今回はサマーインターン第2弾と言うことで、メリルリンチ日本証券債券部門GPI(グローバル・プリンシパル・インベストメント)でのインターンの様子をお伝えします。私がインターンをしている9月中旬から10月上旬は9月末に向けての不良債権処理案件への投資やプライシングが一段落し、案件のクロージングにウェイトが移ってきている時期でした。
外資系投資銀行 東京オフィスでの一大収益源
今回、投資銀行部に引き続きお世話になっているGPIというセクションは5年前ぐらいから東京のマーケットで非常にホットな不良債権・不動産に投資をする部署です。メリルリンチの自己勘定投資であり、リスクを取りながら、非常に高いリターンを実現してゆく部署です。
投資銀行部門が景気上昇局面にビジネスを拡大するのに対し、ここ2-3年の景気後退局面 の中、外資系証券会社の収益を支えてきました。投資対象・資金源・組織編制等は会社によって違いますが、各社とも積極的に投資機会を探しており、これを書いている9月末にもスポンサーをリーマンブラザーズ証券がリップルウッドと組んで、ダイエーの福岡事業の買収をコロニーキャピタルという米系の投資会社と争っている様子が新聞にも大きく報道されていました。
インターン期間中のディール
3週間のインターンのうち、2週間が過ぎましたが、今までに課題として与えられたのは今後提案を予定している業界内比較の資料作りや、入札する際のプライシングの一部を計算する資料作り等です。この部署で仕事をさせて頂くと、日本の不良債権の額の大きさを改めて痛感いたします。一部の銀行が不良債権最終処理を着実に進めている一方で、取り残されている銀行もあるようで、しばらくの間不良債権がらみのビジネスは続きそうです。しかし、反対に日本の不動産市場の流動化がずいぶん進んだなという印象も受けました。まだまだ休眠中の資産も多いでしょうが、不良債権から切り離された資産から徐々に流動性を取り戻しつつあるように感じています。
MBA留学体験談
今日 (9月28日)、渋谷にある某留学予備校で講演をさせて頂く機会がありました。これから留学準備を進められる方々に、自分なりのMBA観・1年目の感想・事業の様子・就職事情等をお話させていただきました。このMBA日記もそうですが、定期的に自分の考えていることや感じたことを整理する機会があることは非常にありがたいことだと思っております。
現在、日本人から海外のMBAに行く方の数が横ばいから減少に転じていると思うので、1人でも多くの方がすばらしい経験ができればうれしく思います。 次回の日記を書く頃にはロンドンに帰っている頃だと思います。LBSの他の仲間の夏の様子や、2年生の授業の様子をお伝えします。