これを書いているのは1月5日、暖冬で気を抜いていたピッツバーグに突如強烈な寒波がきました。これまで5度から15度くらいのおとなしい冬だったのが、一気にマイナス15度、20度の世界に突入です。「また始まった・・・」という感があります。MBAレポートは今回が32回目、内容は昨年10月後半になります。
■ 就活も締めくくり - 帰国&ボストンキャリアフォーラムへ
日本人の学生にとっては、10月から12月頃にかけてが就職活動の正念場になる。夏のインターン先から正式にオファーがくるのもこの時期だし、新たに就職活動をして面 接を受けるのも、多くの場合はこの秋から冬にかけてだ。会社によっては米国主要都市で、あるいは日本に短期帰国して行うことになる。
私の場合、これまで報告してきたとおり、投資銀行、プライベートエクイティ、戦略系コンサルの3つの業種に絞って活動を実施した。投資銀行はインターンのために既に相当数の会社のお話を伺っていたが、プライベートエクイティと戦略系コンサルは主にインターン中に行動を開始し、その最終面 接等をこの時期に行うことになった。
この時期は学校の二学期が開始した直後で、その間に日本に帰国したり、各社さんとの連絡をとりあったりなどと、体力的にも精神的にもなかなか大変な時期になった。昨年から頑張ってきた就職活動も、本当にあと一息、最後の勝負どころだ。恒例のボストン・キャリア・フォーラムにも参加して、面 接も受けてきた。
■ 就活完了! - 投資銀行へ
ボストン・キャリア・フォーラム後間もなくして、米系の投資銀行への就職を決意した。自分のやりたいこと、会社のカルチャー、担当者の方々のパーソナリティなどを考えに考えたうえでの決定で、悔いなく就職活動を終えることができたと感じている。
これまで述べてきたように、投資銀行業務はやや「成熟化」の傾向があり、日系と外資の間の競争も増してきている。経済の停滞とも相俟って、非常に厳しい雇用環境であるといわざるを得ない。このような環境に飛びこむことはそれなりに覚悟が必要な事だと思うが、特に知識の研鑽、コミュニケーションスキルの醸成、各業界のダイナミズムへの接触という面 で、投資銀行業務は自分に非常に有益になるだろうと感じる。また、そこで働く方々のバイタリティも並大抵のものではないと感じており、そこからも得られるものが多いと期待している。
他方、「自分がどんな価値を会社に提供できるか」という問題が残っている。数字や分析、法律に関するスキルをある程度持っていたとしても、それは基礎スキルであって、価値の創出につながるものではない。以前のレポートで述べたような「これからの投資銀行の価値」の創出に自分がいかに貢献できるか、また実際に仕事にもまれるなかで、今は思ってもいなかったような「新しい価値」をどれだけ思いつけるかが、自分の貢献の価値になると思う。かなり厳しい要件だと思うが、こんな問題意識と目的意識をもって、卒業後業務に取り組みたいと思っている。
とにかく終わった長かった就職活動、残りの学生生活は勉学と遊びに集中したいと感じている。