何を基準に転職先を決定するか

最近、キャリアディベロップメントも日を追うごとに欧米型になってきました。優秀な人材には、数社からオファーが出て、キャンディデイトがその中のどの企業を選ぶかはとても興味深いものです。それぞれの企業が自社の魅力を全面 に打ち出しての取り合い&口説き合戦になるのですが、究極的な人材になるとコンペンセイションやサインナップボーナス等はまるでオークションでも見ているかのように急上昇していきます。

しかし、実際のところ最終的に彼らが重要視するのは、その企業でどんな人が働いているか、どんな魅力的な人材が集まっているか、またその会社での業務が今後の自分にどのぐらいのバリューをもたらすか等、地に足を着けて選択するケースがほとんどです。

現場の人に現場の話しを聞くのはとても重要なことですが、経営者を含め経営陣とじっくり話しをすることもさらに重要なことであると言えます。課長や部長クラスで入社を決定している人はいませんか。エージェントを使うときでも必ずそのコンサルタントがその企業のどのクラスまでリレーションがあるのか必ず確認するべきです。

優秀な人材が集まる会社は、例外なく経営者、経営陣が魅力的な会社です。そして魅力的な会社ほど、経営陣が採用に関して非常に積極的で手間暇を惜しみません。会社を選ぶのに迷ったときは、働いている人や経営陣ととにかく時間を掛けてお話することをお勧めします。

「eビジネスコンサルタント」急募案件続出!

クリック&モルタルの時代と言われて久しいですが、日本でもようやく大企業のeビズ化が本格化し、今年2001年が「クリック&モルタル元年」と言えそうです。その流れを受けて、コンサル・ファームやSIPS各社で、この数年間eビズに携わった人材を急募するケースが目立ち始めました。

eビズの世界では、リアルのビジネス以上にビジネスモデルを構築する戦略部分と、コンテンツやWebデザインを含めた情報デザイン、そしてシステム部分のシナジーが求められ、eビズコンサルタントにも突出する専門分野、プラス他分野においてもある程度の土地勘が求められます。

そこでファーム各社が熱い視線を送っているのが、eベンチャーで事業の立ち上げを経験された人材です。最近、残念ながら増資に失敗し挫折を味わっているベンチャーが目立ち始めましたが、そんな経験をしてきた人材にこそスポットが当たっているのです。

「もう一度やり直せるなら、次はこうする」という具体的なプランをお持ちの方、自らの失敗体験を活用してクライアントのeビジネスを成功へと導ける自信のある方、是非お問い合わせください。

『個人名』で仕事をする、ということ。

「個人として成功する実感が沸いてきました!」 先日、1年ほど前にキャリアチェンジのお手伝いをさせていただいた方と食事をして いるとき、ふと出てきた言葉にドキッとしました。この方は、外資コンサルティング ・ファームからネットベンチャーに転職されて大活躍をされている方です。『〜会社 の〜さん』ではなく『〜分野の経営企画・事業企画なら〜さん』というイメージが やっと沸いてきたとおっしゃられていました。

「就社ではなく就職を!」と言われて 久しいですが、なるほど実感している人の話はリアリティがあります。 USなどではビジネスが始まる時、そこには必ず個人名があります。96年9月、シスコ ・システムズが、創業まもないグラナイトというベンチャー企業を約2億ドルで買収 し話題を呼びました。「会社を買ったのではなく、グラナイトの創業者ベクトルシャ イム氏(サン・マイクロシステムズの創業者の一人)の才能と、彼のまわりに集まっ た人材にお金を出した」というシスコの経営陣のコメントはあまりに有名です。

現象としてのネットベンチャー転職ブームは一段落した感はありますが、日本ビジネ ス社会が抱える「プロフェッショナル人材の流動チャネル創造」と「個々のスキル アップ向上」いう課題解決にとっては、とても重要な時期だったと思います。事実、 前述の方だけではなく大企業やコンサルティング・ファームからベンチャー企業へ キャリアチェンジして、この数年で非常に有意義なキャリアとスキルを身につけ、自 身のマーケットバリューを何倍にもさせた人材は数多く存在しているのです。

日本でも、優秀な若者たち『個人』にとって大きな可能性とチャンスが広がり始めま した。リクルーティングの仕事をしていると、あの会社のあの人にコンタクトを取っ て欲しいという「名指しリクエスト」が日々増えていて、また、その人へのコンタク トをまったく別の5〜6社からほぼ同時期にリクエストされることさえあります。 創業間もない、優秀な人材=スーパースマート集団のベンチャー企業はまだまだたく さんあります。そこには、ビジネスプロデュースから営業、企画、エンジニアに至るまで、あらゆるタイプの個性豊かな優秀な人材で溢れかえっています。20代、30代前 半をそんな環境の中で過ごすことは、オンビジネス上の『個=個性=特別 なスキル= 特別なキャリア』を手に入れる上で、とても重要なことだと思っています。

昨今のネットベンチャーへの転職を単なる一過性のブームではなく、キャリア・ディ ベロップメントの「意味ある挑戦」として定着させたいものです。この「キャリア INQ.com」では、大企業からベンチャーへの流れも引き続き追っていきます。ご期待 ください。

“多くの人に見向きもされないけど、一人だけに物凄く好かれるっていう生き方がカッコ良い時代になってきた”

先週、ニューヨークにUSの最新eビズを探る旅に行ってきました。そこで、興味深い人物に遭遇。学歴もなく、誰も知らないようなネットベンチャーにいて、そこをクビ当然に退社し、拾ってもらった会社がIPO。今日の食事代さえも、ままならない生活から2年で、ミリオネアー。そのヴァイスプレジデントまで上り詰めた人です。

その方はエンジニアで、クビになったその会社のニッチなテクノロジーのスキルが、次の会社にベストマッチしたのです。その方の強烈な一言!「MBAもなく、コンサル出身でもない僕らが成功を手にするためには、彼らが持っていない特別 な何かを持っていなければならない。それが、特別であればあるほど当たったときのリターンは大きい。当時、僕は、自分の持っている半端なものを全て捨て去ることから始めたんだ」う〜ん。この潔さに感服。

実は、同じようなことが日本のリクルーティングの世界でも見られるようになってきました。何十社から不採用通 知を受けている人でも、最後の1社から意外な高条件のオファーが届けられることがあります。これだけ経済動向や市場環境、消費者の趣味志向が多様化する中で、自身のキャリアデベロップメントももっとユニークであってもいいかと思います。

特別なものを磨いている方、それを必要とする人は世界に必ずいるはずです。個人的には、そんな方々のキャリア インキュベーターでありたいと思っています。