Campus Report 2003

小川 美弓 to The Wharton School, University of Pennsylvania(全25回)

MBAホルダーへの道

Vol.6 Fall Semester終了! 一時帰国へ

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初雪

12月5日に、Philadelphiaで初雪が降りました! それも"薄っすら積もる"といった程度ではなく、朝起きたら"10~15cm!"も積もっていたのです。

その後も深々と一日中降り続け、さらにどんどん積もっていったので、大阪で生まれ育ち、雪国に住んだことのなかった私には、自分が生活している場所でこんなにも雪が降るということに驚きと感動?!を隠せず、夕方からのTeam Meetingや食事&映画「The Last Samurai」に出かける際、友人達に笑われながらも、カメラを片手に街中の様子を写 真に撮って歩きました。

・・・かなりタイミングが遅くなってしまい、大変恐縮ですが、今回は、まだまだ"始まり"でしかなかった寒さの中で過ごした2nd Quarter後半~一時帰国にかけての出来事についてレポートを書かせて頂きます。

<Winter Ball>

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Winter Ballにて、Hong Kong & Main Land China出身の友人達と共に

数あるWhartonのPartyの中で最もFormalなParty、"Winter Ball"が、12月6日(土)に行われました。日頃のカジュアルな服装とはうって変わり、気合を入れてドレス・アップしたWharton生が続々と郊外の会場に大集合しました。

行く途中、タクシーで迷子になってしまう・・・実は会場の場所を知らなかったタクシーの運転手さんに、"ここだ"と全く違う場所でタクシーから降ろされてしまいそうになる・・・というアクシデントに見舞われながらも、なんとか会場に辿り着きました。

popな音楽で躍るコーナー、少し雰囲気のある音楽で踊るコーナー、カジノ・コーナーと、大きく3つに分けられた会場で、タキシードやドレス姿に大変身した友人達と会う度に、一緒に写 真を撮ったり話したりしながら楽しい時間が過ぎていきました。

これまでにLas VegasやAtlantic Cityへ行ったことはあるものの、何故かカジノは未経験であった私は、パーティーの後半、一緒にパーティーへ行っていた2年生の方から"ルーレット必勝法"を伝授して頂きました。カジノ・コーナーとは言っても、Party Feeに既に含まれている何枚かのtipsを使うのみで、勝っても負けても換金することは一切ない、という楽しい"お遊び"の場でした。

さっそく教えて頂いた"必勝法"に従ってルーレットに初挑戦したところ、少しずつ、でも着実に、手元のtipsが増えていきました。Tipsがなくなったルーレット参加者がどんどん入れ替わっていく中で、tipsがなくなるどころか増え続け勝ち続けた我々は、うれしいことに辞めるタイミングをみつけられないまま、なんとパーティー終了時刻の深夜2時まで大興奮!でルーレットを続けました。

<Ethicsの授業での議論大白熱!>

 12月は、2nd Quarterの締めくくりとなる月です。そんな中、Ethicsの授業最終日に、大白熱したクラス・ディスカッションがありました。Ethicsの授業では、"机上の空論ではなく、Real World Businessに根ざした議論を"という趣旨で、コンサルティング会社や投資銀行、コンシューマー・プロダクトの会社等々から毎回ゲストを迎え、お話しを聞かせて頂いた上で、議論をしていましたが、この日はWorld Bankからのゲストを交え、"先進国企業は、発展途上国での経済活動を含むサプライ・チェーンのどこまでにどのような責任を持つべきか? 発展途上国における環境保護や人体保護のための基準が、先進国の基準に比して低い場合、先進国企業はその基準の差を利用してNPVの最大化を図っても良いのか?"というテーマについての議論でした。

驚いたことに、議論前半の大勢を占めていた意見は、"企業は、投資家の利益追求手段としての使命を負っているのだから、基準の差を利用してNPVの最大化を図っても良い"、"仮にある企業が発展途上国の環境や安全に配慮をした行動をとったとしても、他の企業がそれをしなければ、配慮をした企業がコスト面 で不利になり競争に負けてしまう結果となってしまうわけだから、競争社会においてそのような配慮をする必要や余裕はない。"というものでした。

"基準の差があるならばそれを利用して儲ければよい"と躊躇いなく意見を述べるクラスメイトに物凄く衝撃を受け、また、恐くなった私は、「より高い技術や資金的余裕を持ち、これまでに不幸な公害病等の経験もしてきている先進国企業は、発展途上国の基準を満たしているからという理由だけで、環境や人体に明らかに悪いとわかっていることを行うべきではない。何らかの指導や配慮を行うべきだ。」と発言しました。

「経営者が投資家に対して負っている責任についてはどうするのか?」と、ゲスト・スピーカーに切り返され、「社会に対する責任と、投資家に対する責任のバランスをとる努力をするべきだ」と答えたのですが、「どこでどうバランスをとればいいのか?」とさらに突っ込まれてしまい、「どこでバランスをとるべきかについては、今すぐここで具体的には答えられない・・・。」と窮してしまいました。  

その後、「環境保護や人体の安全に配慮し、社会貢献していることを、企業の新たな価値観として社会にアピールし、消費者の理解を求めていくことで、バランスを見出せるのではないか?」といった新たな心強い意見も登場し、議論はどんどん白熱していきました。

さらには、World Bankの途上国開発に対する方針や姿勢に対する疑問までもが噴出し、授業終了後も議論は続きました。それが全てではなく個々人の考えによるものではありますが、いつになく出身国の違いが考えの違いとなって如実に現れた議論であったように思います。  

今回の議論で、"躊躇いなく「競争に勝つためには~するべきだ。」と断言して競争に臨もうとする人々とも、同じビジネスの世界で渡り合って行く必要がある"という現実の厳しさを痛感させられました。また、"人体の安全や環境保護に優る「競争」なんてあるのだろうか? あるとすれば、それは一体「何のため」の競争なのだろうか?"・・・と、改めて考えさせられました。 

<Wharton Leadership Lectures>

Whartonでは、月に1~2度くらいの頻度で様々な組織のLeaderをお招きし、直接お話をお聞かせ頂いてLeadershipについて学ばせて頂こう、という"Wharton Leadership Lectures"と呼ばれるセミナーが開かれます。

12月9日(火)のSpeakerとしてご来校下さった方は、アメリカ軍のNo. 2 (Nation's second highest ranking military officer)の方でした。Security checkやSP等、いつにない厳戒態勢の中で1時間のlectureが行われました。最初の10~15分間で簡潔に"伝えたい大切なこと"として3つのポイントをご教授下さり、その後はQ&A方式でご自身の経験に基づく貴重なお話しをお聞かせ下さいました。

"そんな質問をこの場でしてもいいの?"とこちらが驚いてしまうようなキワドイ質問もたくさん飛び交う中、常に落ち着いて、率直、かつ、丁寧に一つ一つの質問に答えて下さる姿勢がとても印象的でした。以下、お聞かせ頂いたお話のポイントを紹介させて頂きます。

・ 3つのポイント:
 - 自分自身を知り、独自の目標を立て、決断をする:"Professional"であること
  - 全ては"Integrity"に始まり"Integrity"に終わる:"Integrity"を何よりも優先 させること
  - メンバーの意見を聞き、理解する:"Leadership"にfocusすること
・ 周囲の許可やアドバイスを求めずに、自分自身で決断をしていくこと
・ 組織内を見渡せる上の立場に立つほどに、組織に対して客観的・批判的であるべきであり、良くないことに気付いた時は、すぐにそれを公にし、正す必要があること 

<Exam Period到来>

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Potluck Party

 12月12日~12月19日は2度目のExam Periodでした。今回は、持ち帰りレポート一つを合わせ、下記の5つの試験がありました。

途中、同級生の女性7名がそれぞれ腕によりをかけて作った料理を持ち寄っての"Potluck Party!"といった楽しい息抜きを挟みながらも、"1年生の前半"の締めくくりに向け、これまでの授業の総まとめに励む約10日間を過ごしました。











・ Operational Management: 
作業効率を上げるにはどうすれば良いか?といった計算問題中心の試験
・ Competitive Strategy: 
独自のイメージの確立、製品ラインナップや価格設定等、様々な工夫の組み合わせで成功を収めた、衣料品小売チェーンのケース分析
・ Management People at Work: 
"従業員を大切にすることを通じ、顧客サービスの向上を目指す"という明確な経営理念の下で大成功を収めた、紳士服小売チェーンのケース分析
・・・私にとってはごく普通に思える経営理念でしたが、"通常
(投資家のためのNPVの最大化) とは異なる経営理念を浸透させることによって大成功した企業"という位
置付けでケースが書かれていたことが大変興味深く、ケース分析にかなり力が入りました。
・ Financial Analysis: 
NPVを中心とした企業評価や、オプション価格の算定等々、財務電卓を駆使して奮闘する必要があるQuantitativeな試験・・・Whartonを代表する名物教授の一人、Financial
Analysis担当のFranklin Allen教授の大ファンであり、かつ、Finance
Majorを考えている私としては、就職活動で忙しく十分に準備をできないままに臨んだ10月のMid-term
Examの挽回も図るべく、かなり力を入れて復習に励みました。
・ Ethics: 
"医薬品の会社が直面するEthical
Dilemmaにどう対処すべきか?" or "授業中のディスカッションをどれか一つ取り上げさらに議論を深める"、のいずれかの持ち帰りレポート・・・私は、白熱した議論となった"先進国企業は、発展途上国での経済活動を含むサプライ・チェーンのどこまでにどのような責任を持つべきか?"について自分の考えを熱く語りました。
<一時帰国、8ヶ月半ぶりの日本>

 食事もままならないくらいに忙しい試験期間を乗り越え、一時帰国をせずに年末年始もPhillyに残る友人と一緒に今年最後の食事をした後、夜を徹しての大作業・・・荒れ果 てた部屋の片付け&掃除と一時帰国の荷造り・・・をし、試験最終日の翌朝、何とか無事にPhiladelphiaの空港を発ち、Chicago経由で約8ヶ月半ぶりの日本へ一時帰国しました。

次回のレポートで詳しく紹介させて頂きます"Wharton Japan Trek"(日本を代表する企業を訪問させて頂き、経営者の方々のお話を直接お聞かせ頂くことを通 じて、日本の企業経営とLeadershipについて学ばせて頂くという趣旨のツアー)の催行、就職活動、久々に家族と一緒の時間を過ごすこと等を目的とした2週間の一時帰国です。    

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神戸ルミナリエ

日本到着後も実家には帰らずそのまますぐにJapan Trekが始まり、京都・大阪・東京・・・と大忙しの1週間を過ごす予定でしたが、その前にどうしても、と友人に付き合ってもらって、帰国当日の夜、神戸ルミナリエへ行きました。

1995年、私が神戸大学を卒業する直前に起こった阪神大震災を想いながら。また、震災追悼のために始まったルミナリエがいつまでも続くことを願いながら・・・。その後夜中に京都のホテルへ入り、他の参加者と合流して、いよいよWharton Japan Trek の始まりです。

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