Campus Report 2002

山中 里織 to The University of Chicago Booth School of Business(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.12 怒涛のWinter Quarter終了

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すこしご無沙汰してしまいました。昨日FinalのPaper Dueを無事に終え、冬休みに突入しました。思えば友人達の厳しい就職活動、ビジネスプランコンペ(Venture Challenge)、戦争に向けての動き...等々いろいろあったWinter Quarterでした。シカゴも3月に入ってからは暖かい日が増えてきましたが、寒暖の差が非常に激しく、昨日までTシャツで歩けたと思ったらまたダウンジャケットにセーター、といった具合です。写 真はぽかぽか陽気の中,Finalに向けて野外で勉強している(と思われる)キャンパスの学生の様子です。今回は今学期の授業の総括をしたいと思います。

<クラスの感想>

今学期取ったクラスはどれも非常に満足度の高いものでした。良かったと思う理由はそれぞれなのですが共通 して言えるのは教授が3人とも非常に良かった、ということだと思います。以下,それぞれのクラスの感想を手短に紹介します。

(1)Marketing Strategy (Prof.Ann McGill)

このクラスが非常に良かったのは、教授の講義が非常に面白く,かつ印象に残るものだったこと、そしてクラスでのディスカッションがとてもフレンドリーでかつ内容の濃いものだったところです。前評判でAnnがシカゴにしか住んだことがなくInternational Studentsへの配慮が足りない,というような噂を聞いていたのですが、本人も意識しているのかどうかはともかく,UKのメーカーが日本で成功したという記事を取り上げてディスカッションしたり頻繁に海外での例を取り上げたりとアメリカの事例だけにとどまることなく議論が展開したのも良かったと思います。

さらにこのクラスで初めてIntensiveなGroup Studyを経験しました。今までもGroup Studyはあったのですが、クラスの内容が比較的Quantitativeで議論の余地が少ないものだったのでこのクラスで体験したTeam Assignmentほど時間を費やすことはありませんでした。普段仲の良い友人もチーム内にいたのですが、Privateでは垣間見ない一面 を知ることになったり、またお互いのゴール設定を確認することの大切さを実感したりと,まさにLEAD(注:GSB唯一の必須科目、ビジネスにおける基本的ソフトスキルの体得を目的としたもの)で教えられたTeam Dynamicsを体感しました。この件に関しては後ほど詳しくレポートしたいと思います。

(2)Investment(Prof.Nick Barberis)

人気が高かったのもうなずける、非常によくできたコースでした。現場と研究の両方の視点から非常に分かりやすく、かつポイントをついた事例と説明を使って非常に明快にトピックを説明してくれました。またグループアサインメント(というわりにはSpread Sheetに向かう孤独な作業も多かったですが)もやればやるほどコース内容の理解が深まるように設計されていました。

そしてなにより印象深かったのは,教授が3セッション(1セッション約60人×3=180人)の生徒すべての名前を覚えていた(少なくとも覚える努力をしていた)ということです。アサインメントを返すとき,授業で当てるとき,かならず名前を呼んでいましたし、一度間違えたときはあとでその生徒にきちんと謝っていました。Office Hourもいつも生徒がたむろっていて(もちろんInvestmentについて語っているのですが)こういったことを通 し非常に楽しくかつ深い洞察をもって学ぶことができ、Textに向かって勉強するだけではない、MBAという舞台で学ぶ利点を感じました。

(3)Accounting and Financial Analysis 2 (Prof.Harsh Sapra)

この教授も,生徒の為に惜しみなく時間を使うタイプの教授でした。毎週行われるReview Sessionは実際の授業よりもいいと思えるときもあるくらい内容が濃く,Office Hourも決まった時間にとどまらず基本的に前もって電話ないしメールすればほとんどいつでも時間を割いてくれます。そして授業の内容は架空のM&AディールのOffer Priceを導き出すモデル構築のプロジェクトや破綻した事業の会計プロセス等,非常に実務的でかつチャレンジングなものでした。

もちろん、実際に投資銀行や企業の財務部門で働く際はここまで細かい仕事はMBA卒業後のポジションでやらないかもしれないと思うときもありましたが、どう行った考え方やルールを持ってモデルが構築されているのか、といったことをきちんと押さえることができたという点で非常にTake Awayの大きい授業でした。

<Team Dynamics>

前述のGroup Studyでは、いろいろな苦労もありましたが、とてもいい勉強になりました。というのも、いままでの仕事では上司や自分より年上の人と組むことが多く,日本人同士ということで(良し悪しもありますが)大きな衝突が起こることはまずなかったからです。チームメートは計らずして東洋系ばかりだったので最初はやりやすいだろうなと思っていたのですが、チームワークに人種は関係ないなというのがよく分かりました。

まず、一番の問題は各チームメートの目標が違うこと。組む際は「気のいい人だったらいいや」みたいな感覚で気軽にチームを組むものですが、この辺を押さえておかないとコミットメントのレベルの違いが後で衝突の元になります。今回は(1)(Grade)Aねらいで非常にProfessionalな仕事にこだわるタイプと、(2)成績はどうでもいい,楽しく学びたい、という両極端なタイプ、そして(3)ある程度の成績とTake Awayは気にするものの,レポートの完成度(形式や費やした時間対効果 があまり狙えないものに関しては)にそこまでこだわらないタイプ(含む私)が一緒になったこともあり、途中でお互いに何を目標としているか、(その結果 目標が違うとわかったので)どこで折り合いをつけるか、等々話し合うことになりました。

(1)のタイプの立場から考えると,より完璧を目指して時間を費やし,いい成績を取ったとしても他の全くコミットしなかった人も同じ結果 をもらえるわけで,Fairでないと感じるのは当然ですし、(2)の人からすれば苦労をしていい成績を狙う気はさらさらなく、自分は満足しているのに更にやりたい人が勝手に手を加えている、というところです。結局(1)の人のコミットが大きいのは最後まで変わらなかったのですが、Brain Stormingの場では各人が積極的に意見を交わし,それが元になっていいペーパーに仕上がったと思っているので、ペーパーのかっこ良さ(体裁?)にそれほどこだわるのはToo Muchだと思う半面、グループ全体の意向を勘案してBrush Upの作業にも付き合うことになりました。 最終的に、提出したペーパーはすべていい評価がつきましたし、後のほうになるほど作業のやり方もずっとFairでスムーズに行きました。ただ、その間には中庸にあるタイプ(3)(私を含めて3名いたのですが)の裏での画策があったことは想像に難くないと思います。

チームメイト全員のMotivationを維持しながらベストの結果を得る,ということの複雑さと面 白さを体験できました。 どのクラスもこんな風だと時間がいくらあっても足りませんが、こういう経験は授業とはまた違うMBAの醍醐味かもしれません。そしてチームワークを通 して、以前よりチームメイトとの距離が近づいたのも事実です。今後もTeam Orientedなクラスを数多く取っていく予定なので、怖いと思う半面,楽しみでもあります。  

今はこのレポートの他、たまったいろいろな仕事(Venture Challengeのリサーチ等)を片付けていますが、春休みは家族が遊びにやってくるのでしっかり休養して来学期に備えたいと思っています。次回は春学期のクラス紹介やAdmit Weekend(合格者の集い)に向けての準備等についてレポートしたいと思います。それでは。

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