MBOスポンサーと成長支援を目的にニューホライズン キャピタル株式会社(以下「NHC」)が管理運営するニューホライズン2号投資事業有限責任組合(NH-2)は、6月29日、SPC(投資受け皿会社)を通じて、自転車・サイクルパーツの大手製造卸・販売会社の武田産業株式会社(以下「武田産業」)にMBOスポンサーとして投資致しました。
当該投資は、武田産業の創業家出身であり取締役会長である武田英世氏によるMBO(経営者による買収)を支援するものであり、また、3年以内にIPO(株式公開)を目指す同社のガバナンスの強化と成長支援を目的としたものの模様。
業歴70年以上の実績を有する武田産業は、相続等を経て散逸していた株式の全部を投資フ ァンドのACAシナジー2 号投資事業有限責任組合が取得し、その後、武田英世氏が一部再出資している。
武田産業の特色は、[1]我が国の自転車市場が縮小する厳しい環境下にあって、高い収益力を維持していること、[2]自社ブランドのノーパンクタイヤ装着自転車(名称:チャクル)の販売拡大によって成長を続けていること、[3]全国8か所に物流施設を整備(うち6か所は自社所有)し、自転車等の物流事業者としても高い競争力を有していること、[4]自転車のOEM製造・販売が売り上げ全体の5割を占め、在庫リスクが低いビジネスモデルを構築していること、[5]西日本・九州地区にも販売地域を拡大し更なる成長が期待でき ること―――などが挙げられ、他社との大きな差異化要因となっている。
武田産業は、今後の経営戦略としてチャクルの新製品を6月以降順次市場に投入しチャクルの市場認知度の向上と取扱店舗の拡大を図るとともに、西日本・九州地区に自社物流施設を取得し、販路を拡大していく計画。また、これらの施策を確実に推進することによって、3年後の収益規模を売上高で60~75億円(平成27年1月期比約1.5倍程度)にまで引き上げ、東京証券取引所に株式の上場を目指す方針。
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