Campus Report 2005

中谷 和世 to University of Michigan, Ross School of Business(全13回)

MBAホルダーへの道

Vol.10 Elective紹介1 ~Corporate FinanceとNegotiation~

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当初の予定ではMarketingを自分の強みとすべくしっかり学ぼうとビジネススクールへ入学したものの、General Managementに強いRossにいれば、どの教科も平均してレベルが高いためおのずと他分野にも興味がわいてきます。

元々、将来Marketingのプロを目指しているわけではなくGeneral Managerを目指しているため、自分のバックグラウンドにないものを吸収したいという想いがあり、また純粋な知的好奇心も手伝い、気がつくとFinance専攻の学生以外では最も多くFinanceを履修したのではないかというほどFinance重視のカリキュラムを組んでいました。

もちろん、私にとっては経験のあるMarketingの授業で固めた方が授業は楽なのですが、知らないことを知る喜びは中毒になるほど面白く、本当に楽しんでFinanceを学んでいました。

Ross SchoolはGeneral Managementに強いためか、比較的Derivativeなどの金融工学に近い授業よりもCorporate Finance系の授業の方が充実しているようです。Financeをいかに戦略的Decision Makingにつなげるかということが課題となっている授業が多く見受けられました。

私が履修したFinanceの授業の中ではValuationやOption & Futureも良い授業でしたが、中でも特に楽しめたのはFIN621Corporate Financial PolicyとFIN647 Corporate Financial Strategyの2クラスです。それぞれ7週間の授業なのですが、続きになっており、冬学期AはFIN614、冬学期BはFIN647と続けて履修する人が多い授業です。

そのタイトル通り、実際Strategyよりの視点を要求される授業で、毎回ケースの授業なのですが、Wall Streetでの実務経験を持つ教授が企業のOperationや業界の特徴などにまで踏み込み分析します。いろいろな資金調達方法があるなか、なぜその方法がこの企業にとって他の手段よりも適切なのか、Optimal Capital Structureはいくらで、それよりも多く、または少なく負債を抱えているのはManagementがどう考えたからなのか、それは企業のどのような状況ゆえか、ということをディスカッションします。

グループワークや個人の最終レポートなどで取り組むケースで繰り返しいつも問われるのは、資産売却、Spin-off、Split-off、Tracking Stock、Tender Offer、LBO、などどのような方法を取るべきか、ということです。それぞれにPros/Consがあり、その企業の財務状況や業界の流れからその時適切な選択肢はどのような戦略がということを導き出します。

もうひとつ私が本当に楽しんだ授業がNegotiationです。この手の授業は教授の手腕によって全く質が変ってきますが、幸運にもProf. Andrew Hoffmanというこの分野では有名な教授に学ぶことができました。毎年この教授のNegotiationは大変人気で、私も当初Biddingでそこそこのポイントを賭けていたにもかかわらず、Waitlistとなっていたのですが、初日授業に出てみると就職活動のシーズンと重なっていて欠席者がいたということとかなり出席に厳しい教授だったということがあり、欠席者の枠に運良く滑り込むことができました。

毎回、授業内で誰かとNegotiationすることを求めらるのですが、そのNegotiation結果が成績に反映されるので、皆真剣です。本気になって挑んでくるアメリカ人と英語でNegotiationなんて、と始めは少し気負いがありましたが、そのうち毎回の勝負を楽しむことができるようになってきました。やはり日本人である私は他のクラスメートに比べ実生活の中での交渉に慣れていません。日本では買い物をするときも値段の交渉などほとんどありませんし、それがフェアだという文化に育ってきたので、あまりにも強気でNegotiationに挑むのは品が悪いと思っていたところもありました。

しかし、Negotiationというのは相手を説得することであり、強調的なNegotiationのスタイルもあり、お互いに納得のいくWin-winの結果をだすことも私自身のNegotiationの運び方次第です。異なったNegotiationタイプにおける手法、Negotiationにおける倫理観、ゲーム理論の応用、Negotiationの文化的な相違、などなかなか系統だって学びにくいNegotiationもこのようにして整理すると、いざ実際にNegotiationに挑むときに戦略がたてやすくなるなと感じました。

最終の課題は、実生活でNegotiationをひとつ行い、それを授業で習得したことと関連付けレポートにまとめるというもの。私は日本人と行ったNegotiationをもとに文化的な相違点をアメリカのNegotiationと比較し分析しました。課題のために実際にNegotiationをするというのはプレッシャーでもあり、これを機に大きな買い物をしてNegotiationする人、トラブル解決のタイミングを使いNegotiationする人、Full-timeのオファーを受け給与交渉を行う人など、同級生もいろいろなNegotiationを行っていたようです。

私にとって過去のバックグラウンドとかけ離れたこの2つの分野は、純粋に学ぶ喜びを持って履修できたクラスでした。自らの興味をどんどん掘り下げていくことで、バランスのとれたGeneral Managerに将来なることができればと思います。

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