画像:マーサージャパン株式会社

マーサージャパン株式会社

組織・人事マネジメントをドメインとするコンサルティング会社としては、世界最大級のトップファームとして知られるマーサー。本拠地ニューヨークをはじめ世界約180の都市で18,000人超のメンバーがコンサルティング、アウトソーシング、インベストメントに従事している。日本での活動の歴史も長く、東京オフィスのマーサー ジャパンは今年30周年を迎えた。
他を圧倒する実績を持つこのマーサー ジャパンが見つめている 日本企業の課題とは何なのか?参画する人材に求めるポイントとは?
代表取締役社長の古森剛氏に聞いた。

数ある経営アセットの中で、最も変革の可能性を秘めているのが「ヒト」というアセット

「一所懸命に仕事をして、ヒトから『ありがとう』と言われる。それが自分にとっては一番の喜び。」という確信を得たこと、これがマッキンゼー在籍時の古森氏最大の収穫だったという。と同時に国内系生保会社からマッキンゼーに転職した古森氏が、マーサーへの転身を決めるポイントにもなった。

「 前職も前々職も、仕事に満足してはいましたが、どういうわけか私の場合、ほぼ5年サイクルで卒業感のようなものが湧いてくるのです(笑)。マーサーに入るきっかけも、『とにかくいろいろなヒトと会うことを自己目的化して動いてみよう』と考え、行動を始めたことで巡ってきました。」

具体的には、すでにマーサーのM&A部門で活躍し、名を広く知られていた西口尚宏氏(現在、代表取締役ワールドワイドパートナー)との出会いが、古森氏を動かした。

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「外部の人間がよその会社に入っていって変化を起こす。それがコンサルタントの仕事であり、やりがいなのだという仕事観、価値観が(西口氏と)驚くほど同じだったんですね。例えば、M&Aという企業にとって非常に大きな転機についての考え方。もちろん、お金や事業をどう統合し変革を起こすか、という点も重要です。しかしM&Aという局面において何より重要なのは、「ヒトや組織がどう融合し生まれ変わるか」、だと私は考えていた。西口もまた同じ発想の持ち主であり、だからこそ他が手がけていなかったこの領域に特化したサービスを提供し、成果を上げていたわけです。」

こうして2005年、古森氏はマーサーに入社。昨年からは代表取締役社長を務めている。

では、マーサー ジャパンのトップとなった古森氏は、現在日本のビジネスフィールドをどう捉えているのだろうか。

「企業経営の根幹を担うアセットは何かといえば、答えは明快ですよね。モノ、カネ、情報、そしてヒトです。この何年かの間だけでも、日本の企業はこれらのアセットに対して様々な変革のメスを入れてきました。とりわけ情報、つまりITについては大きな投資を繰り返してきた。それでもなお、変化し続けることを企業は求められています。では今、最も大きな変化量が残されているアセットは何なのかといえば、それは"ヒト"の部分なのだと確信しています。そして"ヒト"が変化することこそが、企業にとって最高の競争力強化につながるのだと考えています」

古森氏は、自分がマーサーの一員だからこう言うのではない、と語る。90年代、特に北米ではIT投資による変化こそが経営イノベーションの競争要因だった。経営の効率化達成局面においてIT改革が果たした役割は大きかった、と古森氏は評価する。しかし現代では多くの成長企業が一定の情報ITアセットを備えて横並びの状態。当然今後も先進の情報アセットを備え続けるべく、ITイノベーションは必須となるだろうが、それによって得られる「変化量」は90年代当時ほど劇的ではなくなる、というわけだ。

「資本市場の分野に注目しますと、今やお金は世界中をめぐり、大きく動くようになっています。地道で緩やかな成長しかしない企業よりも、真のイノベーションと呼べるような変化を起こす企業にこそ、世界中のお金が集まってきます」

つまり、情報というアセットの現状だけでなく、カネというアセットの現状を考えてみても「大きな変化」が経営に不可欠ということ。そして古森氏は、その最高のチャンスがヒトにあるのだと説く。

グローバリゼーション、M&Aという経営課題を解決する鍵もまた「ヒト」にある

今、マーサーのようにヒトに特化したファームばかりでなく、多くの戦略系グローバルファームもまた、「人材戦略や組織変革がテーマ」と唱い始めてもいる。それでは、こうした並み居る巨大ファームと同じテーマを追いながらも、マーサーが強みを発揮して成果を上げ続けている理由とは何なのか?

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「今の企業経営で皆が注目しているグローバリゼーションというキーワードを例にしましょう。世界市場で実績を獲得し、各国に拠点も備えていくのが現代のグローバリゼーションですが、実態はどうでしょうか。日本企業の海外拠点では、重要な業務はローカルスタッフではなく日本人が担っているケースが多いのです。もちろん、そこには戦略的価値もあるでしょう。しかし、少子高齢化・人口減少・グローバル競争など、様々な問題に直面している現在、同じ手法は通用しなくなっています。つまり、ジャパニーズ・オンリーのグローバリゼーションから脱却しなければいけない。多くの投資家は先を見越して、そう考えています。いかに現地の人々を登用し、日本人との融合の中で育成し、真のグローバリゼーションを長期的に成功させられるか。これによって、マネーの動きも変わってくるのです」

古森氏は、以上の問題点をすでに日本企業の経営陣は気づいているのだと語る。先に挙げた「M&A成功の鍵を握っているのもヒトと組織の問題」だということも、経営者たちは重々わかっているという。「わかっているけれどもうまくいかない」。まさにコンサルティングに期待が集まる局面がここにある。そして、こうした方向性で過去においても大きな実績を上げてきた数少ない存在が、まさしくマーサーだ。事は単なるドメスティックな組織の改革レベルではない。M&Aやグローバリゼーションという、世界を相手にした大きな波が来ている。グローバルな視座でヒトと組織を変化させるノウハウと、経験値と、能力とを持った唯一のファーム。それがマーサーだというわけだ。

「ここまでの話だけを聞くと、きっとカッコよく響くでしょうね(笑)。でも、実際は簡単な仕事ではないですよ。相手は血の通う人間ですから、どろどろとした場面も頻繁に登場します。だから、今まで他のコンサルティング会社はあまりタッチしないできた。しかし、逆にいえば『誰もやりたがらない大変なこと』をやった時こそ、『ありがとう』と言っていただける。最初に言いましたよね(笑)。私たちの喜びの源泉は『ありがとう』にあると」

こうなれば、マーサーの求める人材像の1つがおのずと見えてくるはずだ。

「誰かのために尽くし、感謝されることを最高の報酬だと感じる人。感謝してもらえるから頑張れる、と考える人。私と同じように、そう思っている方々にとっては、非常にやりがいのある場があります。私たちが望んでいるのも、もちろんそうした方々ですし」

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