Campus Report 2002

高橋 邦比呂 to Tepper School of Business, Carnegie Mellon University(全46回)

MBAホルダーへの道

Vol.8 就活戦線!ボストン・キャリア・フォーラムへ!!

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前回に引き続きタイミングが遅くて申し訳ありませんが、今回は10月後半の活動内容をご報告いたします。10月といえば、日本人にとっては重要な就職活動がスタートする時期です。今回はその就職活動について、私の経験談から学んだことを中心にご報告します。

■就職活動、どうアプローチするか

就職活動のキーになるタイミングは次の3つ。必ずしも必須のものではないが、この3つのタイミングを抑えておけば、就職活動に乗り遅れることはないと思う。

(1) 渡航「前」のセミナー参加

渡航前の5月から7月頃にかけて、MBA留学生向けに企業がセミナーを開催することがある。例えば、私はリクルートICI社とイフ外語学院共催の「Pre-MBA Career Reception」に参加した。セミナーでは自分が興味のある業界の方からお話を伺ったり、既に企業が絞れている場合には具体的な採用活動の内容を聞くことができる(担当者の方と「顔見知り」にもなれる)。このようなセミナーを事前にチェックして参加しておくと、企業への理解が深まるだけでなく、後々の就活計画がたてやすくなるので、お勧めである。 ちなみに、上記「Pre-MBA Career Reception」(2002年度)には次の企業が参加しておられた(順不同)。
● 戦略系コンサル: ボストン・コンサルティング・ファーム
● メーカー: P&G、ジョンソン&ジョンソン、イーライ・リリー
● 金融機関: モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、メリル・リンチ、シティバンク

(2) 10月末のボストン・キャリア・フォーラム(BCF)

多くの学生にとって一番重要なのが、このBCF。9月にはCFN社のウェブサイトで詳細が公開されるので、すぐに参加登録する。また、関心のある企業がリストされていれば、事前に「Applyボタン」を押して、レジュメを提出しておく。うまくいけば、企業側から事前に面 接予約を頂くことができる(予約があると、当日、長い列に並ぶのを避けらるので時間が相当節約できる)。

なお、BCFには「戦略系コンサル」の参加が殆どないことに注意(私の知る限り、BCGに参加するコンサルは、アクセンチュア等のITコンサルと、大手会計事務所の系列のコンサルが中心である)。戦略系コンサルは下記(3)を通 しての応募となることが多いようだ。

(3) 渡航「後」、BCF以外のイベント参加

BCF前後(9月~11月)に、証券会社や戦略系コンサルが米国主要都市等(ロンドン等も含む)でセミナーを開催する。特に戦略コンサルはセミナーだけでなく、「個別 面談」を実施することがあるらしい。その後、正式な応募をまって、年末から年明け1月~2月にかけて面 接等を実施することが多いようだ。

この手の情報は、時期がくるとどこからともなく噂で回ってくることが多いが、やはり個人的に企業コンタクトをとったり、同じ関心をもった知り合いでメーリングリストをつくるなりして、常に情報をUp-to-dateにしておくのがいい。

■キャリア・オフィスの限界 - 日本には弱い

各ビジネス・スクールには必ず「キャリア・オフィス」が存在する。CMUの場合、Career Opportunity Center、通称「COC」というオフィスが学生の就職活動全般 を強力にサポートしている。具体的には、次のような活動をしてくれる:
・ 就職活動のスケジュール、成功談等に関するセミナー開催
・ ビジネスマナー・セミナー等の開催
・ 業種別に擬似面接を実施
・ レジュメ、カバーレターの作成講座の開催、個別レビューの実施
・ 全学生のレジュメの編纂と米国有力企業への情報提供

その活動内容はリストアップしきれないくらい多い。時には外部から"就職コンサルタント"を招聘して、「Effective Job Hunting Activity」の説明を受けたりもする。「就職準備学校」たるビジネス・スクールの本領が発揮される場面 だ。

しかし、実はCOCは「日本で就職する」ことに対しては大きなサポートはできないのが実態。COCは、あくまでも「米国での就職」を中心にサポートする。これは意外に盲点で、私は受験当時の学校選びのときに「キャリア・オフィスの質」も考慮すべきだとアドバイスを受けたことがあったが、日本で働く場合には、これはあまり関係のないファクターだと思う。キャリア・オフィスに期待するよりも、日本人同士や企業との直接のコネクションをもった方が確実で早い。

それから、もう一点注意するのは、日本人の就職活動が米国での就職活動よりスタートが早いこと。日本人は大体9~10月頃にスタートするが、米国では年明け以降が普通 。しかし、キャリア・オフィスは"米国基準"のタイミングを念頭に置いているため、キャリア・オフィスに期待していると確実に出遅れてしまう。だからこそ、自分で積極的に動かねばならないのである。(ちなみに、以上は私のCMUでの体験をもとにしていますが、他校のキャリア・オフィスの役割もさほど大差はないと聞いています。但し、各校の状況は関係者の方に直接確認してください)

■いざ、BCFにて!

MBA留学目玉イベントの一つ「ボストン・キャリア・フォーラム(BCF)」。私も10月25日から3日間、ボストンの世界貿易センターに出向き、フルで参加して来た。

(1) 今年のBCF ― 大混雑

なにしろ人が多い!!企業は100社弱で、前回(米国テロ直後)より増えたこともあるが、何より参加学生数が3日間で7,000人近かった(!)とのこと。特に有名企業のブースの前には、猛烈に長い列ができているのが目に付いた。やはり、可能な限り事前に面 接予約を取り付けておくことが重要。

ちなみに、BCFの「参加登録」に関しては、必ず事前にホームページでしておくことをお勧めする。これがないと、当日、まず入り口を通 るまでに2時間はかかる。

(2) BCFの概況 - 「奥の面接室」を目指す・・・

BCFでは各企業の採用現場が「ブース」と「面接室」に分かれている。事前に企業とコンタクトをしていなければ、まずはブースの列に並び、担当者の方と話をする。15分くらいだろうか。そこで「OK」の判断が下されれば、「奥の面 接室」に連れて行ってもらえる。面接は、企業によるが、一人30分程度で3人~5人に面 接頂く。ちなみに、企業によっては面接以外にも「夕食会」や「セミナー」のようなものを別 途もって(当日の夜など)、更に人選するようなこともあるようです。

(3) 投資銀行 - 今年の雰囲気?

私は外資系証券会社の投資銀行部門(債権部等も含む)を中心に、3日間で合計6~7社、延べ20人近くの方に面 接して頂いた。去年と同様、今年の採用状況も極めて厳しい模様(銀行によっては去年以上に人数を絞り込むという噂もある。ほとんど採用しないということだろう)。それから、面 接の内容をお聞きしていると、やはり「即戦力」タイプの人材を探されているという印象が強い。「今この時点で何の貢献ができるのか」といったニュアンスの質問をたびたび受けた。

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(4) HBS見学

これは私のおまけ体験である。BCFではとにかく面接尽くめで疲れ果 てたため、最終日の午後、同じ"日記メンバー"の服部さんと気分転換にHBS見学した。HBSの2年生の方からも、就職活動や学校の授業等のお話を伺うことができ、非常に参考になった(服部さんのレポートも御覧になってください)。
(写真:BCFで再会した"日記メンバー"服部さんと)


終わってみるとアッという間だったが、とにかく歩き回り、話しまくった3日間だった。結果 が吉と出るか凶と出るかは分からないが、就活状況は今後のレポートでもまたお知らせできると思う。

■友達インタビュー(5): シンヤン・ハン

「マネジメント能力を培ってNPOで活躍したい」

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●名 前: Xinyan Huang (黄欣 燕)、 27歳
●出身国: 中国
●出身校: Shanghai Jiaotong University (上海交通大学) 工学部、National University of Singapore(国立シンガポール大学)経営大学院卒業
●前職: サン・マイクロシステムズ(北京)で、セールス・エンジニアとして3年弱勤務。その後、シンガポール・テレコム(http://welcome.singtel.com/)のコーポレート・マーケティング部マネージャとして1年弱勤務。

●なぜCMUを選んだ?

「実は、エンジニアである夫がCMUの熱烈なファンで、絶対に受験してほしいということで受験しました(笑)。私自身はもう少しGeneralでMulti-disciplinedなイメージの学校、例えばコロンビア大学やミシガン大学などに行きたかったのですが、結局受験しませんでした。CMUに来る前は"エンジニアリングとコンピュータの大学"というイメージでしたが、実際に来て見たら、特に音楽、哲学、美術、演劇等が非常に盛んな大学だったので、随分とイメージが変わりました」

●今のところCMUは?

「定量的アプローチへの力の入れ方がすごい。もう少し定性的なものを学びたいという気もしますが、先日N.Y. Times誌に掲載されたMs. Dina Dublon(注: CMU卒、J.P. Morgan ChaseのCFO。8月22日付けのN.Y. Times誌で"金融業界で最も高い地位に上り詰めた女性の一人"として紹介された)等を見ると、定量 的スキルを着実に身に付けておくことは、特に米国などの競争的労働市場で自分を差別 化する有効な方法と感じます。CMUのプログラムについて一つ提言があるとすれば、"課題を減らすこと"です。大変だからではなく、もっと学生活動やネットワーキングに時間を割きたいし、個人的には、学校外でヘルスケア関係の非営利活動等にも参加したいと思っているからです。しかし、今の課題量 では、そういう活動はあまりできません」

●卒業後の夢:

「卒業後はまず民間企業で働いて、マネジメントの上層部に進むことを目指します。マネジメント能力を十分に培った時点で、文化活動やヘルスケア関連で活動している非営利組織(NPO)に入って働きたい。卒業後入社したい会社はまだはっきりししていませんが、例えば、米国の大手医薬品会社であるメルク(http://www.merck.com/)のような会社に魅力を感じます。メルクは100年もの歴史を守りながら、"医薬品"を通 じて社会に貢献してきました。その経営基盤の強さは、私の前職であるIT産業の栄枯盛衰とは対照的だと感じます」

●ビジネススクール受験を考えている方に一言:

「学校選びを注意深くすること。とかく"MBAを取得すること"に注意がいきがちですが、自分にとってベストな学校はどこか、ということをよく考えるべきです。私の場合、CMUは今のところ70点くらいでしょうか。残りの30点は自分の努力で上げるべき分だと思っています」

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