Campus Report 2002

高橋 邦比呂 to Tepper School of Business, Carnegie Mellon University(全46回)

MBAホルダーへの道

Vol.11 25%終了・・・

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読者の皆さま、進行が遅れてしまって大変申し訳ありませんでした。年末気を抜いて少し休憩をしてしまったところ、年始から新学期のワークロードの荒波にすっかり飲み込まれてしまい、どうしても日記に手が付けられませんでした。今回よりまたペースをアップして、4~5回後に通 常のペースに追いつきたいと思います。
今回は講義以外の学生活動、すなわち課外活動についてレポートします。

■ Student-Initiatedイベントの数々

課外活動といっても、地域ボランティア活動から少林寺体験コースまで挙げればきりがないが、今回はGSIA内で実施されている課外活動について簡単に報告する。大きくは次の5つが挙げられる。

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Negotiationの臨時講義

(1) 教授による臨時講義の開催

学生の有志や学生クラブが教授に頼み込んで、学生からのニーズ・関心の高い特定分野の臨時講義をやってもらう。ほとんどの講義がRSVP制で、予約はすぐに一杯になることが多い。写 真はInterpersonal Negotiationの臨時講義。前半20分が講義、その後の1時間程度が実践。私は軽い気持ちで参加してしまったのだが、渡されたケースを何気なく読んでいたら、「じゃあ近くの人間とネゴしてみろ」と始まった。二年生の中国人女性とネゴするはめになり、結構しびれた。

内容は社内の部門間ネゴで、各部門の利害の相反と組織全体としての利害との関係にどう折り合いをつけて相手を説得するか、というプロセス。話したこともない生徒と「今期の内部の商品振替価格は~ドルで行こう、なぜなら~」なんて話をする。ケースに十分な情報があるわけではないので、資料に書かれていない架空の話を相手にふっかけたりして、とにかく説得に努力。終了後、教授からのフィードバックで反省、といった具合である。

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実際のマーケティング・ディレクターによる講義

(2) 外部スピーカーによる講義

これも学生クラブによる主催が多いが、ピッツバーグの大企業の要職にある人間に来てもらって臨時講義をしてもらうもの。各学生クラブを全部あわせれば、毎週一回くらいはあるイメージ。クラブ所属メンバーの参加が優先されるが、クラブ外の生徒も参加可能な場合が多い。写 真は「インターナショナル・マーケティングの実務」と題して、マーケティング・クラブ主催で、某医療品企業のマーケティング・ディレクターが臨時講義をしたときの模様。見て分かるとおり、生徒との距離が非常に近い。みな自由な雰囲気で質問ができる状況である。この講義では、マーケティングの分野は(1)国内、(2)国際と、さらに(3)B2Bか、(4)B2Cか、の四つのマトリックスに分けられ、一番成功が困難なのは「国際的なB2Cマーケティング」ということが、ディレクター本人の実際の体験談を交えて説明された。真剣な議論あり、笑いありの興味深い講義だった。

(3) 「ケース・コンペ」

Case Competitionの略で(日本人が勝手に略してるだけだろうか?)、月最低一回くらいは何らかのケース・コンペが開催されている。ファイナンス、マーケティング、戦略、アントレプレナー、オペレーション、ファイナンシャル・エンジニアリング等の各分野について、特定の学校や企業主催で各校MBA学生が多数参加して、自分達のCase AnalysisとSolution、Presentationを競い合うものである。見事一位 を勝ち取ったチームには数百ドルから数万ドルまでの賞金が、各イベントの規模に応じて与えられる。

アントレプレナーのケースコンペ(というか実際のプロダクト・プレゼンテーションのようなもの)では、ベンチャー・キャピタリストが「真剣に」当事者として参加し、場合によっては学生の提案によるビジネスに投資をする、というケースもあるとか。CMUはやはりファイナンスやオペレーションのケース・コンペでは優勝をはじめとした上位 入賞を連続して記録しているらしい。私は情けないことに日常の勉学に追われてまだケース・コンペには参加していないが、恐らく来年!!と考えている。

(4) 学生クラブ活動

学生活動は上記に挙げたような臨時講義や外部スピーカーの招聘に大きな役割を果 たしているが、日々の活動としては、ほとんどが「就職活動」に主眼をあてたものがメインである(これはCMUだけでなく、他校でも同じと聞いたことがある)。 レジュメレビューから擬似インタビューの開催、リクルーターを呼んでの企業プレゼンテーションなどが、学生活動の70%位 を占めているような感があり、当初予想していた学生活動とはだいぶ色彩 が異なるようだ。アメリカでの就職を考えていれば有用なものと想像できるが、日本や他国での就職を考えているInternational Studentsにとっては、いささか「期待はずれ」の感が否めないとも感じる。

私は、コンサルティング・クラブやベンチャーキャピタル・クラブ等に所属しているが、各分野における勉強会とか交流会みたいなものをもっと開催すればいいのにと感じる。他方、スポーツ系・ソーシャル系のクラブは、もともと就職活動に主眼がないせいか、活動もなかなか充実しているようである。

(5) 新生 - 生徒会活動

入学してしばらく気付かなかったのだが、GSIAは「生徒会」が長らく存在しなかった珍しいビジネス・スクールの一つであった。しかし、ここに来て2年生の有志が必要性を強く感じたらしく、学校側とも積極的に協力し合い、生徒会が初めて誕生した。生徒会長から財務、マーケティング、卒業生ネットワーク、アドミッション、コミュニケーション、学生クラブ、講義プログラム等の各分野について、全生徒による投票によりVP(ヴァイスプレジデント)が任命され、学校側の正式なオフィスと密にコミュニケーションをとって、「生徒の声を学校運営に反映していく」、というのが主な活動目的である。生徒会の活動は年始から本格的にスタートするらしく、以後、活動内容は適宜報告する。

■ Mini 3, Mini 4 履修科目申し込みへ - RAD System

Mini2も後半に差し掛かり、来年Mini3, Mini4の履修科目の申し込みが始まった。これらの手続きはRAD (Registration, Add/Drop) Systemというイントラネット上のサイトでできる。原則、1学期間の履修科目は5科目までということで、合計10科目を申し込むことができる(ガッツがあれば6科目、7科目もプログラム・ディレクターを説得しさえすれば可能だが、相当の覚悟が必要である)。 講義によって「人気度合い」が異なり定員もあるから、どうしてもとりたい講義は上位 にランクさせて申し込む必要がある。私は次のとおり講義を申し込んだ。これが実際にとれるかどうかは、新学期になってからのお楽しみということになる。

Mini 3:

- (必修) Production and Operations Management
- (必修) Probability and Statistics II
- (必修) Marketing Management
- (選択) Corporate Finance
- (選択) Competitive Strategy and the New Economy

Mini 4:

- (必修) Management Game I
- (選択) Investment Analysis
- (選択) Strategic Corporate Management
- (選択) Strategic Uses of IT and Electronic Commerce
- (選択) Private Equity and Venture Capital

■ 「25%」 終了!

気付いたらMini2も終わりに近づいている。初めての米国生活立ち上げからMini2終わりまでの約5ヶ月間、長かったような短かったような微妙な感覚だ。1年に4Mini、2年間で8Miniだから、もう「25%」を終了したことになる。「4分の1の分の成長をしただろうか」と自分に聞いてみるが、正直言って自信がない。やれるだけやるしかないが、まだまだという焦燥感が少し募る。

■ 友達インタビュー(7): ビン・レ

「10年間ひたすら働く。その後、写真家として食べていきたい」

● 名 前: Binh Le、 34歳
● 出身国: ベトナム
● 出身校: メルボルン大学 (オーストラリア)、専攻は応用数学とコンピューターサイエンス。

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● 前 職: ドイチェバンクとシティバンクで計6年、その後、ドレスナー銀行で5年。最終ポジションはエクイティ部門のITヴァイス・プレジデント。「一番刺激的だった仕事は、ドレスナー銀行のオペレーションシステムを日本で立ち上げたこと。言葉の壁、文化の違いを乗り越えて、専門性の高いデリバティブに関連するシステム開発に携わったことは、非常にいい経験だった」、「アジア危機のインパクトを金融業界で直に目の当たりにしたのも印象深い経験の一つ」

● なぜCMUを選んだ? 「ファイナンスとテクノロジーの双方に強い学校に入学したかった。いろいろ調べたが、CMUの"MBAとMSCF(Master of Science in Computational Finance)のDual Degree"が自分のニーズに一番適していると確信した。ニーズというのは、ファイナンスや定量 的アプローチがビジネスとうまく融合しているMBAプログラムということ。MITもファイナンスやテクノロジーに非常に強いが、これらの分野とMBAプログラムとの融合度合いを考えたところ、CMUが一番の学校と思った。他校は受験していない」 。

● 今のところCMUは? 「予想どおり、自分にフィットしていて、非常にいい印象をもっている。特に定量 的アプローチやファイナンス・プログラムの充実、学生数が少ないという点がいいと思う。改善点を挙げるとすれば、いくつかのコースで"Too Mathematical"ではないか、と感じるものがあること。もっと定性的な議論も加えるべきだと思う。それから、コミュニケーションの授業がいくつかあるが、もっと実践的にするためには"コミュニケーション"という別 個の授業ではなく、各授業でビジネスレポーティングやプレゼンテーションの課題を追加的に与えて訓練する方法の方が効果 的だと思う」

● 卒業後の夢: 「金融機関のIT部門で10年以上働いて専門性は確保した。自分のもつテクノロジーと数学に対する強みに、MBAで学んだファイナンス、デリバティブの基礎・応用力を付け加えて、インベストメント全般 を幅広い視点から見るポジションにつきたい。業界としては、金融業界か、PWCのようなファイナンシャル・リスクを扱うコンサルティング業界。その後10年間はとにかくリッチになるために頑張る。夢はその後、趣味の写 真で食べていくこと」

● ビジネススクール受験を考えている方に一言: 「"なぜ留学したいのか"、"なぜMBAなのか"、という点をクリアーにしておくべき。実際に入学しているMBA学生の中にも、この点が明確でない人間がいる。せっかくの2年間という時間とお金を投資するわけだから、よく吟味するべきだと思う。最近はMBAは人気が高いが、誰しもに必要なものとは全く思わない。各人のやりたいこととニーズに応じて検討する必要があると思う」

● その他: MBAとMSCFのDual Degree(2.5年のコース)

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