Campus Report 2003

菊澤 桂 to NYU Stern School of Business(全22回)

MBAホルダーへの道

Vol.7 ゲストスピーカー、RAトレーニング

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■ ゲストスピーカーズ

NYUビジネススクールの最大の特徴の一つは、そのゲストスピーカーの数の多さと質の高さだろう。ニューヨーク、マンハッタンの市街に位 置し、ウォールストリートからも、ミッドタウンからも車で10分程度、さらには製薬会社の多いニュージャージーからも30分以内という場所柄、CEOやVPのみならず、エクイティーリサーチャーも、インベストメントバンカーも、プロダクトマネージャーも気軽に立ち寄り、お昼休みや放課後に行われる公演や、パネルディスカッションに参加してくれる。

主だった方では、2週間前のVISAカードの社長、来週のMTBのCEO、私が一番嬉しかったダイムラークライスラーの購買VPなどである(大抵は仕事の合間にさささーっとやってきて、話終わるとまたささっと仕事に戻っていかれるようである)。中にはNYUに話に来るのが趣味なのではないかと思えるような方もいる(某AMEX前CEOなどは、2ヶ月の間に6回もやってきた)。とても恵まれているな、と思う。

よくNYUはファイナンスとマルチメディアだけが強いように言われるが、どんな銀行、証券会社や新聞社、テレビ局にだってマーケティングも人事もオペレーションも必要であり、それぞれの分野にたくさんの卒業生が働いている。その人々が5年後、10年後、もしかすると25年後にだって喜んで話に来てくれるのだ。そのこと自体とても素敵なことだし、有り余る卒業生の接触機会が学生たちの就職活動に大きく貢献していることは言うまでも無い。

また、今まで一つ二つの企業でしか働いたことのない私にとっては、就職先としてはまるで興味の無い企業や職種でも、話を聞くこと自体がとても楽しい。あ~、こんな仕事があるんだ、と世の中の仕組みが次々と解明されていくような気になるのである。また、自分にも無限の可能性があるような気分もしてくるのである(?)そして、自分も呼んでもらえるような人材になりたいなぁとも憧れる(今の英語プレゼンテーション能力ではとても。。。。。話す内容以前の問題であるが)。

■ RAトレーニング

無謀にも来年はRA(Residential Hall Administrator, 寮の監督のようなもの)に挑戦しようと思っている(といっても選ばれないとなれないのだが)。どうして無謀かというと、肩書きは大学院生用フロアのRAということになるのだが、NYUのMBA学生用の寮はPalladiumという、とっても大きな複合寮の中にあるのだ。

なんでも数年前まではNYで最大の同名のナイトクラブ(!)だった建物を寮にしたそうで、今でもそこここに面 影を残している。全面ガラス張りの大階段とか、ダンスフロアみたいなジムとか、ピアノとか。。。。。それはいいとして、この中には一年生も、MBAもPhDも住んでおり、フラタニティーまであるのだ。

フラタニティーというのは、男子学生の共同生活体のようなもので、普通 の大学だと一軒の家にみんなで住んでいたりするのだが、なにしろここはNY。土地が無いので、寮の中に取り込まれているのだ。とにかくうるさいし、汚い。アメリカの学生は皆大きいので、彼らのフロアに行くとゴリラの巣(?)に来たような感じがする。加えて新入生。5月病、急性アルコール中毒から金欠まで、ありとあらゆる病気にかかる。

特にNYUは先学期新入生の自殺が相次ぎ、学校側が非常にナーバスになっており、しっかり面 倒を見るようにお達しが出ている。現RAの言葉を借りると、このPalladiumのRAイコールジャングルのライオン、ということになるらしい。

RAになろうと思ったのは、この等式が気に入っているのと、もちろん寮費がただになる、というのもあるけれど、リーダーシップ研修が受けられることと、ほかの学部の学生たちと交流が出来ること。こんな経験、日本じゃ決して出来ないだろうな、と思うからだ。

それともう一つ、かなりこじつけだけれども、日本にいるときいつもいつも不安に思っていた部下マネージメントへの自分なりの解が見つけられるかもしれない、という期待もちょっとだけある。

意気込んだのはいいけれど、このRAへの道、実はかなり険しいのだ。100いくつのポストに対して、応募総数は550人。400人くらいは学部生だ。応募者は全員6週間の教育、2回の面 接、山のような宿題の提出を義務付けられる。面接も宿題の山も実際に5年間も実務経験のあるMBA生にはたいしたことではないのだが、クセモノは6週間の教育である。ただでさえ足りない昼間の時間を削られることがまず苦痛である。

それは我慢するにしても、16人の学部3年生と一緒の教育は想像を絶する大変さなのだ。教育とはいっても毎回、テーマに基づく議論が中心だ。皆、のべつまくなしにまくしたてる。-どこからそんなに言葉が出てくるのかとあきれる。-加えて、社会に出たことの無い彼らはとても理想家なのだ。清濁併せ呑むなんてとんでもないし、ほかの考え方や、それが通 用する社会があることを認めようとしない。

そんな理想家の彼らをとても美しいと思うし、社会に出ればすぐに現実に順応するだろうから、今あえて混乱させたくはないのだが、彼らの理想をすべて取り入れて意見をまとめることはとても苦しいのだ(何しろ、16人が揃って別 々の理想を追求している!)。

今、やっと3週間終わったところである。この疲れる状態があと3週間も続く。。。。。大丈夫かな。でもRAになったらいつもこんな状態なのだろうな。なにしろジャングルのライオンになるのだから。結果 は4月半ばに判明する予定である。

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