Vol.8　秋のダンスパーティー（Fall Ball）とボストンの大雪

ご無沙汰しております。日本の正月に匹敵するぐらいの大きな休日（友人談）であるThanksgivingの4連休が過ぎ、その余波でAssignmentが集中した週を乗り切ったと思ったら、ボストンはすっかり冬になってしまっていました。

今回は、そのThanksgivingの前の週に行われた、秋恒例のダンスパーティーについて書くつもりだったのですが、ボストンはこの金曜日（12/5）から強烈なSnow Stormに襲われており、これがあまりにも強烈で印象的なため、まずはこのSnow Stormに関して書くことにします。

【ボストンの大雪】

今週の水曜日あたりから「Snow Stormが金曜日に来る」と天気予報が一斉に報じていました。「Snow」は良いにしても、「Storm」だなんて大げさな、なんて思っていたのですが、金曜の深夜から実際に始まったのは、Snow Stormそのものでした。

これまで雪国に住んだことのない私には、遭遇するまでは全くイメージできなかったのですが、これはスキー場で吹雪いている状況、つまりSnow Stormそのものだったのです。しかも、土曜日は雪が一日中、横殴りに降り続け、日曜日の午後の遅い時間になってようやく収まるという激しいものでした。結果 、積雪は50cm以上となり、戸外に止めてあった私の車は写真のように雪にすっぽりと覆われてしまいました。

ようやく雪が収まったので、先ほど初体験の雪かきをしてきたのですが、これまた大変で、腰が痛くなってしまいました。さすがは車社会アメリカで、車道などはあっという間に除雪されるのですが、さすがに自分の車の周りは自分でやるしかないのです。

半分冗談で、雪かきをせずにエンジンをかけて動かそうとしてみたのですが、やはりびくともしませんでした。 渡米前から不安に思っていたボストンの冬ですが、恐れていた通り（恐れていた以上？）、非常に厳しいものです（夏は非常に快適なのですが）。

私は暑いところよりは寒いところが比較的好きなのでまだよいのですが、寒がりの方には辛いかもしれません。西海岸や南の学校と迷っている方は、気候も重要な要素ですので、忘れずに検討された方が良いかもしれません。

それにしてもまだボストンの冬は始まったばかり（4月でも雪が降るそうです）。さすがに乾燥した気候のためか、アパートの周辺ですら雪質は最高なので、スキー・スノーボードなどが楽しめる、と気持ちを切り替えるなどして乗り切っていくしかなさそうです。

【秋のダンスパーティー（Fall Ball）】

さて、本題の秋のダンスパーティー（Fall Ball）に関してです。アメリカでは学校に限らず企業等でも年に1～2回ダンスパーティーが行われるようなのですが、ビジネススクールも例に漏れず（というよりむしろ積極的に）ダンスパーティーを主催します。

MIT Sloanの場合は、年に2回、秋（Fall Ball）と春（Spring Fling）に行われます。特にSpring Flingは、ボストンから南に少し離れた高級リゾート地であるNew Portにて泊りがけで行われるという大規模なものです。今回のFall Ballはその前哨戦、といったところでしょうか。

場所はMIT近くのホテルで、服装は、前哨戦だったためか、セミフォーマルという指定で行われました。私はタキシードを持っていなかったので、ホッとしつつスーツで行ったのですが、妻は直前まで迷っていました。妻が持ってきていたのは結婚式の1次会で着るようなドレスだったので、日本の感覚でいくとやや着込みすぎかもしれないという懸念があったようです。

最終的には、他に有望な衣装が無かったため、結局その衣装で行ったのですが、それが大正解でした。ふたを開けてみると、女性は背中の開いたドレスなどを着込んでいる人が沢山いましたし、男性でもタキシードを着ている人がいたほどでした。アメリカ人は普段の格好が適当なだけに、こういう機会にはここぞとばかりにしっかりとキメてくるのかもしれません。

ちなみに、この会の1人あたりの会費は$70、私の場合は2名分で$140となかなか高いと感じるものでした。他のSloan生にも高いと文句を言っている人が多くいました。しかし、後でHBSに通 う友人に聞いてみたところ、Fall Ballでは1人$150、他の行事でも$100以下のことは無い、とのことでした。金額だけで判断できるものではないですが、Sloanの会が実際に割とこぢんまりとしていたことを考えると、こんなところにも校風が現れるのかもしれません。

さて、実際の会ですが、想像していたようなスピーチなどは何もなく、なんとなく皆が集まって、友人同士でしゃべり、踊りたい人は踊る、そして適当に流れ解散という形でした。飲み会などの仕切りが弱い（例えば時間通 りに来る人は皆無）アメリカらしく、「これでいいの？」という感じではありましたが、正装をして、（独身の場合は）ガールフレンドを連れてきている友人達を見るのはなかなか楽しく、この場を共有できただけでも良かったと感じることができるものでした。

個人的には、ダンスがもう1つの懸念事項だったのですが、これまた思っていたようなフォーマルなものではなく、そこらのBarと変わらない音楽と変わらないノリで皆踊っていたため、苦手な私もなんとか混ざることができました。反面 、「なんでBarと変わらないダンスなのに皆わざわざ正装するの？」という素朴な疑問も湧きましたが...。

直前まで行くべきか迷っていたFall Ballですが、やはり体験してみると非常に楽しいものでした。次のSpring Flingでは、泊りがけ＋男はタキシードということで、事前準備が大変そうですが、こちらもなんとか参加しようと考えています。