セミナー・相談会

戦略コンサルタントのキャリアを考えるセミナー

第3回「スタートアップとベンチャーキャピタル」

第3回「スタートアップとベンチャーキャピタル」

【荒井】弊社は多くのコンサルティング業界卒業生のサポートをしております。私自身はもともとリクルートという会社におりまして、その後キャリアデザインセンターという会社の創業に参加しました。この会社は、当時あるベンチャーキャピタル(以下VC)にお金を入れていただき、その後IPOをして、今は東証一部に上場しています。私は上場前に退社して2000年に今の会社を創業し、現在に至っておりますが、スタートアップには強い関心を持ち続けております。それでは、パネルディスカッションを始めたいと存じます。

パネリストプロフィール(50音順)

曽根 秀晶 氏
ランサーズ株式会社 取締役
2007年にマッキンゼー・アンド・カンパニー入社。小売・ハイテク業界のクライアントを中心に、海外市場戦略、新規事業戦略、マーケティング戦略、オペレーション改善などプロジェクトに従事。2010年に楽天株式会社入社。国内楽天市場の営業・事業戦略から始まり、海外企業のM&A・PMIを経て、グループ全社の企画・戦略策定まで幅広く従事。2015年ランサーズ株式会社入社。2015年10月に取締役に就任し、現在は新規事業、経営企画、広報、およびコーポレート部門を担当。

高宮 慎一 氏
グロービス・キャピタル・パートナーズ パートナー/Chief Strategy Officer>
グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)ではコンシューマー・インターネット領域の投資を担当。投資先に対してハンズ・オンでの戦略策定、経営の仕組化、組織造り、国内外の事業開発の支援を実施。GCP参画前は、戦略コンサルティング会社アーサー・D・リトルにて、プロジェクト・リーダーとしてITサービス企業に対する事業戦略、新規事業戦略、イノベーション戦略立案などを主導。

立岡 恵介 氏
グローバル・ブレイン株式会社 パートナー
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に新卒で入社。ICT及びコンシューマー領域のクライアントに対して、成長戦略、新規事業育成などのコンサルティングに従事。また、BCG在籍中に株式会社リクルートホールディングスの新規事業の立案・育成を実行する部署に出向。2013年、グローバル・ブレイン株式会社入社。キャピタリストとしてファンド組成から、ベンチャー投資、育成、売却と幅広い業務に携わる。

VCの仕事をしていると将来のことがわかる気がして楽しい

【荒井】まずはパネリストの皆さんに、簡単に自己紹介をお願いしたいと思います。では、曽根さんからお願いします。

【曽根】私は2007年からマッキンゼー・アンド・カンパニーに在職し、2010年に楽天に転職したのち、2015年にランサーズに入社しました。今日一緒にいらっしゃる高宮さんには弊社の株主かつ役員として、支援をいただいています。私は、元々コンサルティング会社に10年いてパートナーを目指すというタイプではありませんでした。もともと学生時代は建築学科出身ということもあって、ものを作るとか新しい発想で世の中にインパクトを与える仕事に興味があり、そういうことをしたいと思うようになりました。ITの発展で世の中に次々とクリエイティブなプロダクトやサービスが出てきて興味を持ち、それで最初に楽天に入り、その後ベンチャーに飛び込みました。今日はそういうコンサルタント出身でベンチャーに来ている人間の等身大の姿をお話できたらと思います。

【高宮】私は生まれたのが1976年のいわゆる76世代で、大学時代にネットバブルを経験しました。自分も大学生のときベンチャーを立ち上げようと思ったことがあります。しかし、コンサルティング会社に入れば経営ができるようになるのではないかと思い、2000年にコンサルティング会社に入社しました。入ってみて、大企業のマネジメントを相手にアドバイスをするのは遣り甲斐があり、楽しかったですが、一方で、経営を知ることとできることは全く違うことに気づきました。6年半在職し、退職して私費で留学しました。留学中に起業寸前までいったのですが、リーマンショックで景気が悪化し、環境的に厳しくなり、現在の会社でVCを手がけることになりました。今はコンシューマー系の投資を行っていて、アントレプレナーシップ、イノベーション、クリエイティビティのマネジメントとやりたい要素が揃っていて、やりたいことがやれている感じはあります。コンサルティング会社からVCに入って、感覚としては、経営する側に半歩進んだ感じはあります。

【立岡】私は2007年にボストン・コンサルティング・グループに入社しました。コンサルタントの仕事は楽しかったのですが、何か新しいことをしたく、そろそろ転職をと考えはじめた2011年頃、クライアントだったリクルートホールディングスに出向することになりました。出向先は新規事業を立ち上げる部署で、2つほど新規事業を立ち上げました。新しいものを作るのはとても楽しいことだと感じ、スタートアップやVCの仕事に興味を持つようになりました。1年3ヶ月ほどで出向先からボストン・コンサルティング・グループに戻り、その後1年ほどで今の会社に移りました。

【荒井】皆さんにお聞きますが、コンサルティング会社時代の経験でよかったこと、後に役立ったことは何でしょうか。

【曽根】ロジカルシンキングとか色々スキル面ではあると思いますが、失敗や苦労体験が自分の中では一番の糧になっています。コンサルティング会社出身だと、ベンチャーなどの転職先でとっつきにくいと思われることがあるのですが、失敗談をきっかけに親近感を得られ、受け入れてもらえやすくなったと感じます。また、楽天での最初の1年は、1日60本くらい電話をかける営業をしていたのですが、そういう泥臭い体験が現場でバリューを出すときに役立ったと思います。

【高宮】コンサルティング会社に入って、コンサルティングという業務をこなすだけだと、自分のやりたいことは簡単に見つからないと思います。という意味では、青い鳥症候群でやりたいことを探すためにコンサルをやる、修行のためにコンサルをやるというのは余り得策でない気がします。一方で、すごく筋トレをして、基本的な身体能力が鍛えられて、やりたいスポーツが決まったあとはキャッチアップが早かったきがします。

【荒井】それは、今の仕事においてどういうところが生かされているのでしょうか。

【高宮】日本でもハンズオンでしっかりやっているVCは投資先にマメに行って支援をしています。スタートアップのCEOが考えなくてはならない全ての悩みの壁打ち相手になるので、いわば、総合格闘技になります。しかし、総合格闘技をするにしても、何か強みがないとCEOに相手にしてもらえないのです。そういう意味で、経営者目線で、戦略を考えられるとうのは、大きな強みになっており、コンサルタントの経験のおかげだと思います。大企業では当たり前のことでも、ベンチャーでは意外とできていないこともあるので、基本的なフレームワークや仕組みの導入でも、バリューを出せることも結構あります。

【荒井】立岡さんはいかがでしょうか。

【立岡】入社1年目のプロジェクトから知的にも体力的にもハードな仕事を経験し、それを乗り切ったおかげで、「あれより大変なことはないだろう」と思えるのは、ある意味で、コンサルティング会社に入ってよかったことです。また、VCが投資先を決める際には論点ごとに考えていくことがとても重要で、特にベンチャーは限られたリソースでやっていくので、何が大事かをしっかり見極める必要があります。それはコンサルティングをやっていると常に考えることなので、その経験は今の仕事に役立っていると思います。

【荒井】立岡さん自身はベンチャーを立ち上げることは考えなかったのですか。

【立岡】考えなくはなかったですが、一つのことをずっとやり続けるより、色々な会社のサポートをする方が自分には合っていると思いました。また、VCの仕事をしていると、他の業界にいるより将来のことがわかる気がして、そういうことが楽しいと思ってVCの仕事をしています。

VCがやっていることは経営目線のコンサルティングに近い

【荒井】ありがとうございます。では、ここでいったん、セミナー参加者の皆様から質問を受け付けたいと思いますので、質問がある方は挙手をお願いします。

【参加者】コンサルティング会社でプロフェッショナルとして活躍した人でも、ベンチャーやVCなどでCXO人材になれる人となれない人がいると思うのですが、その差はどこにあるのでしょうか。

【曽根】ベンチャーの世界はすごいスピードで動いているので、CXO人材になれる人は、情報に対しての感度があることが大前提だと思います。情報を自ら取りにいくアクティブさや、それが自動的に入ってくるネットワークをもっている、ということです。また、創業者との関係性も重要です。創業者に信頼してもらうには、何か特別な武器があるといいかもしれません。さらに、創業者のミッションやビジョンに共感することが大事ですね。そうでないと、最後の最後で踏ん張りがきかないと思います。

【高宮】CXO人材としてやっていける人には、3つ要件があると思います。1つは経営者目線です。CXOとしては、自分の管掌部門があろうとも、全社目線、長期目線で見ないといけません。コンサルティングをやる中で、プロジェクトを自分で回し、コンサルティング側の代表者としてクライアント側のCEOと対峙していれば、ここはクリアできていると思います。2つ目は最適解を実行できることです。コンサルタント出身だと理想解を求めてスピード感が落ちてすまうこともあります。ですが、ベンチャーの場合、外部環境の変化も激しく、自社の持っているリソースにも制限があります。その中でベストエフォートで最適解を出し、とにかく動き出し、PDCAを回すことで細かく軌道修正をしながら、前に走ることが大事です。3つ目はヒューマンスキルです。これは、ロジカルな答えが出せるというより、「あの人が言うんだから多分正しい」と思われ、リーダーとして引っ張っていけるような人としてのスキルです。人の心の機微を理解して、周囲をうまく動かせる、場合によってはベタベタなコミュニケーションができるかどうかは結構大事です。

【立岡】基本的には、リーダーシップが取れるかどうかということだと思います。ベンチャーのCXOは、ステージにもよりますが、長く勤めている人は、皆自分の会社だと思ってやっています。「CFOだから財務しかやりません」というような人は難しいです。ベンチャーは小さな組織なので、「自分たちが全部やってやる」という人の方が、成長できると思います。うまくやっている会社のCXOは、人事にすごくコミットしています。組織をどう作るか、人をどう育てるかを大事にしているのです。

【参加者】曽根さんの立場から、「これをVCに頼んでよかった」と思うのはどういう部分なのでしょうか。

【曽根】当社の場合、私が入る前ですが、社員30人くらいの規模だったときは、会社として経営のケイパビリティが不足していました。それに対して、グロービス・キャピタル・パートナーズに取締役を一人紹介していただき、そこから社内にキーマンが増えてきて、今は会社に部長が15人くらいいるのですが、そのうちの半分近くが、そこから派生して入社した人です。人を紹介していただいたところでは、とても助かりました。また、経営者の目線を上げてくれるようなネットワークを作ってくれたということもあります。例えば、色々な業界のリーダーが集まる場に当社の代表を連れていっていただき、視座を上げるようなことをしていただきました。それによって、他のCXOや管理職のメンバーも意識が高くなりました。

【参加者】独立系VCは多くありますが、どのように差別化して、創業者に自社を選んでもらっているのでしょうか。

【立岡】最終的には人と人です。経営者とじっくり話して、信頼してもらわないと選んでもらえません。VCにも色々なタイプがありますが、人を大事にするVCは、実はそれほど多くない状況があります。私の場合は、信頼関係を最初に築くことを目指しています。どうするかというと、創業者や社長が悩んでいることなどに、自分なりに考え、思ったことをぶつけます。そこでうまくフィーリングがはまれば、信頼関係ができ、選んでもらえるというパターンが多いです。

【高宮】私も信頼関係を築くことが大事だと思っています。VCがやっていることは経営目線のコンサルティングに近いのですが、関わり方はもっともっと長期的ですし、人と人との関係であるという側面もあります。信頼関係を築くために、友達のような付き合いを2年越しでしたりするんです。一緒に飲みに行ったり、共通の趣味を一緒にしながら相談に乗っているうちに、いざ増資となると具体的に話をもらうことが多いです。長く付き合うことで、裏切らない、逃げない、嘘をつかないなど、互いの人間性を確認しつつ、人間関係のベースを作っていくのです。起業家も、お金以外の部分でバリューを出してくれるVCに投資してほしいと思っているはずです。あとは、基本動作として、見返りを求めずにベンチャーコミュニティにGiveすることが大事だと思っています。ベンチャー村は狭いので、そうすると回り回って自分にも返ってくるという感覚はあります。

【荒井】需給バランスでは、ベンチャーとVCでは、経営者の方が強いのでしょうか。

【高宮】ここ2、3年で資金供給のボトルネックが解消され、今は経営者が圧倒的に優位になり、VCは選ばれる側ですね。

直感で素早く実行していくベンチャーの仕事は知的に面白い

【荒井】ありがとうございます。では、またディスカッションに戻ります。ベンチャーやVCの仕事の魅力や大変さはどのようなものでしょうか。

【立岡】私は、毎年末、今年は何人のスタートアップの社長に会ったか記録しているのですが、去年は150人でした。休日を除けば、ほぼ毎日1人に会っていたと思います。150人のうち、投資できたのは2人だったのですが、新しいことを考えている人と毎日のように話すことができるのはかなり面白いです。もちろん、投資をした後も伴走していくので、苦しいときも楽しいときも家族のように一緒にやっていくのが喜びです。

【荒井】仕事の難しい部分はどういうところでしょうか。

【立岡】コンサルティング会社からVCに来たので、最初はある意味頭でっかちになっていて、投資の条件として市場や競合、ビジネスモデルなどを固く考えていました。しかし、思った通りにならないことが多いんです。ベンチャーの作る事業計画がその通りになることはほとんどありません。ロジカルに考えてうまくいくことはまずないんです。だから最近は、伝えにくいのですが、最初に経営者と話したときの直感を大事にしています。最初に信頼できそうだと思った相手でも、後でダメだとなることもありますが、ある程度話をして、大丈夫だと思ったら投資します。それを見極めるのは、今もできているかわかりませんが、苦労するところです。

【高宮】仕事の魅力は、エッジの効いた最先端を走っている経営者と毎日のように会って友達付き合いをしていると、それが仕事になるのは非常に楽しいです。自分は支援する側ながら、何かを創って人の仲間として同じ船に乗ることで、自分も何かを創る側に回れ、その結果新しい産業が生まれたり、一社で産業になるような会社ができるのは、非常にやりがいもあります。辛いのは、ベンチャーには生産なども含めHard Thingsが多いことですかね。しかも、失敗すれば投資家の何億というお金を不意にすることになります。そのインパクトの大きさを抱えなくてはなりません。

【曽根】ベンチャーの楽しさとしては、スピード感と成長が大前提としてあります。コンサルティング会社では、課題があってそれに対する仮説を検証して、実行のプランを立てていました。楽天の場合は仮説をしっかりと計画におとして実行し、検証して仕組化します。一方、ベンチャーでは、仮説が少しでもできてきたらプチ実行する流れになります。まずちょっとやってみて、それをすぐに検証するのです。仮説を立てたら実行するまでの速さが、圧倒的に違います。それだけ早く手を打っていかないと、周りのスピードが早いので遅れてしまうということです。よくわからなくても、直感で素早く実行していくのは、知的に面白いです。また、当社特有のことかもしれないのですが、社会的大義に向き合えるところは、個人として大きなパッションを感じています。世の中で働き方改革が叫ばれていますが、当社はテクノロジーで誰もが自分らしい働き方ができるプラットフォームを提供することで個人をエンパワーすることをミッションとしています。それによって、まだ小さなベンチャー企業が、日本の課題解決をど真ん中からやっていることに、喜びを感じられます。一方で仕事の難しさは、レバレッジポイントを探すのが大変なところです。質量ともリソースが潤沢にあるわけではないので、資金でも人でもいいのですが、何にレバレッジをかけたら企業のバリューアップにつながるのか、成長が加速するのかを考えなくてはなりません。それに対する絶対の正解はないので、小さなトライをしながら、日々探していくということになります。

【荒井】VCとして、スタートアップの会社の良し悪しはどのように判断するのでしょうか。

【高宮】「まずは人」と多くのVCが言うと思うのですが、では人の何を見るのかといえば、個人的には、信頼できる、逃げないなどは前提として、その上でブレない大局観と柔軟な戦略性を持っている人が好きです。あと、自分では意識してないのですが、私は周りから「ロジカルな人が好きですよね」とよく言われます。それと、ものづくりのオタクみたいな人は結構好きですね。自分がものを作れないので、ものが作れる人を助けたいというのがあります。

【立岡】私も、やはり人と組織だと思っています。具体例でいうと、ハンドメイド商品のCtoCプラットフォームをやっている会社があるのですが、最初は「ハンドメイド商品なんて売れるの?」と思っていました。その会社に行ってみると、当時10数名くらいの会社だったのですが、皆仲がよく同じ方向を向いているんです。今は30人くらいになっていますが、社員が同じ方向を向いているのは今も同じで、離職率もとても低いのです。その会社には、そこに惚れて投資しました。私はネガティブチェックをするときの指標の一つとして、離職率を気にしています。限られたリソースである人材がどんどん抜けていく組織は、サスティナブルではないはずだからです。

【荒井】ありがとうございます。では、最後に参加者の皆さんにメッセージをお願いします。

【曽根】私は今思うと、もっと早い時期にチャレンジしてもよかったなと思っています。チャレンジする上では、自分のなりたい未来の姿を定めるのが重要です。将来自分がどういうポジションにいたいかを早い段階で意識してチャレンジすれば、「やってみたらこっちの方が自分は合っていた」という判断もそれだけ早い時期にできます。自分はマッキンゼーで大手企業のコンサルティングをして、楽天で事業のターンアラウンドや海外企業の買収をして、今はベンチャーに来て新規事業の立ち上げをして、色々なマトリクスでものを見る機会を持つことができました。だから、現在コンサルティング会社にいる人も、ベンチャーのプロジェクトをする機会があれば、将来の自分の姿を考える参考にしてほしいと思います。自分も現在、戦略コンサルタントと一緒に新事業の立ち上げをしたりもするのですが、ベンチャーの立場からすると、ぜひ欲しいと思う人材がたくさんいます。

【高宮】私も早くチャレンジすることをお勧めします。自分がやりたいこと、社会的な要請があること、自分が得意なことの3つが重なるど真ん中のことは何かを考えつつ、でも究極は得意でなくても社会的なニーズがなくても、やりたいことをしていれば幸せだという話だと思うので、少しでもやりたいことがあったら、早めにその方面に動いてみてもいいと思います。しかし、いきなりベンチャーに飛び込むのも怖いかもしれません。その場合は、コンサルティング会社で働きながら、夜と週末だけインターンでもいいのでベンチャーでやりたいことをやってみて、よさそうだったら飛び込んでみる、というのでもいいと思います。

【立岡】ベンチャーキャピタリストに特化していうと、個人プレーが多いんです。コンサルティングも個人プレーだと思いますが、普通はチームを作って仕事をします。でも、ベンチャーキャピタリストはより個人のブランディングを大事にして仕事をします。だから、自分をどう売っていくのかが勝負のところがあります。ベンチャーキャピタリストになりたいのなら、「コンサルティングであと3年働いてスキルをつけてから行こう」というより、今すぐ入って経験を積んでネットワークを築いた方が得だと思います。VCは投資をして大金を得るという華やかな部分もあるのですが、その裏では、資金集めや、出資者のニーズを聞いてその戦略を理解し、それに合うベンチャーを探して投資するという地道な仕事があります。コンサルティング経験者なら、その部分では最初からパフォームできます。

【荒井】ありがとうございます。では、ここまででパネルディスカッションを終わらせていただきます。

※当日のパネルディスカッションの内容を一部編集してまとめています。

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