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株式会社ベイシアグループソリューションズ 注目企業インタビュー

注目企業インタビュー

株式会社ベイシアグループソリューションズ

データ分析とアルゴリズムで目の前の課題を解き、10年後のグローバルトップへ

ワークマン、ベイシア、カインズ、東急ハンズなど29ブランドを束ねるベイシアグループ。その中のデジタル戦略会社であるベイシアグループソリューションズは、2022年7月に誕生した、グループ横断のDXを加速させるデジタルソリューションカンパニーだ。
もともとIBMでご縁があったことから、ベイシアグループのデジタル戦略を担うことになった代表取締役社長の樋口氏と、小売業界で機械学習などを駆使して需要予測にとりくんでいたデータサイエンティストの 瀬川氏にベイシアグループのデジタル戦略、仕事の醍醐味について聞いた。

小売のグローバルトップを目指して

まず樋口さんに伺います。ベイシアグループソリューションズはどのようなビジョンを描いていますか?

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【樋口】私が見据えているのは、10年後の未来です。10年後にはニューリテールで世界的なリーディングカンパニーになっている状態を目指しています。
グローバルで注目しているのはホーム・デポとウォルマートです。視野を広げて何周も先を行く業界トップ企業の戦略・戦術から果敢に学んでいきたいと意気込んでいます。
これから5年で目指す中期的なビジョンとしては、「ベイシアグループの発展的創造」として、カインズの「くみまち構想」などを含めた異業種との連携の強化を掲げています。「くみまち」とはカインズが生み出した造語で「組み・街」を意味します。ベイシアグループが提供する商業施設、店舗、商品を起点に人が行き交い、集い、交わりながら日常をより楽しく、快適にしていきたいという想いを込めています。

リアル店舗は、地域の方々にとって単なる「買い物をする場所」ではありません。災害時の避難・支援拠点として、雇用を提供する「働く場」として、地域のみなさまからいかに頼られ、いかに地域に貢献するかを考えています。

くみまち構想を実現させ、グローバルでニューリテールカンパニーとなるためには、短期的にグループ29社の効率化や連携強化、DXを積極果敢に推進しなければなりません。
グループ間連携が進み、DXが進んで効率化やデジタル化が行われれば、ウォルマートのように自社の物流システムを、ソリューションとして同業他社に提供できるようになるかもしれません。グループ横断のDXが実現できれば、ベイシアグループのデジタルソリューションがリテール業界のデファクト・スタンダードになる可能性もあると考えています。
そのために、具体的にどのようなことに取り組んでいるのですか。

【樋口】いま力を入れて取り組んでいるのが、「はりねずみ経営におけるDX」です。つまりグループ29ブランド1つひとつが尖った個性を発揮するための施策を打っていくということです。そのとき、各事業会社やブランド単体では整えきれないデジタルインフラやプラットフォームが出てくるでしょう。
セキュリティ基盤やクラウドなどのインフラ、AIを活用したデータ分析などグループ各ブランドに不可欠なデジタルプラットフォームを整備し、共通化して提供することが、いま目の前でベイシアグループソリューションズが取り組むべきミッションです。
中でもAI Labが力を入れているのは、AIを活用した需要予測とSNSの口コミ分析です。需要予測の領域は、多くの小売企業がチャレンジしていますが、店舗の実態に即して高い精度で予測するには深い知識とゴールのない改善の連続が必要です。
とくに在庫の回転が速く、日々の廃棄ロスが大きなスーパーマーケットの需要予測に取り組むことは、大きなチャレンジです。

サプライチェーンのすべてに関わるデータサイエンティスト

中途入社された瀬川さんにお聞きします。もともと同じ小売り業界でエンジニアとしてDXに取り組んでいたそうですね。なぜベイシアグループソリューションズに入社しようと考えたのですか。

【瀬川】データ分析の結果をもとに、多くのアクションを起こせる思ったからです。私は前職でもデータサイエンティストとして、小売業界のデータ分析業務に携わっていました。
同じ小売業界の中でもカインズの魅力は、SPA(製造小売業)の形態を取り、自社のオリジナルブランドを持っている点です。商品開発からマーケティング、宣伝、販売までサプライチェーンの全てに一気通貫で関われる点が面白いと感じました。

しかもベイシアグループ全体ではブランド数が豊富で、ジャンルも多岐にわたります。日常生活でよく使う製品や、自分の好きな領域に関われる。そのとき自分自身のユーザー目線を、分析やビジネスのより上流に活かせるところが魅力的です。
いまでは分析したデータをオリジナルブランドの製品開発に活かしたり、SNSの口コミ分析結果をマーケティングや販促施策に活かしたりしています。自分が関わった商品が店頭に並んでいるのを見たりすると、自分の仕事の影響範囲の大きさを実感することができ、やりがいと楽しさを感じています。

現在、どのような仕事を任されていますか。

【瀬川】AI Labに所属し、SNSやECサイト上にあるお客様の声を収集・分析して、商品開発に活用するプロジェクトを牽引しています。データ収集から、自然言語処理による口コミ情報の分析、ダッシュボード構築までデータ分析基盤構築の全般を担当しています。
たとえば口コミ分析プラットフォームをゼロから開発し、社内で運用に乗せました。このプラットフォームを開発したことにより、SNSやECサイトの口コミを集約して1つのUIで検索できるようになり、分析結果をグラフィカルに表示できるようになっています。
開発の際は、実際にツールを使うバイヤーのみなさんから要望を直接ヒアリングし、「口コミをこう分析したい」「SNS上の画像やユーザーの使い方情報を製品開発に活かしたい」というように、ディスカッションしながら進めました。

たとえばカインズでよく売れる「抱きまくら」をこの分析プラットフォームで検索すると、「授乳」「赤ちゃん」といった関連ワードや、ユーザーが実際に使っている画像が出てきます。すると、妊婦さんが出産の前後で抱き枕を使用するというユーザーのリアルな使い方や最近のトレンドを手軽に見ることができるのです。

実際の商品化につながった例をあげると、鉄フライパンの開発です。「鉄フライパン」を分析すると、「シーズニング」と呼ばれる鉄フライパンのお手入れ作業を楽にしたいというニーズや、「アウトドア需要」といった新たな利用シーンが見えてきました。バイヤーも気づかなかった新しい使い方やニーズを発見でき、製品開発につながる手助けができていると感じています。

実際にご入社されて、どのような仕事の醍醐味を感じていますか?

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【瀬川】バイヤーやマーケターとディスカッションしながら実際の商品開発に関わることができる点です。AI Labでは、単に依頼のあったデータ分析をするのではなく、上流から業務部門と一緒に分析方針を設計することや、分析結果を踏まえたアクション案を考えて提案することも求められます。

また、ディスカッションの際にはエンジニアの目線だけでなく、ときには私たちのユーザー目線が、実際の商品に活かされることもあります。バイヤーや商品開発担当のメンバーが、私たちエンジニアに意見を求めてくれることも多いんですよ。
例えば、私は最近キャンプを始めた初心者キャンパーなのですが、鉄フライパンについてのディスカッションの際には、ライト層がキャンプギアに何を重視しているか?など、いちユーザーとしての意見もバイヤーが求めてくれました。エンジニアとしても、新しいプロダクトを開発するとき、バイヤーや製品開発担当者、店長など現場の方々と日常的にディスカッションできる風通しの良さは嬉しいですね。お客様目線とエンジニア目線を行き来しながら、自分の強みを発揮できるのが面白いですね。
自分の仕事が事業インパクトを与えているという手応えがありますし、解きがいのある課題に向き合っていることを実感する日々です。

解きがいのある課題に向き合い、事業インパクトにつなげる

入社を検討した際、これまでの自身の経験・スキルがどのように活かせると考えましたか。

【瀬川】前職の小売業で培ったデータ分析や需要予測の知見はすぐに活かせると思いました。もちろん修士の頃研究していた自然言語処理や機械学習の知識も活かせると感じましたね。
これまで熟練のバイヤーや店長の「勘」と「経験」で行われていた領域にデータサイエンスのノウハウを取り入れれば、属人化していた需要予測や商品開発がデータドリブンになりますし、誰も消費者のニーズをアイデア化して商品を開発できるようになると考えました。

これから先、どのような人材を採用したいですか。

【樋口】当社では、あと3年で200人規模までエンジニアを採用しスケールさせていきたいと考えています。そのために重点的に考えているのが、下記の9つの領域です。

1.[AIの活用による高度化]口コミ分析と需要予測を起点とした先進的なデータ分析
2.[スマートサプライチェーン]サプライチェーン、物流システムの高度化
3.[コーポレートシステムデザイン]バックオフィス領域(会計、人事など)でのグループでの共通化とコスト最適化
4.[マルチクラウドとインフラアーキテクチャー最適化]クラウドの積極的な活用によるマルチクラウド化とデータセンターからの移行によるBCP対策
5.[セキュリティ]個人情報や事業上重要な情報を守る
6.[次世代決済改革とFinTech]お客様の快適な買い物体験を提供する決済の改革
7.[運用高度化]インフラ、アプリケーションの可視化とインシデント対応など運用の高度化
8.[内製化]ベンダー依存から脱却し内製化によるQCDガバナンスの強化を図る
9.[デジタル/IT人材育成]社員のリスキリングを促し、デジタル人材の育成

IT、テクノロジーは常に進化していますので、好奇心旺盛で新しいことに興味があり、周囲の人たちと協働しながらプロダクトの企画・開発リリースまで手掛けたいというエンジニア・データサイエンティストに来ていただきたいと考えています。

【瀬川】ただ手を動かすだけでなく、バイヤーに聞きに行ってどんな開発や分析を行いたいか自分でプレゼンして、つくりきるところまで手掛けたいという方に来ていただきたいですね。
小売業ですから、大切なのは店舗メンバーやお客様です。開発やデータ分析に集中するときもありますが、ベイシアやカインズ、ワークマンなどグループ内のバイヤーや製品開発担当者と直接会話して、よりクリティカルな分析や開発を行いたいという方には、大いに活躍していただけると思います。

実際、どのような方がご活躍されていますか。

【樋口】エンジニアリングやデータサイエンスの知見はもちろんですが、先ほど瀬川さんが話したような、生活者として日々商品を使うユーザー視点や、実現したいことがあれば自律的に提案して形にしていくお客様視点も活かせます。
好奇心を持ち、ポジティブに課題解決をしていきたい方には、おすすめの環境ではないでしょうか。
先ほどの需要予測の例では廃棄ロス削減も重要な経営課題の1つですが、こうした重要な経営課題を意識しながらエンジニアリングやデータサイエンスの力で解決したいというマインドセットの方は、すぐにでも活躍いただけると思います。

【瀬川】小売業界で需要予測や口コミ分析の仕事に携わっていた方は、すぐこれまでのスキルを活かせると思います。ただ個人的な考えとして思うのは、大切なのはエンジニアリングスキルよりもドメイン知識だということです。
小売業界のことや小売の現場について学ぶ意欲のある方や、既に小売り業界の経験がある方はご活躍いただけるのではないかと考えています。

もちろん小売業界の経験がなくても、機械学習の開発・研究をされていた方やKaggleに取り組んだ経験のある方などは、経験を活かせます。実際に、小売業界の経験がないメンバーも活躍しています。AI Labでは、社内外の自然言語・画像・構造化データと範囲の広いデータを扱える面白い環境です。

プロフィール

写真:樋口 正也 氏

樋口 正也 氏
代表取締役社長

1971年新潟県生まれ。京都大学工学部卒業後、IBMで26年間に渡り最先端のテクノロジー分野で16に渡る事業を歴任、研究開発、新規事業、事業戦略、NY本社赴任、311東北大震災復興支援、クラウド、AI/Watson、デジタルマーケティング、EC、サプライチェーン、アライアンス、スタートアップ支援など多岐に渡る事業に関わる。2021年7月よりカインズ、ワークマンなど29社を傘下に持つベイシアグループにCDO/CIOとして参画し、2022年9月よりベイシアグループソリューションズ代表として現在に至る。

写真:瀬川 周平 氏

瀬川 周平 氏
グループIT統括本部 AI Labグループ

1990年福岡県生まれ。名古屋大学大学院情報科学研究科修士課程を修了後、2016年に富士ゼロックス株式会社へ新卒入社。AI-OCRなどのエンタープライズ向けのクラウドサービスの開発・運用を担当。その後、同社コンサルティング部門に異動し、コンサルタントとして顧客のデジタル領域の新規事業創出を支援する。
2020年にオーケー株式会社に転職。需要予測や顧客分析などのデータ分析業務、データ分析基盤の構築業務を通じて、小売業界のDXに貢献。2022年1月より株式会社ベイシアグループ総研に在籍。

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