金光隆志のコンサル転職Q&A

[第11回] コンサルタントでは成功出来なかったけど辞めて成功した人っていますか?

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【質問】 
コンサルタントでは成功出来なかったけど辞めて成功した人っていますか?

こんにちは。

10.25の新宿ロフトライブに来てくださった方。ありがとうね。楽しかったでしょ?(笑)

さてさて。コンサルではうまくいかず辞めて成功した人はいるのかって話ですが。沢山いらっしゃると思いますよ、それは。今から書くことを、これからコンサルを目指そうと思っている人がどう感じるか、気になります。

最初に申し上げると、コンサルで成功するかどうかってのと、辞めて成功するかどうか、ってのは、グラフにプロットしてみると無相関なんじゃないかな。。。。
だからといって、僕はコンサルのキャリアを意味が無いと思っているわけじゃないよ。むしろ、もしコンサルになれるチャンスがあるなら是非挑戦してみてほしいと思っている。でも、辞めてからの成功とか失敗とか。それを気にするなら、いや、それが大事だというなら、コンサルとしては多分成功しないから、コンサルは諦めたほうがいいかもしれない。

辞めてから、事業家として成功している人がいます。彼にはモチベーションがあり、能力があり、アイデアがあり、運があったからだと思います。他方では上手くいっていない人もいます。今申し上げた要素の何かがかけているのかもしれません。ほんのわずかなことでビジネスというのは風向きが変わります。ベンチャービジネスにおいては尚更です。
辞めてから、大手企業で活躍している人がいます。そうでない人もいます。 コンサル時代に上手くいかないってのにも色んなパターンがあります。

本質的に駄目だったって人も中にはいると思うけど、僕は、入社した人の殆どが成功する可能性を十分持っていたけど何かが噛み合わず、去っていったんだと思っています。

その何かだって、殆どが些細なことだったりね。だから、今辞めちゃうのは、あるいは辞めさせるのは(苦笑)もったいないのになあ、って思う人が結構いましたよ。ほんとに。

コンサルの醍醐味を味わうことがないまま、モチベーションを失い益々パフォーマンスを落としてしまい、最後には去っていく人。似て非なるのが、コンサルのコツをつかめないまま、自分には才能が無いとおもってしまい辞めていく人。何故かファーム内で人間関係をうまく形成できず(笑)、居場所を失って去っていく人。たまたま最初にやったプロジェクトで大失敗しそれをひきづったまま、最後まで萎縮して終わってしまう人。等など。

どれも、途中リタイヤでコンサルとしては失敗したってことになるんだろうけど、それはビジネスマンとしての才能や運のすべてが駄目だったという証明に全くならない。もっと言えば、繰り返しになるけどほんの少し状況が違っていればコンサルとしても成功できたかもしれないし。成長のパターンも様々だからあと少し粘っていれば芽がでたのかも知れないし。

僕が絶対にやめてほしいとおもうこと。それは、コンサルとしては途中リタイアになったからって、それを辞めた後までひきずってしまうこと。ナンセンスです。また、逆に、辞めた後のことを考えてコンサル時代を過ごそうとすること。これもナンセンス。というか、それだと絶対コンサルとしては上手くいきませんからね。

コンサルとして経験したことが、後のキャリアに活かせないなんてことはあり得ません。それどころか、殆どすべて活かすことができるはずだよ。ちゃんと経験していれば。そしてそれを血肉にしていれば。

ましてや、コンサルの経験が後の弊害になる、なんてことも僕は無いと思います。世の中ではそういう意見を言う人もいますよね。世間を見る目が狭くなるとか。アタマでっかちになるとか実行力が伴わなくなるとか。人脈が狭くなるとか。まあそういう人に限って世間を見る目が狭いしアタマでっかちにしか考えてないし人脈も大したことないし気にしないことだと思いますよ。コンサルとして上手くいかず、後に成功した人が恨みがましくコンサル批判をしたりもしますね。自分の品格を下げてるだけだと気づいてほしい。

繰り返します。コンサルとしての成功と後の成功とは無相関です。両方で成功する人も両方で失敗する人も片方だけ成功する人もいます。だから、短絡的に、それこそアタマでっかちにイメージだけで両者の関係を結びつけるのだけはやめたほうがいい。

最近つくづく思う。コンサルタントという仕事を経験できたことの尊さをね。企業の変革に数多く携わるなんて、誰にでも経験できることじゃない。どんな状況だって解決策はあると無根拠に(笑)信念をもてるなんて、誰にでもできることじゃない。コンサルタントほど過酷でプレッシャーのかかる仕事なんてなかなか見つからない。そして、コンサルティングほど本質と向き合える時間や経験なんてそうそうできない。

コンサルタントになってコンサルタントとして過ごす時間自体に意義を見出してほしいんです。皆さんの人生にとってどれほど貴重な経験なのか。どれほど充実をあたえてくれるのか。その事自体に意味を見出してほしい。それは事実なのだし、逆に、コンサルの後どうなるのかばっかり気にする人はコンサル時代が虚しいものになってしまいがちだから。

ま、あんまり無相関だってことばかり言うと、かえってみんなを不安にしちゃうかもしれないから(笑)ちょっとだけコンサルと事業(家)との違いを解説しておきますね。ほんとはそんなに違わないんだけど、一般論的にはやっぱ多少の違いがあるのだろうから。

コンサルはなんだかんだいって自分でやってしまうことの方が多いです。上にあがっていけばそうでもないんだけど、それでも自分が直接動くことは多い。でも、経営者は出来るだけ人を使わなきゃならない。自分でやったほうが早いに決まっていることも出来るだけ任せるようにしていかなきゃならない。

コンサルは偶然に出来るだけ頼らないようにしないといけない。答えを必然的に導き出していかなければいけない。商売はむしろ、偶然の出会いやヒントといったものをどんどん膨らませていって、色んなものと繋がっていって思いがけない形をつくっていくもの。動いてなんぼ、かじりついてなんぼ、しゃぶりつくしてなんぼ、の世界(笑)

コンサルは出来る限り失敗のリスクを排除していく仕事。逆に事業は、負える範囲においては出来るだけリスクをとろうとするもの。そうしないと資本の増殖運動は始まりませんから。極論すれば、背後を徹底的に固めるのか前方をくまなくみようとするのか、ま逆の行動特性が求められる。
などなど。

実はコンサルであっても事業であっても今申し上げたようなことは全て出来るのが理想なわけですが、強いて言えばどっち寄り、みたいな特性差はあります、確かに。だから、若干の向き不向きみたいなのはあるのだと思います。

でもね、成功するかどうかってのは、この特性差以外の要素のほうがはるかに強く働きますから。だからこそ両者の成否は無相関なのだし。だからこそ全ての人に希望があるのだし。今を信じて今を楽しみ今に没頭できる資質。それこそがきっと両方で成功するための資質であり秘訣だと思います^^

プロフィール

金光 隆志 氏

京都大学法学部、ボストンコンサルティング グループ マネージャー、ドリームインキュベータ取締役を歴任後、現在音楽を中心に活動。 映画・ビデオなどへ楽曲をプロデュース・提供し、05年春にはアルバムリリース予定。NYにてライブハウス・クラブのプロデュースも手掛けている。
また、従来のキャリアの延長で経営人材育成・派遣や経営支援等も行っている。ASPIREAL代表。Directors代表。RAISEプロデューサー兼ボーカリスト、camino(ロックバンド)エグゼクティブプロデューサー

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