金光隆志のコンサル転職Q&A

[第15回] ...女性でコンサルタントとして成功するためにアドバイスをいただけますか?

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【質問】 
28歳女性です。戦略コンサルタントにオファーを頂きました。女性でコンサルタントとして成功するために アドバイスをいただけますか

みなさん、こんにちは。相変わらず寒い日が続きますがいかがお過ごしですか。


さて、今回の質問。お答えするのが微妙な感じですね。コンサルタントとして成功するのに女性も男性もないでしょ、というのがオフィシャルな回答なのでしょうが、質問があるということは、必ずしも女性の方はそう感じていないということでしょうか。あるいは、女性ならではの才能や特性を生かせないか、という趣旨の質問でしょうか。どちらにせよ、私は私の責任で、私なりの回答をさせてもらいますのでご了承下さい。

はじめに、一般論としては、戦略コンサルタントは女性にとって、肉体的にも精神的にもかなりきつい仕事だということを覚えておいてください。男にとっても体を壊しかねない、精神的にまいってしまいかねない仕事です。いわんや女性をや。女性だからといって仕事のアサインメントで特別な配慮がなされることは殆どありません。ということは、アウトプットが上手く出なければ、深夜残業や徹夜に近い作業が必要なこともあり得ます。というか、絶対あります。

女性だからといって様々なプレシャーから逃げられるわけでもありません。いや、むしろ女性の方が精神的には強いプレッシャーを受ける場合すらあり得ます。顧客によっては未だに女性がプロジェクトに入ることを快く思わないことがある。女性コンサルに悉く反発するようなクライアントメンバーがいることもあります。よいわるいの話ではなくリアリティを話しています。

と、まあ一般論的にはそんな感じなのですが、私個人的には全く逆の発想で女性コンサルを見ています。女性コンサルは希少だし、とても貴重な存在です。もっとありていにいえば、女性のほうがコンサルとして有利なことが多いはずだ、と(笑)。

先ず第一に。世間には女性に敵対心をもつ男よりも女性によく思われたいと思う男のほうが圧倒的に多いです。。セクハラとか言わないで下さい。リアリティです。ここから導かれるインプリケーションは何か。色々あるのですが、わからないことは何でも聞いてみるといいと思います。知りたいことは何でも質問してみればいいと思います。相手が男性の場合、たいていは一生懸命説明してくれますから。女性コンサルがインタビューにいくと、普通そこまで外部には話さないだろう、みたいなことまで聞いてこれたりします。ほんとです。

勝負のかかったインタビューやディスカッションに臨む際には、いつもよりほんの少し女性らしさをアピールする装いをしていくといいと思います。大抵の場合、相手の親切さが増します。インタビュー時間を延ばすことだって出来ます。女性コンサルで時々真逆なことをやる、女性らしさを極力消して男勝りに振舞う人がいます。女性であることをビジネスの場でもっと活かせばいいのに、と思うのですが。。

第二に、女性ならでは直感や感性を大いに発揮してほしいと思います。コンサルタントというと論理的であることが常に求められる、と思っている人が沢山います。ですが、直感や感性こそが最も大事なのです。真の付加価値の源泉になります。かっこよくいえばインサイトです。平たく言えば勘やヒラメキです。

女の勘はほんとうに鋭い。何事に対しても鋭い。男の数倍はハナが効きます。その鋭さを生かしてほしいのです。とりわけ女性としての消費者感覚を大事にするとよいと思います。消費財関連プロジェクトには、女性コンサルのほうが男性コンサルよりも向いているとさえ感じます。

この点についても、真逆の発想で、感覚的な発想を出来る限り排除しようとしている女性コンサルが時々います。それこそ大きな勘違いです。直感や感性で感じたもの、まだ明確ではないけどイメージとして抱いたもの。そういったものを論理的(科学的)に検証したり言葉で表す努力をして、具体的なコンセプトへと結晶化させていくのです。直感的・感性的な鋭さがベースにあるコンセプトは極めて強力です。逆に、論理だけで導き出そうとしたもの、導き出されたものは、殆どの場合が「間違ってはいないけどつまらない」「正しいけど当たり前」なものでしかありません。男女にかかわらず感性の鈍い人はコンサルとして必ず苦労します。

女性コンサルであることのアドバンテージ。他にも色々あるはずですが、要は女性の利点や女性ゆえに得する点はコンサルの場合でも大いに活きるのだと思って間違いありません。よしあしじゃない。女性の特性は活きるし活かせばいいと思います。男の論理に合わせる必要なんてありません。男と同じ土俵で戦おうなんて思う必要ありません。女の論理を大事にしてほしい。女の土俵で戦って欲しい。男にないもの、男じゃ出来ないこと。男ってバカだなと思うこと。なんぼでもあるでしょ?(笑)

さて、冒頭で一般論としてコンサルは女性には肉体的にも精神的にも厳しい仕事と申しました。これはある程度事実ですので、対処法を持っていたほうがよいかと思います。

入社前のあなたに対して、ものすごく簡単な処方箋を一つ。入社したら早い段階で、先輩の女性コンサルや秘書、その他のサポートスタッフに各マネージャー・オフィサーの評判を聞いておくことをお勧めします。そして、評判のよいマネージャー・オフィサーのプロジェクトにアサインされるように出来るだけ働きかけてみてください。女性だからといってアサインメントでファーム側から配慮してくれることはないですが、こっちから言えば結構聞いてくれると思います。

評判のよいマネージャーやオフィサーにも色々なタイプがいますが、指示が的確と評判の人はお勧めです。肉体的・精神的にきつい状況に追い込まれることが少ないはずです。女性コンサルに限ったことじゃないですが、どんなタイプにせよ自分にとって働き易いマネージャー・オフィサーをみつけること、ロールモデルにしたいと思えるマネージャー・オフィサーを見つけることはコンサルファームでの有効なサバイバル術です。

評判が悪いマネージャー・オフィサーも要チェックです。共通しているのは、仕事の出し方が乱暴であるか責任逃れする人か(笑)。この手のタイプは男性コンサルであってもかかわりたくないけれど、女性コンサルには絶対にきついだろうし、もっと言えば生理的なレベルで嫌気を感じてしまうと思います。コンサルという仕事が嫌になってしまうリスクすらあるので、出来るだけ遠ざかっておくのが賢明です。

万一そのタイプの人のプロジェクトにアサインされてしまった場合はどうするか。マネージャーとオフィサーの両方がそのタイプだとちょっと救いがないで すが、そんなことは滅多にないはずで、どっちかはまともですから、まともなほうと出来るだけ話すようにすればよいと思います。よき理解者になってもらえるように、ざっくばらんに相談してみるのも手です。

個人的には、女性コンサルが連日で深夜まで残業しなければならない事態というのは出来るだけ避けるべきだと思います。そういうことにも耳を傾けてもらえるようになるといいですね。それだけで随分と仕事をしやくすなるはずですから。

では、今日はこのへんで。

プロフィール

金光 隆志 氏

京都大学法学部、ボストンコンサルティング グループ マネージャー、ドリームインキュベータ取締役を歴任後、現在音楽を中心に活動。 映画・ビデオなどへ楽曲をプロデュース・提供し、05年春にはアルバムリリース予定。NYにてライブハウス・クラブのプロデュースも手掛けている。
また、従来のキャリアの延長で経営人材育成・派遣や経営支援等も行っている。ASPIREAL代表。Directors代表。RAISEプロデューサー兼ボーカリスト、camino(ロックバンド)エグゼクティブプロデューサー

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