点で異動になったのですが、これが結果的には転職のきっかけになりました。与えられた職務は厚生労働省に出向して、日本と海外政府との間で社会保障協定をとりまとめていくという内容。非常に珍しいケースのミッションで、ここでもやりがいを感じたのですが、それ以上に大きかったのが、出向とはいえ、一旦銀行の外に出て客観的に都市銀行の役割について考えられる境遇になったことです。当時、企業への貸し渋りなどが社会問題化しており、私自身もその姿勢に疑問を感じるようになりました。「もっと違う立場で、当初から志してきた『経済や産業を支える仕事』ができないか?」と考えた時、思い浮かんだのが経営コンサルティングでした。

ファームの選択について、こだわりのポイントがあったそうですね?

【荻原】いくつかのファームからオファーを頂いた際に、2つの軸で判断をしようと決めました。1つは「●●Way」とネーミングされているような、コンサルティングファームとしてのポリシーや手法が強固で、それをコンサルタントに押し付けるようなファームではなく、各人のやりたいことをもとに柔軟にテーマと向き合うことを許容してくれるファームで仕事をしたいということ。もう1つは「経営=学問」というスタンスではなく、「経営=ビジネス」のスタンスのファームを、というこだわりでした。どちらが良い悪いというのではなく、あくまでも私にフィットする場を選びたいという考えだったのですが、A.T. カーニーのコンサルタントとの議論を通じて、個々のコンサルタントの想いを大事にしており、「目に見える成果」にこだわっていることが伝わってきて、「ここだ」とすぐに決めました。

転職後、比較的早い時期にインドや英国へ行かれたようですが、
それはご本人の希望からですか?

【荻原】すでに消費財メーカーのグローバル・ブランドポートフォリオ戦略についてのプロジェクトなどを経験し、渡米して戦略実行にも関わる経験を得てからのことでしたが、留学を含め、さらに広く海外で経験をつめるチャンスを望んでいました。当時の私は、銀行での経験は持っていたものの、グローバルにおける実ビジネスを含めた経験に乏しかった。そのディスアドバンテージを早く埋めたいと思っていたんです。経営を学ぶ場としてだけでなく、さまざまな国から集まった生徒との交流を通じたグローバルな多様性を肌で学ぶ場として、海外でのMBA取得についても視野にいれていたとき、A.T. カーニーと関係の深かった英国のマンチェスター大学経営大学院が、A.T. カーニーのアジアパシフィック地域からコンサルタントを招待生として呼びたいと考えているという話を聞き、そこに手を挙げました。入学後、エクスチェンジ制度でインド経営大学院(IIM)で学べることを知り、すぐに希望を出しました。これからのグローバルビジネスと向き合っていく以上、BRICsを体感することもできる機会でしたから。

日本のA.T. カーニーには、多くの人が国内での大手企業のプロジェクトに強みを発揮しているイメージを抱いていましたが、近年はグローバル案件が増えているように見えます。

【荻原】A.T. カーニーのクライアントのポートフォリオに以前と今とで大きな違いがあるかというと、実はそんなに違いはありません。以前と変わらずA.T. カーニーの主要なクライアントは各業界のトップを中心とした企業です。ただ、そうした企業が経営で注力する主戦場がグローバルにシフトしつつあるのですから、当然私たちの仕事も必然的にグローバルになっていく。サブプライム以降、多くの日本企業がグローバルの必要性を強く認識するようになっており、今後は多くのクライアントにとっても業種によらず、国際市場での競争に打ち勝つことが重要なテーマになります。少なくともわれわれは、国内市場が縮小するなかで、業界トップの企業が2位以下の企業とパイの奪い合いをしていても、企業の成長も産業の成長も実現できないと信じています。だからこそクライアントにも、ときには世界に目を向けましょうと提案をする。A.T. カーニーの東京オフィスには「日本発で世界に羽ばたけるような企業をたくさん創出していきたい」という想いがあります。かなりの数のクライアントの海外展開をこれまで支援してきていますが、クライアントの日本企業ならではの強みを活かしながら、引き続きそういった支援をしていければと思います。

グローバル市場は多様。
ローカライズの重要性が今問われている

日本企業ならではの強みを活かす、という理想についてもう少し教えてください。
今、日本の世界におけるブランド力は低下している、という厳しい見方もあると思うので。

photo_03.jpg【荻原】発想の転換をすべきかもしれません。たしかに、かつて日本は国際競争力も高く、非常にブランド力があった。しかし「独自の強み」を技術力やクオリティでグローバルに発揮していた産業は、たとえばエレクトロニクスや自動車産業くらいだったのではないでしょうか。当然、他の業界でも、キリンや味の素、資生堂、ヤクルトなど、個別企業としては非常に強力なグローバル企業がありますけれど、業界全体が世界で成功しているわけではないと思います。国内では成功しているのにグローバルでは苦戦している、という企業は非常に多くあります。世界で戦えるような技術力と品質を持っていても、日本流のやり方を世界でもそのまま当てはめようとして失敗しているケースも多い。現在成功している企業の多くは、グローバルな視点を持ちつつ、現地の価値観やカルチャーを尊重して、的確なローカライズを心がけています。現地法人の代表者に現地の人材を登用するのも、その代表的な手法の1つ。こうした例ばかりでなく、あらためてこれまでの国内での経営のやり方と海外でのやり方の違いを認識しながら実行していく姿勢が必要かと思います。

 ただ、一方でA.T. カーニーは、先に申し上げたように「日本ならではのもの」を高く評価してもいます。私たち日本人が普段気付きづらい「日本の良さ」というのが、日本企業には実はたくさんある。それは文化に裏打ちされた感性的なものかもしれないし、品質に対する厳正さといったものかもしれないし、ものづくりの技術かもしれない。それらをもう一度見つめ直し、日本独自の価値を独自のやり方で発信していく挑戦も行っています。これができるのも、東京オフィスがグローバルのA.T. カーニーで高く評価されているからこそです。日本のA.T. カーニーからの呼びかけでグローバルの各オフィスが連携していく案件例はいくつもあります。

青くさい夢を本気で語り、本気で目指す者が集う。
それがA.T. カーニーです

荻原さんは採用の任務も兼ねているとうかがいました。 最後に、どんな人材がA.T. カーニーで活躍できるか教えてください。

【荻原】一言でいえば、青くさい夢を本気で語り、本気で形にしようと考えている人。これにつきます。代表の梅澤以下、私自身も含め全員がそういう人間ですから。スキルは後からでも身につきますが、想いは入社してから見つけるものではないと思っています。最初に言ったとおり、A.T. カーニーは目に見える成果にコミットするプロフェッショナルファーム。いつでも「●●Way」を行使するやり方ではなく、その都度最適な問題解決を模索します。言い換えれば、「自分がやるべきこと」を自分で見つけ、実行していく人でなければ気持ちよく仕事ができないと思います。最後に一つメッセージとしてお伝えしたいのは、A.T. カーニーは他のファームと比べてもコンサルタントの在籍期間が長い集団だということ。アップ・オア・アウトではなく、プログレス・オア・アウト。成長や進化を続けている人間であれば、長期に渡ってチャレンジし続けることができる。だからこそ、多くのコンサルタントが永く在籍しているんです。どうか向上心の高い人に参加してほしいと思っています。

プロフィール

写真:荻原 英吾  氏

荻原 英吾 氏
プリンシパル

一橋大学経済学部卒業、英マンチェスター大学経営大学院修士。
みずほコーポレート銀行で法人渉外に携わり、官公庁への出向経験から、今後の日本を強くしていく上で産業界の中から企業を支援する機能の重要性を痛感。その実現のためA.T. カーニーに入社。日本およびロンドンオフィスにて消費財、メディア業界を中心に全社戦略、マーケティング戦略、新規事業戦略の支援を手掛ける。『Think!』(東洋経済新報社)等への寄稿や、セミナーでの講演多数。

写真:邉見 伸弘 氏

邉見 伸弘 氏
マネージャー

慶應義塾大学卒業、仏ESCP-Europe MBA。
国際協力銀行にてプロジェクトファイナンス、カントリーリスク分析、アジア債券市場育成構想等の業務に従事後、A.T. カーニーに参画。東京オフィスに在籍しながらも、年の多くを海外オフィス(ベルリン、リスボン、アムステルダム、サンパウロ、ニューデリー等)で過ごす。金融、エネルギー、ハイテク業界等の日本企業を中心に新興国参入戦略、M&A戦略等をグローバルチームを率い最前線から支援。金融ジャーナル等への寄稿や大学、米ボストンNPO等での講演多数。

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