皆さん四者四様に異なるキャリアをお持ちなので、まずはメットライフ生命への入社を決めた経緯について教えてください。
【海部】私はもともと海外と接点のある仕事に魅力を感じたことがきっかけでモルガンスタンレー証券に入社しました。グローバルでダイナミックな仕事を経験でき、非常に満足をしていましたが、リーマンショックによって金融業界が大きく変化していく中、私自身も自分の人生をあらためて考え直すきっかけになりました。そうして思い至ったのが、「これからはもっと人間や人生というものに近いところで仕事をして生きていきたい」というものでした。そんなとき転職のお誘いをいただいたのが、今のメットライフ生命だったんです。
【森】私も、もとは外資系の証券会社に在籍していたのですが、その後、広告代理店を経てAIGに入社をしました。当時から社内コンサルティングの機能を持つチームに所属し、充実した気持ちで仕事をすることができたんです。若い年代にもかかわらず経営層と接しながら様々なプロジェクトに関わっていける役割にやりがいを感じました。その後、AIGより、現在のメットライフ生命へ転籍し、当初は広報部にいましたが、プロジェクトマネジメント室の立ち上げに伴い、社内異動をしました。
【後藤】私の場合は新卒の時から一貫して生命保険業界にいます。明治生命(現明治安田生命)へ入社した当初は、国内保険会社ではお約束の登竜門でもある営業職員の方達の取りまとめ役などを経験して、いろいろ社会人としての研鑽を積ませていただきました。その後、国際団体保険を取り扱う部門でやりがいを見出していたのですが、社の合併がきっかけになって将来のことを考え、当時のアリコの活気ある社風に魅力を感じて転職し、今に至っています。入社した当時、生命保険各社が注力し始めた銀行での窓口販売を担当することになり、約6年間在籍していましたが、メットライフとの経営統合の直後、社内公募に応募し、プロジェクトマネジメント室へ異動しました。
【奥村】私はアメリカの大学に通っていました。就職することになった時には日本の会社に入ることにしたのですが、「いずれはアメリカに帰ろう」と決めていたので、「だったら手に職を付けた方がいい」と思い、IT企業に入ってシステムエンジニアになりました。仕事の大部分がコンピュータ相手です。特に不満はありませんでしたが、次第に「プログラミングではなく、もっとプロジェクトの上流部分を担える仕事がいい」と考えるようになり、金融系コンサルティング会社に転職してPMO的な役割をするようになりました。実はその時の最初のクライアントが当時のアリコだったんです。ストレートに「いい会社だなあ」と感じましたし、女性がバリバリ仕事をしている環境に惹かれ、その後、転職することにしたんです。
外資系証券会社、IT企業、国内生保と、本当にバックグラウンドが皆さん違うわけですが、やはりプロジェクトマネジメント室内での担当プロジェクトに違いはあるんでしょうか?
【海部】ケース・バイ・ケースですが、原則的にはそれぞれのメンバーが持っている強みを考慮してアサインが決まったりはします。私の場合で言えば、金融商品のバリュエーションに関わっていた知識とグローバルな環境での業務経験から、そこにはまるプロジェクトを現在担当しています。ただ、本当にケース・バイ・ケースなので、「なんでもアリ」というようなメンバーもいる(笑)
【後藤】はい、私がそのパターンです(笑)。まあ、生保業界が長いので、たとえばカスタマーエクスペリエンスの改革プロジェクトとか、業務寄りのプロジェクトを担当することもありますが、時にはコンプライアンス系のプロジェクトであったり、ブランド変更のプロジェクトであったり、何でもやっています。
【森】「頼れるクローザー」ってところですよね、「後藤さんに任せておけば安心だ」的な(笑)。
【後藤】そういう言い方もあったか(笑)。今度からそう自己紹介しようかな(笑)
【森】かくいう私も、クローザーではないけれども(笑)、どちらかと言うと自身のバックグラウンドとは関係のない案件が多かったりします。ただ、強いて傾向性のようなものを探すと、オペレーション関連のプロジェクトや英語を使わなければいけないプロジェクトが多いかもしれませんね。
【奥村】私の場合、前職時代から旧アリコのシステムを手がけていました。入社後に担当しているプロジェクトはITも関わってはいますが、今はメインでは前職とは関係のないコンプライアンスがらみのプロジェクトを担当させてもらっています。
【海部】とにかくプロジェクトがたくさんありますから、ある程度の適材適所は考慮しつつも......
【後藤】......時にはキャリアと全然関係のないプロジェクトも降ってくる(笑)。ただ、それが面白かったりしますし、成長の機会にもなりますし。
【森】そういう意味でのフットワークの軽さというか、仕事を選ばずに面白がれる柔軟性は必要だと思います。
「プロジェクトマネジメント室」というネーミングから、人によっては「プロジェクト進行上の管理者」的なイメージを持ったり、「IT系案件ばかり」だと誤解したり、ということはないですか?
【海部】社内での認知度ということで言えば、私たちの役割はすでに浸透していると思います。ある時はコンサルタントのようであり、ある時には実行チームのPMOであり、というように。
【森】ITについて見識があれば、それを活かすことのできるプロジェクトも数多いですし、だからといってITばかりかというと全然そんなことはないんです。私は会社の支援もあり半年前にプロジェクトマネジメント・プロフェッショナルの資格を取得しましたけれど、そういったスキルについてもマストというわけではありません。メットライフ生命独自のフレームワークもありますから、業務を通じてそれを身につけていけば、いわゆるプロジェクトマネジメントも円滑に進めることが可能です。
では、生命保険業界を以前から知っているかどうか、という点はどうでしょう?
【後藤】ここにいる4人の中では、私が唯一この業界に長くいる人間ですが、「知らないよりは知っているほうがいい」のは当然ですし、「いま知らなくても、吸収すべき」ことだというのは全員が認識しています。ただ、絶対に経験値や業界知識を知らなければ務まらないかというと、そんなことは全然ありませんよ。
【奥村】私は初心者レベルから勉強中ですし、まだまだ覚えなければいけないことがたくさんあると思っています。でも「知らないから役に立てた」というケースもありました。生命保険の業務をわかっていなくて妙な質問をしたら、そこから皆の間で企画が広がっていったり。
【海部】私も保険については素人でした。もちろん、必要な知識があれば、その都度調べたりしましたが、現場の部門の人たちは僕らのことを理解してくれているので、当たり前の顔をして教えてもくれます。ですから、今後新しく外から入ってくる人がいても、そこは過度に心配する必要はありません。
【森】よくある「コンサル的な立場と現場との間に摩擦が」みたいなことは全然ありませんよ。皆、バラバラのバックグラウンドではありますけれど、それぞれ自分なりのバリューみたいなのはありますから、そういうのを現場の皆さんもストレートに喜んでくれる。例えば、グローバルプロジェクトでのコミュニケーションのギャップを解消することでありがたがってもらったり(笑)。メットライフ生命って、そういう純粋さのある会社なんです。また、時には「今から役員にかけあってくれ」みたいな局面は多々あります。
【後藤】僕は現場にいたから特に痛感しますね。経営層の人たちと当たり前に話ができないといけない。
【森】度胸は必要、ってことですね。
最後に、皆さんの将来について、抱負を聞かせてください。
【後藤】できたら少しずつIT開発の絡むものや、より複合的なプログラムを任せてもらえるようになれたら嬉しいですね。そうして成長できたと実感したら、将来的にはここを「卒業」して現場に行くことを希望するかもしれません。とにかくプロジェクトマネジメント室にいれば、いくつものプロジェクトにアサインされて、いくつもの部署に顔と名前を覚えてもらうことができます。きちんと成果を出せば、評価してもらえるでしょうし、そうすればキャリアの選択肢も広げられると思っています。
【森】私は先月、大規模なプロジェクトをを担当することになりましたので、これがクローズするところまでしっかり関わっていきたいと思います。
【奥村】この会社に来てから「もっと知りたい」ということが増えたので、「いずれアメリカに帰る」の気持ちは封印しました(笑)。どんどん知りたいことを覚えていくことができたら、どこかの部署で直接的に業務に携わってみたいと思っています。
【海部】ここへ来て新しく覚えたことがたくさんあります。それらを活用してさらにプロジェクトの成果を上げられるようにしたいと思っていますが、それとは別に、前職で経験してきた金融市場や商品の知識やノウハウをメットライフ生命の資産運用サイドでの事業で活かすことができないか考えてもいるんです。新しい事にどんどん挑戦する会社ですから、いつか私も自分で何かを築いてみたいと思っています。
インタビュー3
海部 義英 氏
プロジェクトマネジメント室 シニアマネジャー
後藤 馨 氏
プロジェクトマネジメント室 プロジェクトマネジャー
森 エリカ 氏
プロジェクトマネジメント室 プロジェクトマネジャー
奥村 美奈子 氏
プロジェクトマネジメント室 アシスタントマネージャー
インタビュー1
榊原 寿佳 氏
執行役員 プロジェクトマネジメント担当
名古屋大学を卒業後、明治生命(現明治安田生命)に入社。その後ミシガン大学ビジネススクールへの留学でMBAを取得。人事、営業企画等を経験した後、グローバルな活躍の舞台を求めAIGへ転職。グループ内コンサルティング部門の日本・韓国地域ヘッドとしてAIGグループ企業に対する戦略コンサルティング、およびプロジェクトマネジメントをリード。その後、アリコ(アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー)の経営がAIGグループからメットライフへと移行する中でメットライフ生命へ。経営統合、現地法人化等の主要プロジェクトをリードした後、プロジェクトマネジメント室をゼロから立ち上げた。
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