Campus Report 2003

関 伸彦 to Sloan School of Management, Massachusett Institute of Technology(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.12 MBAに対する考え方の学生間の違い

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1月の寒さとはうって変わり、2月は比較的過ごしやすい日が続いています。明日から3月になろうとしているためか、今日(2月の最後の週末)は10℃近い陽気で、こちらの密閉度の高い部屋の中にいると、暖房をつけていなくとも暑いほどです。

さて、ここMIT Sloanでは、通常の学生(日本人以外)のサマーインターン獲得に向けた就職活動が佳境に差し掛かってきています。「たかがサマーインターン」と思われるかもしれませんが、実際には企業側はサマーインターンで優秀な学生を見極めて採用するという意図を持っているので、人気の高い会社に入るためには、サマーインターンに合格しなければならないという状況になっているのです。

現在は、1月末から2月前半にかけてコンサル、投資銀行という人気業界がインタビューを終え、先週あたりでその結果 が出切った、というところです。

このインターン獲得争いは非常に競争が激しく、Sloanでもオファーが出たのが十数人、というところのようです。私がコンサル採用側でインタビューをやっていた経験からみて、非常にコンサル向きという友人が何人かいたのですが、彼らも結局オファーの獲得まではいたらなかったようです。ここでオファーをもらえなかった学生は、これまで以上に真剣になって他業界のインターン情報の再リサーチを始めています。

友人達と就職活動の話をしているといつも考えさせられるのが、日本人とその他の大半の生徒とではビジネススクールに入る目的が大きく異なることが多い、ということです。日本人の場合は、企業派遣の場合は特にそうなのですが、ビジネススクールで自分の知らなかったこと(企業戦略、ファイナンス、ビジネスプランの書き方等)を学ぶという、比較的アカデミックな部分が最も大きな理由であることが多いです。

また、就職先を探す場合でも、ビジネススクールのイベント・コネに頼るというよりは、自分で探すという場合が大半なのではないでしょうか(コンサル、投資銀行にしても日本の採用はビジネススクールの公式ルート経由ではあまり行われない)。

それに対して大半の生徒は、ビジネススクールのイベント・コネを利用して良い就職先を見つける、ということを目的の第一に挙げています。逆に、授業などのプライオリティーはさほど高くなく、面 接が重なった場合などは、チームミーティングはおろか授業も何度もスキップされてしまいます。このことは来る前からなんとなくは理解はしていたのですが、この両者の軽重感がこれほどはっきりと就職活動側に傾いているとは思いませんでした。

例えば、私が10月という早期にサマーインターンを決めた際にも、思った以上に祝福され、羨ましがられました。中には「Nobuは残りのセメスターはリラックスして適当に受けられるからいいね」と言う友達もいたほどです。

それに関連して意外だったのは、各種クラブ活動(マーケティングクラブ、コンサルクラブ等)も就職活動を強く意識したものが多いということです。勧誘のビラなどには当該業界への就職実績が謳ってあり、コンサル業界で有名なケースインタビューを実際の面 接官を呼んで模擬面接を開催する、ということを売りにしているクラブもあるほどです。

語弊があるかもしれませんが、特にアメリカ人にとってのビジネススクールというのは、大原簿記等の学生を就職させることを目的にした専門学校をさらにアップグレードさせたような存在であるとも言えるかもしれません。

私も比較的真剣にインターンを探していたので彼らの会話には自然に参加できたのですが、「インタビューの調子はどう?」と聞かれた場合に、「いや、インターンは探してないんだ」と答えなければならない企業派遣の方などは若干肩身の狭い思いをしなければならなかったのかもしれません。

この就職活動最重視の傾向は、何もアメリカ人に限ったものではなく、他のアジア(中国、韓国、シンガポール等)の学生も非常に真剣に就職活動を行います。彼らにとっても、アメリカのビジネススクールに在籍することは、アメリカで就職する大きなチャンスなのです。ただし、これは言葉の問題というよりは、VISAの問題があり、そんなに簡単な問題ではないことが分かりました。

私もアメリカ企業でのインターンにも興味があったため、製造業を中心に幾つか応募してみているのですが、今のところ全く音沙汰がありません。これは私の能力の問題かもしれないのですが(笑)、実際に比較的沢山の企業が「アメリカの市民権を持つ生徒に限る」と明確に制限を設けています。

この傾向は9/11以降、特に顕著になったようです。アメリカ人以外の友人はもちろん、アメリカ人の友人達も「全くナンセンスだ」と憤慨しています。確かに企業側に立てば、余計な手間がなくて良い(実際どの程度の手間なのかは分かりませんが)のかもしれませんが、International Studentには優秀な生徒が多いことを考えると、実は損をしているのかもしれません。

以前も書きましたが、アメリカの強さの源泉はDiversityにあると考えている私としては、例の外国人指紋登録制度も含めて、この反動が数年後に出てくるのではないかと少し心配だったりもします。

この前に新学期が始まったと思ったら、もう再来週にはMid-termだったりします。先学期とは異なり、今回は数値系の試験が少なく、勉強しづらい科目が多いため、逆に「何か書けば落第はしない」という変な安心感(笑)はあったりするのですが、同じ時期にMid-termの代わりに課されるレポートの締め切りなどが設定されており、また忙しくなりそうなので少し憂鬱です。

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