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画像:田尻 新吾 氏

プロ経営者インタビュー

田尻 新吾 氏

1990年代にアメリカでスタートした独自の外国語学習サービス「ロゼッタストーン」は、世界各国でも成功を収め、2006年には日本にも上陸。これまで順調に認知度と実績を獲得してきた。
そして今、日本法人のロゼッタストーン・ジャパンは企業として次なる成長を実現するために新たなリーダーを採択。新社長に就任したのが田尻新吾氏だ。
総合商社からコンサルティング、そしてファッション業界に身を置いてきた田尻氏は、この未経験の語学サービス領域で何を成し遂げようとしているのか?経営者としてどのように考え、行動しているのか?
20の質問に答えてもらった。

田尻 新吾 氏
ロゼッタストーン・ジャパン株式会社 代表取締役社長
http://www.rosettastone.co.jp/

1969年、大阪生まれ。大阪外国語大学卒業後、丸紅に入社。主に電力事業を担当した後、米国CBS(コロンビア大学ビジネススクール)へ留学、MBAを取得した。その後、ベイン・アンド・カンパニー・ジャパンへ入社。コンサルタントとして多岐に亘る業界のプロジェクトに携わり、再生案件、新規事業開拓、コア事業拡大など多様なミッションで成果を上げた。2009年、サマンサタバサジャパンリミテッドに参画。常務取締役として国内外の営業活動やブランドビジネスを統括した。2013年、ロゼッタストーン・ジャパンに新社長として招かれ、現在に至っている。

※現在は退任されています。

[1]自己紹介をお願いします。

私が大学卒業後に総合商社である丸紅への就職を決めたのは、父の影響もあってのことでした。もともとファッションに関わるビジネスに興味と関心を強く持っていましたし、伊藤忠の繊維事業部門に長くいた父を見て育ったこともあり、「ならば自分は丸紅でファッションの仕事を」と考えたわけです。ただし、丸紅で担当したのはファッションとはまったく異なる領域(笑)、電力事業でした。それまで何も知らなかった世界ですが、仕事にはすぐにやりがいを感じました。

発電所というのは1つ造るのに1000億円くらいかかる大事業です。各関連領域に精通する名だたるプレーヤーが多数参画して、ダイナミックに物事が動く。そこで自分もより高い価値を発揮したいと考えるようになり、社内の留学制度に手を挙げ、コロンビアへの留学を実現しました。そして、これが私の最初の転機になります。

そもそも巨額の資金が動く電力事業では、例えばプロジェクトファイナンスなど高度な専門的ファイナンス知識が鍵を握ります。また、国家も関わる大事業ですから膨大な契約案件も発生し、そこでまた違った専門性が問われる。

私としてもこうした専門知識を少しでも吸収したくて留学したわけですが、これら以外の新鮮なものにも次々と出会うことになりました。世界各国からコロンビアに集まった人たち、彼らから受ける刺激もその1つですし、「世の中には経営職というプロフェッションがある」という事実もこの時知りました。そして、急速に惹かれていきました。

丸紅や電力事業の仕事への愛着は変わらずにあったものの、経営のプロになるための成長を実現したいと強く願うようになり、ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン(以下、ベイン)への転職を決意しました。ベインでは特定の業種だけを担当したりせず、ファッションもやれば半導体も、というように多岐にわたる業界のプロジェクトにアサインされました。各プロジェクトのミッションも様々です。

転職当初は日本経済の時代背景もあって、ターン・アラウンド系のミッションが多かったものの、その後は新規事業を開発・開拓・確立したり、コア事業の再拡大に着手したり、という具合にやはり多様な経験と知見を得ることが出来ました。

次の転機は、「サマンサタバサジャパンリミテッド(以下、サマンサ)が経営の一翼を担える人材を探している」という情報を得た時です。商社で電力事業に携わり、その後コンサルタントをしていた私ですが、もともとはファッションの世界に強いこだわりを持っていましたし、その思いは色あせていませんでした。しかも、経営の仕事に着手できるチャンスでもある。ですから、あまり悩むこともなく名乗り出て、ありがたいことに選んでいただいたわけです。

課せられたミッションは、KPIに基づき、数字を見て経営判断を行い、戦略を実行に移していくための仕組み作り。創業社長が退いても、成長し続けられるような仕組みを作り上げたかったのでしょうね。また「社内コンサルタント」としてではなく、店舗運営という現場の最前線の仕事の長として、自らが判断を下す上で見たい数字、データを活用した仕組みを導入出来たことが自分にとって大きな学びとなりました。

しかしサマンサで一番の学びは有能な経営者の右腕として仕事をする機会に恵まれたことです。自分はこの人のような経営者になれるのだろうか?、いや、なりたい、という思いが芽生え始めました。そんなタイミングで耳に入ったのがロゼッタストーン・ジャパン(以下、ロゼッタストーン)の新社長就任の話だったのです。

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ファッションの仕事から離れることにはなるけれども、別の次元でロゼッタストーンには魅力を感じました。それは「今後の日本に必要となるグローバル人材の育成に貢献出来る」という期待です。私はいわゆる帰国子女でしたし、海外留学もして、外資系企業に長く在籍もした人間ですが、「日本を元気にしたい」という気持ちを人一倍強く持っています。

ロゼッタストーンのビジネスは一言でいえば語学ビジネスです。日本企業が、あるいは日本人が世界の舞台で活躍するために、とても大切な役割を担うのが語学。そこに関われることが大きな魅力として私の目に映りました。しかも、日本における語学ビジネスへのイメージは決して良くない。「どこか胡散臭い」と思われているこの業界全体に貢献してみたい、という希望も膨らんでいき、社長の任を引き受けることにしました。そうして2013年から、この会社の経営者として仕事を始めています。

[2]現在のご自身の役割について教えてください

今もお話したように、私の大きな夢は「語学ビジネスを通じて、日本を元気にするお手伝いがしたい」です。外国語を使える日本人を増やす上で、ロゼッタストーンが有効なのはわかっています。入社前に私自身が利用し、「これならば!」と思えた。特に日本人が最も苦手とする聞いたり、話したりする力、いわゆるコミュニケーション力の向上に効果的。だからこそ、ここにいるわけです。

ロゼッタストーンの人間として私が成すべきことは、この有効な製品やサービスをもっと広く伝えて、ファンになってもらうこと。他の語学サービスに不足している「楽しみながら身につく」強みをわかりやすく伝え、さらに楽しさの強化もしていくことです。

では経営者、社長である私が成すべきことは何かといえば、今お話したような目標を実現していける職場を作っていくことだと考えています。ユーザーに「楽しみながら語学力を身につけるサービス」を提供するのが私たちなのですから、私たち自身が楽しみながら仕事ができなければ伝わらない。では、どうすれば皆が楽しみながら目標の実現と向き合っていけるか。それを考えて実行するのが私の役割です。

ロゼッタストーンはアメリカに本社を持つ会社です。根底には非常に米国企業らしい合理性が流れています。それでもロゼッタストーン・ジャパンは、原則として日本のユーザーにサービスを提供する日本の会社ですから、このアメリカならではの合理性の良さに、日本ならではのいいところを融合していきたい。日本のロゼッタストーンのメンバーが働きやすい職場を作る。そのためのチャレンジを薦めているところです。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

「変わった子」だったと思います(笑)。私は小学校の高学年までイギリスで育った人間で、しかも向こうにいる間は日本人との接点はほぼなく、現地の小学校に通っていた。それがある日、関西の小学校に転校してきたんですから、同級生たちにしてみれば「ガイコクジンやん」というわけです。あだ名は「はくらい」でしたが、最初はその意味もわかりません。子供心にも「なんとか皆に馴染まなければ」と真剣に考え、工夫しながら接していました。大変ではありましたが、この時の経験のおかげで、環境適応力というか順応性というか、そういうものはかなり鍛えられたと思っています。

[4]高校、大学時代はいかがですか?
リーダーシップの芽生えのようなものはあったのでしょうか?

リーダーシップの芽生えはなかったですね。高校時代は一人の人間として早く自立したい、という意識が強かったことを覚えています。誤解を恐れずに言いますと、よく家出をして、自分一人で生きていこうとしていました(笑)。左官屋でアルバイトをしながら、若者にありがちな「オトコの世界」へ傾倒して、など、今思えば面白いことをしていたな、と。

実はこの時の経験がかなりその後の私を形成した気がします。また、家出少年ですから(笑)、お金の算段を自己責任でしなければいけない。ある種の自立心というか、責任感のようなものも身についたと思います。かなり脱線してしまいましたが、リーダーシップが芽生えたのはもう少し先ですかね。

[5]ご家族やご親戚に経営者はいらっしゃいますか?

祖父が大阪で工場を経営していました。また、父は先に申し上げた通り伊藤忠にいたのですが、その後、デサントの社長も務めています。弟も起業しています。最近まで私だけが経営者ではなかった、ということですね。

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