Campus Report 2003

関 伸彦 to Sloan School of Management, Massachusett Institute of Technology(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.1 自己紹介

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初めまして、この9月からMIT Sloanに入学することになりました、関伸彦と申します。ふとした機会から、キャリアインキュベーション様のホームページにて、留学体験記 を書かせて頂くことになりました。私の受験時にはMIT関連の情報が少なく、MITのイ メージをつかむのに苦労した経験があります(本当に技術系の人ばかりなの?等)。この体験記が、将来の受験生の皆様がMIT Sloanを理解する一助になれば幸いです。今回は第1回ということで、まずは私の自己紹介を簡単にさせて頂きたいと思います。

目的は、私の背景情報を提供することで内容の理解を助ける 最初の回にまとめて自己紹介することで読者の方々が私のプロフィールを探しやすくするというものです。構成は1.MBA前のキャリア、2.Why MBA?、3.Why MIT?、4.MBA後のキャリア (現在の予定)という形になっております。

【1.MBA前のキャリア】

学生時代に、機械工学の修士を獲得した後に、アーサー・D・リトル(ADL)というコンサルティング会社に入社しました。メーカなどとも散々迷ったのですが、最終的には働いている人達に魅かれて入社を決意しました。この会社はマネジメントコンサルだけでなく、製造業とR&D・技術マネジメントに強みを持っておりまして、私の尊敬するメーカの方々と仕事ができることも非常に魅力的でした。

ただ、ご存知の通りコンサル業界は大変離職・転職率の高い業界であり、自分のキャリアオプションを保ち続けることが重要であると聞かされていたため「入社後3年経ったらMBA留学する」という決意を入社時にしたのです。実際には計画より長い4年半を費やしてしまいましたが、どうにかMITから合格をもらうことができ、当初の決意を実現することができました。

【2.Why MBA?】

入社当初の決意が「MBA留学」であった最大の理由は、私が全くのドメスティック人 間だったことです。今回留学するまで、私は一度も海外生活をしたことがなく、日本 人のものの考え方しか体感していませんでした。また、英語も社外との仕事で使えるレベルにはありませんでした。このため、人生のどこかのタイミングで、海外で生活をしながら日本人以外の人のものの考え方を吸収し、さらには英語のテコ入れもしたいと感じていました。

もちろん「MBAでは英語は身につかない」という声があるのは知っていますが、それでも国内でとどまり続けるよりはマシであろうと考えたのです。そして、海外生活をし、英語を磨きつつも、キャリアの連続性を保つ選択肢がMBA以外に見つけられなかったため、MBA留学という決意をしました。

英語に関しては、会社に入ってから本当に苦しめられ続けました。もっとも辛かったのは、海外トレーニングに参加したときのことです。全てのプレゼンテーション、インタビューなどの授業が当然のように英語で行われ、さらに実演することを求められました。前に出ても思うように英語が出てこず、常にくやしい思いをしていました。挙句の果 てに、プレゼンのトレーニングでは母国語でやったほうが良い、と言われ外国人の前で無意味に日本語のプレゼンの練習をするはめになりました。

またチームでの議論が必要な時などは、明らかにおかしいことを言っているアメリカ人に早口で捲くし立てられ、結局彼らのいいなりになるという経験もしました。こうしたADLで海外スタッフと働いた経験から「いつかアメリカ人を論破できるようになってやる」という思いを持つようになりました。もちろん他にも理由はあります。

これもありがちで恐縮なのですが、コンサルの仕事をしていると「立案した戦略・改革案が定着しない」という状況を目にします。これは我々が立てた戦略・改革案にも、我々の顧客企業自身が立てた戦略・改革案にも当てはまります。この定着しない理由のうちの1つに対する、私なりの現在の仮説は 「業績評価制度の最適化忘れ」です。IBMのガースナーも著書「巨象も踊る」で書いていますが、戦略・改革案を実行する場合には、業績評価制度までも新しい方向性を 支持するものに変えなければ、マネジャーや現場スタッフを本気にさせることができず、結局うやむやになってしまうことが多いのではないかというものです。

この「業績評価制度の最適化(戦略・改革案との連関付け)」への取り組みは今の私の会社でもさかんに行われていますが、この分野に関して最先端の研究を行っているであろう、アメリカのビジネススクールでどのようなことが行われているのかを知りたかったというのがもう1つの理由です。

最後に、これまた月並みですが、人のネットワークを広げたい、というものです。但し、外国人と広げたい、というものではなく(もちろん可能な限り広げますが)、日本人が中心でも構わないと思っています。ご存知の通 り、コンサル業界は非常に忙しいため(終電で帰れればラッキーという世界)これまで他業種の方々と深い付き合いをする機会もなかなかありませんでした。

MBAでは日本企業から選抜されて派遣された他業種の方々と濃密な2年間を過ごすことができます。この年になって、また新たに深い関係の友人ができるというのは本当に貴重なことに違いないと考えました。以上の3点が主な理由です。他には「日本がアメリカに負けている理由を体感する」というものもあるのですが、これはマイナーなため、説明は割愛させて頂きます。

【3.Why MIT?】

これは「他に選択肢が無かったから」というのが率直な理由です。実は西海岸に行きたかったので、Stanfordが第一志望だったのですが、見事に落ちてしまいました。結局6校出願(Stanford, MIT, Berkeley, CMU, HBS, Columbia)した中で、合格をもらったのはMITのみ(CMUはインタビューを辞退)だったので、選択の余地はありませんでした。これだけだと面 白くもなんともありませんので、私の選択の基準と、MIT合格に寄与したであろう要因を紹介させて頂きます。

選択の基準で大きなものは、TOP20であること、製造業・テクノロジーの香りがする こと、の2つでした。上で挙げた最初の4校はこの基準で選んでいます(残りの2校は生徒数が多いのでひょっとしたら、という理由)。学生時代の専攻が機械工学、ADLで製造業を対象としてきたこともあって、技術や製造業と関連の深いコースがある大学が魅力的に映っていました。

また、外国人であったとしてもバックグラウンドが似ている(例えば理系だったり等)と議論しやすいということをADL時代に把握していたため、テクノロジーで有名な学校なら、私と似たバックグラウンドの人が集まるだろ うと思ったのも理由です(実際MITでは、ふたを開けてみたらメーカ・理系の人はあ まりいなかった、というオチがありますが。ファイナンスバックグラウンドの方の方が圧倒的に多いようです)。

あと、MIT合格に寄与したであろう要因ですが、実はADLというのはMITと関係を持っ ている会社なのです。ADLはMITの博士課程にいた学生によって、MITのキャンパス内 に設立された世界最初のコンサルティングファームであり、このことはエッセイやイ ンタビューで散々活用させてもらいました。今思うと、これでSympathyを感じさせる ことができた(?)のが合格の決定打だったのかもしれません。

【4.MBA後のキャリア(現在の予定)】

「Why MBA?」の理由の2番目に関連するのですが、基本的にはコンサルの仕事をもう 少し続けたいと思っています。最近になって実質のプロジェクトリーダ的な仕事をさせてもらえるようになってきました。お客様の悩みと最前線で向き合うようになってから、さらに面 白く(同時にさらに厳しく)なってきたと感じ始めていました。MBAで学んだことが比較的活かしやすい業界であることも理由の1つです。まずはコンサル業界でもう一度働くことで、自分がどれぐらい成長したかが明確に分かるのではないかと考えています。

他に考えているのは、メーカーで働くというものです。新卒でコンサル業界に入った人が必ず持っているのが「実務経験がないことへのコンプレックス」なのですが、私も例に漏れず、非常に強いものを持っています。MBAのケーススタディでも実務経験が補えるとは思えませんので、やはりどこかのタイミングで働く必要があると考えています。「実務経験は必ずしも必要でない」と言う人もいるのですが、私個人としては、今後コンサルを続けるにしても「所属していた組織と違う組織を比べることで生まれる問題意識」を持つことができるというのは、非常に有用なことだろうと考えています。

こうして「MBA後のキャリア」を書いてみましたが、2年後にはこれと全く違うものに なっている可能性は高いと考えています。この考え方の変化とその理由(MBAでの体験)を、この体験記を通 して皆さんと共有できていけば、有用な体験記になるのでは、と考えております。 最後になりましたが、今後2年間、宜しくお願い致します。

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