Campus Report 2002

服部 奨 to London Business School(全33回)

MBAホルダーへの道

Vol.13 Japan Trip / China Trip

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3学期制のLondon Business Schoolでは2学期(1-3月)と3学期(4-6月)の間に2週間の春休みがあります。春休みには学生主導で多くのTripが主催されます。今年も主だった所でJapan・China・North Africa・Brazil・SpainなどのTripが行われました。私はAsia ClubのCo-Chairでもあることから、Japan TripとChina Tripの2つのTripを企画しました。今回は2つのTripの様子をお知らせしたいと思います。

Japan Trip

3/24(月)~ 3/30(日) 日本人4名を含む総勢25名で京都・箱根・東京の3箇所を1週間かけて周りました。Tripの主目的は日本の文化・ビジネスの理解で、企業訪問一辺倒よりは多少観光・Cultural Experienceに重きを置いていました。数多くのイベントのうち学生の評判の良かったものを取り上げてご紹介します。

・天竜寺座禅体験

 京都では清水寺や三十三間堂等の観光のほかに座禅・着物・お茶を 体験してもらいました。座禅体験は天竜寺に事前にお願いをし、アメリカ人のお坊様に禅の何たるかを講義して頂き、その後、御堂で1時間ほど座禅を組ませて頂きました。私は中学・高校が仏教系の男子校だったので久しぶりにお寺で過ごす時間がとても新鮮でした。 『空間と静寂は内省を促す』と言いますが、御堂の中で過ごす1分は外での10分以上に感じられ、如何に日常の瑣末な事に追われて生きているかを実感した気がしました。

・ 箱根温泉

 京都から東京に移動する途中、箱根の和風温泉旅館で一泊しました。幸い旅館が典型的な日本の木造建築の建物で、温泉を体験すると同時に昔ながらの日本家屋についても旅館のご主人からご説明を頂くことが出来ました。(当然英訳しましたが)外国人は共同浴場に抵抗があるかと思っていましたが、日本人学生の教育の甲斐あってか、平均 3回程度入浴していました。(日本人は到着時・夕食後・朝食前・朝食後、合計4回入るんだとウソだか本当だか分からない情報で洗脳してしまいました。(笑))

・ Alumni Event参加

 東京では日本在住のLondon Business SchoolのAlumni及び今 秋の入学者(MBAやMIF等)合同の懇親会に招待されました。今年のゲストスピーカーは元リクルート フェローの藤原和博氏でした。藤原さんはこの春から杉並区の中学校の校長になられるということで、藤原さんが以前中学生に授業で考えさせたケーススタディーを参加者全員で解くという非常にユニークな講演となりました。Alumni・現役生・合格者が8人ずつのチームで中学生に配られるプリントを見ながら議論している様はある種滑稽でもありました。

現役生からはフィードバックとして各々が中学校時代に母国で受けたユニークな教育体験を披露しました。日本の教育の問題が議論される中、学校の外の大人たちの知恵や経験を如何にして学校教育(小学校から大学まで)に呼び込み、生かしていくかは日本の今後の大きなテーマだと思います。藤原さんのような方が今後日本の教育を現場から変えて頂けると嬉しいと感じたのは私だけではなかったと思います。

・ 日産自動車訪問

 企業訪問先のうちの1社は急激な業績回復を遂げた日産自動車でし た。幸い同社副会長の伊佐山氏のアポイントが取れ、ゴーンCEOの強力なリーダーシップの源泉・取引先絞込みのインパクト・日産のケースから日本の産業界が学べること等のテーマでお話を頂戴しました。

今回のTripを通して感じた事の1つに日本の観光立国としてのポテンシャルがあります。先日の日経新聞の記事にもあったとおり日本の観光政策は非常に遅れています(一部東京都で取り組みが始まっていますが)。今回の参加メンバーの1人が面 白いことを言っていました。今回日本に旅行に行くことを周囲の人に話したら、殆どの人の反応は『何をしに行くの?』『日本には何があるの?』だったそうです。日本以外の国であれば食べ物・自然・文化・建築・遺跡・美術等その国に何があり、どのような旅行になるのかイメージできる人が多いのに対して、日本の場合は日本への旅行で得られる体験を誰もイメージできず、ただ『ふ~ん、すごいね』としか言えなかったそうです。それだけ日本という国のPRが欠けているということではないでしょうか。

一方で今回の参加者は間違いなく全員『日本ファン』になって帰って行きました。学校や職場に帰っても日本がどれだけすばらしい国だったかを話しているそうです。観光収入という経済効果 もさることながら世界中に『日本ファン』を増やすためにも観光誘致は今後の大きな課題だと思います。海外に留学する機会を得た人間として、今回の旅行の結果 21名の日本ファンを生み出せたことにひそかに満足しています。

China Trip

3/30(日)~ 4/6(日) 中国人3名を含む総勢21名で上海・北京を1週間かけて周りました。Tripの主目的は中国でのビジネスの理解で、Japan Tripに比べ企業訪問にウェイトを置きました。当時はまだSARSも中国本土では問題になっておらず、北京でも上海でもマスクをしている人を空港以外で見かけることはありませんでした。まさかその後ここまで影響が拡大するとは思ってもいませんでした。Japan Trip同様すべての企業やイベントをご紹介することは出来ませんので、その一部をご紹介したいと思います。

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・上海企業訪問-1 B&Q

 B&QはDIY(Do It Yourself)のイギリス企業で、中国でのNo.2(Managing Director)に話を聞くことが出来ました。DIY業界のアメリカ企業ではHome Depotという会社が有名です。欧米ではマンションや一戸建の中の内装を居住者自身が手掛けることが多く、フローリング材・ペンキ・クロス等を扱う量 販店チェーンが存在します。日本で言うと東急ハンズから文具・バラエティーグッズを取り除き、更に日曜大工よりに品揃えを変えたイメージでしょうか。外国企業が中国ビジネスで成功する秘訣を理解するという観点ではTripの中でも最も有意義な訪問でした。Test Store等を使ったMarket Researchの重要性・現地JV企業の果たすべき役割(政府とのパイプ・立地確保)等、第一号店の出店から事業を見届けてきた本人だからこそ語れる経験談には説得力がありました。

・ 上海企業訪問-2 GE

 GEチャイナも非常に面白い訪問先でした。中国の過剰生産能力 (特に地方政府出資の現地企業等)にどのように対応するかを非常に大きなトピックとして取り上げていました。過去の過大投資の失敗(90年代)から徐々にソーシングにシフトしてきているGEチャイナの方向性がスライドの数字等からも伝わってきました。

合計8社の企業訪問で共通して聞いたもしくは感じたことは、(1)中国は非常に魅力的なマーケットであるが、すでに非常に競争の激しいマーケットであり、他国で成功した商品やビジネスモデルを持ってきてすぐに儲かるようなマーケットではない。地方を中心とした過剰生産能力を如何に上手に使い、同時に自らの知的所有権の保護を図るかが重要。(2)WTO加盟により資本規制・出店規制は徐々に解けてゆくが一気にすべてが変わるわけではない。今後JV企業との関係見直し(株式買取等)に伴って難しい交渉が待ち受けている。(3)中国人登用を推し進めることはコスト・モチベーションの両面 から必須であり、成功している企業は驚くべきスピードでこれを達成している。 の3点でした。

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・ 万里の長城

北京に移って2日目に全員で万里の長城に上りました。我々がみたのは明代に作られた物だそうですが、東西両方向に果 てしなく続く長城を見ると国を守るために長城建築に借り出され、またそこで戦った人々の人間模様が見えてくるような気がしました。今回は殆どの時間を企業訪問に費やしてしまいましたが、近いうちにもう一度訪れてみたいと強く思う国でした。 次回は3学期の授業の様子をお届けします。

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