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画像:金 太浩(キム テイホウ)氏

プロ経営者インタビュー

金 太浩(キム テイホウ)氏

1957年設立の日本インターは、日本における半導体産業のパイオニア的存在。
早期のグローバル化成功等も含め順調に成長を重ねてきた。
しかし、近年の激烈な国際競争下で業績が停滞。
2010年の事業再生手続を経て、経営の抜本的建て直しが進んでいる。
そして2013年、事業再生の最終章と成長軌道への転換を託され、社長に招聘されたのが金太浩氏だ。
アメリカン・エキスプレスで長年活躍した後、あえて日系中規模オーナー企業の幹部となり、
その後、ミスミの常務取締役を経て独自のキャリアを形成してきた人物。
複数の社長就任話の中から、あえて日本インターを選択した金氏はどのような思いで経営者となったのか?
独自のキャリアパス構築の背景にはどんなビジョンがあったのか?
20の質問への回答を通じてフランクに話をしてくれた。

金 太浩(キム テイホウ)氏
日本インター株式会社 代表取締役社長
http://www.niec.co.jp

1963年、韓国生まれ。米国ポモナ大学経済学部を卒業後、1985年アメリカン・エキスプレス・インターナショナルの日本支社に入社。ファイナンス業務や、日本法人社員としては初の米国本社転籍を経験。法人カード事業部マーケティング部長、ビジネストラベル事業部長などを歴任後1998年、車載用オーディオメーカーのシンワへ転職。グループ戦略室長、北米関連子会社社長などを務めた。2002年、ミスミへ転職。経営企画室長、事業部長、企業体社長などを歴任。2009年、音響・映像機器メーカーのディーアンドエム ホールディングスで執行役員を務めた後、2013年6月より現職。経営再建の締めくくりと再成長を目指す日本インターを率いている。

※現在は退任されています。

[1]自己紹介をお願いします。

高校時代からアメリカで過ごし、大学を卒業後、日本に戻りました。グローバルな会社に魅力を感じ、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルに入社しました。当初はマーケティング部門で仕事をしていたのですが、すぐにファイナンス部門に引き抜かれ、数字をつかむことを学びました。

米国本社で仕事がしたいという気持ちが膨らみ、人事に執拗にかけあった結果、ニューヨーク本社で3年間働くことができました。その後、もともと希望していた事業部門に配置され、いくつかの事業部門を担当させてもらいました。10年を節目とし、次の10年何をしたいのか考え、「経営を学びたい」という結論に至り、転職する決意をしました。

慌ててはいませんでしたので、じっくり転職先を探しました。次の職場をどのように決めればよいのか迷い、やっと判断基準が見えたのは3年経ってからでした。商材や業界は関係なく、「組織の最終意思決定者のそばで仕事をする」。それが経営を学ぶために転職する私の答えでした。

この希望に合ったのがメーカーのシンワでした。社長の直属として入社。半年後には役員に任命され、北米での製造・販売拠点作りも任せてもらえ、上々のスタート。ところが、メキシコに新工場を設立している最中、その工場の経営を任せるはずの人物が途中で突然退社。やむを得ず私が兼任することになりましたが、なにせ製造業については「ド」が付く素人だったので何も分からない。とにかく必死で飛び回り、工場運営と販売活動をもくもくと進めました。

運に助けられ、なんとか工場は無事生産開始。ただ、忙し過ぎてなぜ上手く行ったのか、何を学んだのかよく分からない。そんな最中、ベテラン幹部たちは私のことを快く思わず、協力してくれない。時が経つにつれ、周りとの関係が修復不可能なまでに悪化し、私はシンワを離れました。

初めての挫折でした。

誤解をしないでほしいのですが、シンワに問題があったのではありません。正直、足を引っ張られ、腹も立ちました。しかし、自分の力不足が招いた結果だったのです。経営スキルも持ち合わせていない30代の若造が鳴り物入りで入ってくれば、摩擦が起きるのは当たり前。それを跳ね返すだけの経営力も人間力も私にはなかった。「もっときちんと勉強をしなければ駄目だ」と心底感じられたのはこの失敗経験のおかげです。

そんなタイミングで出会ったのが三枝匡さんでした。三枝さんと直接話をして、鮮烈な刺激を受けました。どの話題でも的確な言葉を選びながら分かりやすく話してくれました。出版された経営に関する著書を読み、「目からうろこ」状態になり、「この方ならばきちんと教えてもらえる」と思いました。ミスミへの転職が叶い、その後、会社がぐんぐん成長していく過程を内部から見ながら、自分も参加し、たくさん学べました。

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三枝さんのそばで、経営学を6年半学び、次のステップへ。「学ぶ」から「実践」です。それまで経営を学ぶことが最優先だったので、商材にはまったくこだわらなかったものの、実践となれば別。そこでオーディオが好きな私はディーアンドエム ホールディングスのアジア・パシフィック担当執行役員になる話を受けることにしました。

「経営の実践」が3年半ほど続いた頃には、いくつかの社長就任のお誘いを受けるようになりました。でも、今度はトップです。慎重に考え、「ここならば役に立てる」と確信できなければ、受けてはならない、と。日本インターの社長を引き受けたのはそう思えたからです。

理由は3つ。1つは規模感。「目が届く」範囲です。2つ目はこの会社が再生途上にあったこと。経営再建のノウハウはミスミ時代にだいぶ叩き込まれました。3つ目は産業革新機構が中心となり、会社だけではなく、業界そのものを強くしようとしていたこと。会社の再建のみならず、産業全体や社会に貢献するチャンスがあるならば、なおのこと「自分の力を少しでも役立てたい」と感じました。

こうして2013年の6月に私は日本インターの社長に就任しました。

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