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PE業界キャリアセミナー ~前編~

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先日ポラリス・キャピタル・グループの木村社長にインタビューさせて頂く機会がありました。その中で、木村社長からPEの役割について、「ポテンシャルを見極め、しがらみから解き放つ」というお話がありました。詳細は近日公開のインタビュー記事をご高覧頂きたいのですが、投資を行い、リターンを最大化するという事は大前提であるものの、リターン最大化のために、投資先企業に対しPEファンドが提供できるものは、大きなインパクトがあると改めて認識しました。

さて、今回は2015年3月20日に行われた、PE業界キャリアセミナーでのパネルディスカッションの内容(前篇)を公開致します。
なぜPEファンドへ転職したのか、IBD、戦略コンサルなどと業務がどのように違うのか、等に参考になる内容だと思います。
是非ご一読ください。
※後篇は後日公開致します。

Q1 皆さんがPEファンドへ転職したきっかけ、理由は何ですか?

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【Aさん】
私がPEファンドへ転職したきっかけは、もう少しビジネスに主体的に関われるキャリアを志向したためです。
私は元々、投資銀行にてPEへのローン提供や、M&Aアドバイザリー業務を行っていました。大変刺激的で、学びの多い職場でしたが、投資銀行は、お客さんが何かしたいといった時にアドバイスを提供するビジネスで、そこがスタートになります。そのため、より自分自身が主体的に物事を進める立場/業態でビジネスをしたいと考え、PEへの転職を希望しました。

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【Bさん】
私も、元々は投資銀行でM&Aアドバイザリー業務を行っていました。投資銀行の仕事は大変面白く、特に会計、税務、法務などのテクニカルスキルが伸びていく事に喜びを感じていました。しかしながら、クライアントの事業には、興味があまり持てず、このままでいいのだろうかという漠然とした不安もありました。そこで、M&Aのスキルを活かしながら、もっとクライアントの事業に対し執着心を持っている人たちと働いてみようと考えPEへの転職を決めました。

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【Cさん】
私は、元々事業会社で働いていました。その後、M&Aの経験を積みたいと考え、Big4系のFASへ転職しました。
Big4系のFASで、M&Aアドバイザリー業務に従事する中、あるPEファンドをクライアントとしたプロジェクトの担当となりました。そのプロジェクトがきっかけで、投資だけでなく、事業にも深く入り込んでいくPEの仕事は、すごく面白く、遣り甲斐のある仕事だとわかり、興味が湧き転職を決意しました。

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【Dさん】
私も投資銀行出身なのですが、投資銀行ビジネスは、アドバイザリービジネスです。どうしても、案件が終わったらクライアント企業と離れてしまう事がもどかしく、もう少し中長期的に対象企業と付き合いを持ちたいという思いが強くなって転職を考えていました。
M&Aは大変エキサイティングなため、これをプリンシパルビジネスとしてやりたいと考え、PEファンドへの転職を決めました。

Q2 アドバイスをする側から投資を決定する側へ転職された皆さん。今までとは、何か変化はありましたか?

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【Dさん】
投資銀行とPEファンドでは、必要なスキルセットは近いが、必要なマインドセットが全然違うと思います。
投資銀行やコンサルティングファームは、究極的にはアドバイザーとして案件を取ってくる事で利益を作り出すビジネスという理解です。一方で、PEファンドは投資家なので、案件を取ってきて、投資のリターンを作るビジネスです。そのため、案件を取ってくるだけでなく、その案件を上手くEXITする所までコミットが必要になる。この点は頭のスイッチを切り替える必要がありました。

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【Bさん】
私の経験で言うと、PEファンドの仕事は、業務のスコープが際限なく広がる点が大きな変化として挙げられると思います。スペシャリストとして、専門的に業務をやっているのが投資銀行やコンサルティングファームだとすると、PEファンドはジェネラリストとして幅を広げて完成していく事を求められます。
マインドセットの面ですと、自分の担当している投資先に起こる事で、自分に関係ない物事は何もないという感覚が必要です。キーとなる社員が辞めたいと言い出せば、現場に向かい慰留しにいきますし、残業代不払いで訴えられたら裁判にも出向きます。そのあたりが、大きく違うと思います。

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【Cさん】
前のお二方の仰ったとおりの違いがあると思います。敢えて補足すると、私の感覚では、結果に対するプレッシャーが格段に上がったと思います。投資の際に、目標のリターンがあり、リターンを実現するために、売上げの目標や利益の目標があります。
しかし、投資後には「投資時には考えていなかった問題が発覚してしまった」、「当初想定していた計画通りに物事が進まない」という事が頻繁に起こります。それでも、投資時に掲げた目標リターンを実現しなければならないという、大変プレッシャーの高い、総合的な能力の求められる仕事だと思います。

Q3 Q2と関連するかもしれませんが、PEファンドでの投資業務の面白み、遣り甲斐はどういった点にありますか?

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【Bさん】
冒頭申し上げた通り、私は、バンキングの仕事を大変楽しんでいました。
PEファンドの仕事でも、投資のエクセキューションは変わらず楽しみながらできています。PEファンドならではという点では、共通言語が無い投資先企業の方と共通言語を探りながら、人間関係を作る。その上で、信頼されていくというプロセスに遣り甲斐を感じています。

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【Aさん】
先程、別の方が仰っていらっしゃいましたが、PEファンドは分析結果を基に本当に投資を行うか、リターンは上げられるかという点に責任を持つ。このスタンスや立場の違いが大変遣り甲斐のある点です。
投資をした後に、経営陣や従業員の方と「この会社はどうやったら良くなりますかね?」「我々ができるサポートは何がありますかね?」というディスカッションを行います。

企業価値向上を真剣に、徹底的に考え抜きます。あくまで株主ですが、経営するというスタンスで、どういったイニシアティブでやるのかを議論します。そして、ディスカッション内容が実行され、結果が出る。この一連のプロセス自体が非常にエキサイティングで、遣り甲斐があります。

若くして、売上げ数百億の創業オーナーと対等にディスカッションをし、絵を書き実行した結果にコミットする。こんな経験ができるのはPEファンドならではだと思います。尚、自分達に無い専門性は、外のリソースを使います。しかし、それを基に意思決定するのは、PEファンド自身というスタンスです。

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【Dさん】
お二方と少し違う観点から、PEファンドの面白さをお話しすると、投資意思決定というキーワードが挙げられると思います。
極論すれば、高いプライスを出せば、会社は買収できます。しかし、高いプライスを出せるという事は、ストレッチした事業計画を信じられる、もしくは自分達であれば作る自信があるという事の裏返しとなります。

そのためには、対象会社のビジネスをしっかりと理解していないといけませんし、ビジネスを伸ばすことに本気でコミットしないとだめです。その上で、投資委員会を説得し、機関投資家に投資の妥当性を理解してもらわないといけません。このバランスの中で、「対象企業にいくらなら出せるか?」を考え判断するのが、エキサイティングで大変面白いです。

後編に続く

佐竹

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マネージングディレクター 佐竹勇紀

キャリアインキュベーションにて、プライベート・エクイティ業界(プロフェッショナル及び投資先経営幹部)の採用/転職サポートを中心に活動中。 プライベート・エクイティ ファンドの投資プロフェッショナルはMDクラスからアナリストまでを網羅的にカバーし豊富な実績がある。
投資先経営幹部はCEO、CFOといったプロ経営者の支援実績が豊富。 キャリアインキュベーション参画以前は、大手人材紹介会社の金融部門にて就業。

マネージングディレクター 星野 光博

キャリアインキュベーションにて、PE、インフラ、VCなどの投資プロフェッショナル及び投資先経営幹部のサーチを担当。
キャリアインキュベーション参画以前も人材紹介会社に属し、上記業界への人材紹介経験は合計10年を超える。 それ以前は投資銀行や事業会社、ノンバンクにおいてM&Aや投資関連業務に従事。

ディレクター 山口 彩

キャリアインキュベーションにて、PEファンド、メザニンファンドの投資フロント及びミドルバックの転職サポートを専門に担当。
キャリアインキュベーション参画以前はブティック型のエージェントにて金融機関(保険会社・銀行・証券会社・不動産ファンド)の人材紹介に従事。
それ以前は生命保険会社にて就業。

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