Campus Report 2002

山中 里織 to The University of Chicago Booth School of Business(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.24 New Venture Strategy

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そろそろ春の兆しも見え始めたシカゴです・・・といっても+5度前後をうろうろしているだけなのですが、マイナス20度前後だった数週間前と比べると格段に過ごしやすくなりました。 今回は、今のところ一番のお気に入りの授業であるNew Venture StrategyのFinal Projectを中心にお知らせします。

<Final Presentation>

New Venture Strategyの概要に関しては前回レポートしたとおりなのですが、このクラスの期末テストに当たるのが、各GroupによるBusiness Planの構築とプレゼンテーションになります。

私たちのGroupはアメリカ人4人(Caucasian系3、Korean系1)+日本人の私という編成でした。ビジネスプランを構築すること自体は去年のNew Venture Challengeで経験済みだったのですが、今回はあえてFinance担当ではなくPrimary Marketing Research担当になったので、前回とは違った経験をすることができました。

また、これまで少なくとも一人は留学生を交えてのチームだったのですが、今回は(私を除くと)アメリカ人ばかりのチームで、アメリカ人同士ならではの言葉の言い回しや仕事の進め方等をじっくり見ることができた気がして、そういった面 でも勉強になったと思います。

このチームはみんな相手の出方を見てお互いできるところをカバーしあいつつ、それぞれが全体の仕上がりに責任を持つ意識のある人たちばかりだった(これは必ずしもアメリカ人的ではないと私は思っているのですが)ので、チームとして非常にうまく機能したと思います。そういう意味で、Groupアサインメントが重いこのクラスで彼らと組むことができたことは非常にラッキーでした。

私たちのビジネスプランはビジネス層のランチを主なターゲットとした、韓国系のQuick Casualレストラン(Chipotle, Baja Freshなど,日本で言えば座って食べれるSalad Bagのような位置づけ)をシカゴから展開していくというもの。

まずなぜそれが売れるのか、というところでは現時点の市場の提供している商品や韓国料理に対するターゲット消費者のPerceptionを探るSurveyをしたり、Focus Group Studyで実際に韓国料理屋に行って試食してもらい、反応や意見を聞いたりといったPrimary Researchと、投資銀行などが出す産業調査レポートから外食産業、Quick Casualセグメントのマーケットの規模、動向を調べたりといったSecondaryのリサーチを行いました。

さらに、戦略として(1)Locationと(2)Imageを二本柱とし、(1)についてはロジスティックスや客単価などが類似しているメキシカンQuick CasualレストランのChipotleに実際にピーク時、オフピーク時に行って客の出入り動向、消費動向などについてリサーチを行ったほか、客に訴えかけるイメージについての具体的な戦略(店舗のロケーション選択、外装、内装、サービス、商品のOfferingsなど)を考え、どうやってこれまで韓国料理になじみのないアメリカ人ビジネスマンに受け入れてもらえるようにするか、などの戦略を打ち出していきました。

私はLocation選択のFeasibilityをボトム・アップで証明するために、ダウンタウンのメキシカンQuick Casualレストラン、Chipolte(ビジネスモデルが類似したレストラン)の一店舗に行って数時間座り、客の出入りの数、客の消費動向(何を買っているか)を見てきた上で、原材料のコスト、ダウンタウン、ループエリアの賃料といったデータを使い一店舗あたりの売り上げ、収益を出すというところを主に担当しました。

産業レポートの数字と比較しても、非常に納得のいく数字がでてきて、Locationとしてシカゴのループが非常に魅力的であるということは証明できたと思います。

あとは、そのお店に味、雰囲気、値段ともに負けないような店舗作りが鍵になってきます。こちらに関しては、主に高所得ビジネスマンをターゲットに、モダンで西洋と東洋の両方を意識したシンプルな店舗というコンセプトを写 真やGraphicsを使い、聴衆により具体的なイメージをつかんでもらえるよう、プレゼンを作りました。

さらに、商品としては、客がご飯、具をその場で選んで食べられる(カスタマイズできる)ということと、それに伴うFreshなイメージを前面 に出しました。このあたりのロジスティックスはモデルにしているChipotleと類似しており、近年の顧客の嗜好にも沿ったものとの認識に基づいています。

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写真は、リハーサル中の友人と、他のGroupのPresentationの様子です。他チームのPresentationを見るのも、非常にユニークなアイデアに驚かされたりして楽しかったです。またモデルとしてどこが弱いか、などを常に考えながら聞いていくことでビジネスの肝の勘所が磨かれていくためとても勉強になりました。

週末を使っての7時間のプレゼンテーションは体力的にきつかったですが、終わったあとの充実感はGSB生活の中でも忘れることのできない思い出になると思います。

細かい話はともかく、このプロジェクトを通して、教授がこれまでのレクチャー、ケースディスカッションで教えてくれたFrame Work (・・・というか教授個人の経験から基づく教訓?) を当てはめていこうという過程で、身をもって「ああ、教授が言ってたのはこういうことなのか」、という"気づき"ができるという意味で非常によかったと思います。

Schrager教授はこれまでたくさんの起業や中小ビジネスの変革・コンサルティングプロジェクトに関わり、そういった経験を通 して築かれた彼なりの信念やPhilosophyを持っています。

それが絶対的に正しいのかどうかといったことではなく、とにかく彼の中に蓄積された起業・中小ビジネスのTips,あるいは人生観みたいなものを、含蓄のあるコメント、ケース、そして最後のProjectを通 じ、生徒に伝授していこうという意気込みが感じられました。このままいくと、GSBで一番お勧めの授業になりそうです。

<その他の近況>

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New Venture Strategyに限らず他のクラスもいろいろ重い宿題、Projectはありますが、今学期卒業していく友人が何人かいることもあって、Dinnerやイベントもたくさんあります。


どちらも楽しいので、それがドライブになりパーティーに参加するためにそれまでに集中してアサインメントをこなす、というスキルが、ありがたいことにようやくなんとか身についてきたようで(といっても、もうあと一学期しかない・・・)、Work Life Balanceの充実した日々をすごしています。

もちろんそうは言ってみたものの、完璧に要求されたReadingをこなすのはかなり厳しいです。よって自分なりに大事そうなものとそうでないもののPriorityを決めて、さほど影響のなさそうなものは切り捨てつつ対応しています(このやり方は個人の好みによるのでみんなにお勧めはできません)。

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写真は日本酒ではじける日本人留学生の飲み会、GSB一番人気のWine ClubのTastingのイベント、友達のバースデーパーティーの様子です。少しでもGSBライフを感じとっていただければ幸いです。

なお、先日Kellyの熊野さんが、シカゴ近隣のMBA生が集まったBusiness Dinnerのためシカゴに来られたため、Dinnerのあとみんなで久しぶりにシカゴの夜景を見つつ飲みに行ってきました。

熊野さんとはMBA受験を通して知り合ったのですが、今回は夏以来の再会で、彼と話しながら、久しぶりに受験時代のことを思い出し、時の流れの速さを痛感しました。また、当時(受験時代)の自分の心の風景と今のそれとを比べると、うまくいえないのですが、とっても違う気がして、それもなんとなく印象に残っています。

ざっくり言うと、当時は地平線を眺めて一方向に闇雲に歩いていたのが、今は木に登ったり山に登ったりしながらどこに行くか決めつつ、また途中出会った人との会話も楽しみつつ、旅をしている、という感じです。抽象的ですが。

次回は、今学期の総括を中心にお伝えすることになると思います。

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