Campus Report 2002

高橋 邦比呂 to Tepper School of Business, Carnegie Mellon University(全46回)

MBAホルダーへの道

Vol.36 Mini2の全貌 & さらば2003年!

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いよいよMBAレポートも最後の半年を残すところになりました。内容は2003年最後(12月後半)の内容で、Mini2履修科目の「全貌」をいつものようにご紹介したいと思います。

■ 2年目Mini 2 の履修教科
(1) Organizational Power and Influence

【内容】会社などの組織における「Power」の獲得方法と使い方を学ぶ。人を動かすこと、物事を成し遂げることには「Power」が必要だとし、その源泉(知識、経験、人脈、人格等)を、実際の成功事例、失敗事例を通 じて学ぶ。具体的にはApple社、Lehman Brothers社等のケースを取り扱った。また、生徒各人の前職でのPoliticsなどの経験談をシェアして、どう対応したか・対応すべきだったか、などを議論する。

【感想】こういった「ソフト系」の授業をどうやってやるのか、もともと興味があったのだが、実際にはやはり「教室で事例を研究しただけ」という感じ。どんなに偉大な人物の事例を研究したり、体系的・理論的なアプローチを学んでも、自分がそういう人間になれるわけではない。各事例は興味深かったが、現場での経験を積むわけではないので、率直なところ物足りなかった。

一点気付いたことは、結局「理屈を通したようなアプローチ」を見せながら、最後は人柄とか徳みたいな話がどうしても出てくる。自分の経験知としては当たりまえのようなリーダーとしての人格が、ときどき秘密兵器のように紹介されたりするのを見ると、「当たり前じゃないか」と思ってしまうときがあった。この授業よりは、以前にやったManagement Gameのような授業の方が、逆に「Power」の本質を考えるいいきっかけになった。

(2) Responsibilities and Perspectives of the CEO

【内容】ほぼ毎回現地大手企業のCEOが招聘されて、CEOとして必要とされる特質、これまでの経験談、もっとも難しかった意思決定など、ランダムな話題をシェアする。内容はCEOの特質論的なものから、戦略論、人事、マーケ、ファイナンス、ITなど多岐にわたる。教授自身もAllegheny Technologiesという現地の鉄鋼会社で30年近くCEOをやってきた人物で、内容的にはまったく学問的ではなく、とにかく実務的。考えたこと、体験したことを生徒と議論する、というスタイル。

【感想】多数のCEOを招聘する極めて貴重な授業スタイルで、得るものが多かった。「何か特定の知識がつく」というのではなく、「何か心に残る」といった話が多い。招待されるCEOは、スタートアップから長大企業、メーカーから金融機関まで、様々。しかし、不思議とどのCEOも言う事が似通 っている。「CEO」というのは、本当にひとつの職業なんだなぁ、と感じ取れる瞬間だった(印象深かったバイエル製薬の米国支社長のスピーチについては、前回のレポートを参照のこと)。

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各社CEOから頂いた商品・書籍の品々

(3) Studies in Corporate Finance

【内容】コーポレートファイナンスの応用授業。企業のM&A、プロジェクトへの投資のバリュエーション、最適資本構成、リアル・オプション、リスクヘッジ(ファイナンシャル・エンジニアリング)などの広範な内容を、ケースを通 じて「徹底的に」学ぶ。この授業の目標は、「コーポレートファイナンス理論の現実適用性と、不適用性の両方を理解すること」とされている。

【感想】ケースの詳細は前々回のレポート「ケースメソッドの方法と質」でご紹介したとおり。この授業はこれまでGSIAで受けてきた授業の中でも最高に素晴らしい授業の一つだった。担当のDammon教授はBusiness Week誌でも評価が高く、またかつてDuke大学のビジネススクールでBest Professorにも選ばれた経歴の持ち主。どんな質問にも毅然とした姿勢で完璧に答える姿が印象的だった。

(4) Valuation and Financial Information

【内容】財務諸表の情報をどう加工してバリュエーションにするか、その詳細なプロセスを学ぶ。伝統的なメーカ企業のバリュエーションから、将来の成長が極めて不透明なドットコム企業のバリュエーション、会計処理に疑義のある財務情報の調整方法などを、実際のケースを通 して研究する。

【感想】題名はValuation・・・から始まるが、どちらかというと会計の授業。特に「会計処理に疑義がある場合」にどう調整を施すか、どこに目をつけるか、どんな事例があるか、といったレクチャーは興味深かった。が、バリュエーションの手法自体は、さすがにファイナンスの授業ほど詳細でなく、ザックリという感じ。全体的な印象としては「まあまあ面 白かった」という感じだろうか。

■ 2年目Mini 2 の課題攻勢

2年目2学期ともなると、さすがに課題のこなし方も相当慣れたものになる。大体毎週何個かの課題はでるが、力の入れよう、さばき方はすでにマスターしているため、さほどの疲労感もなくこなすことができた。ケースの読み方もだいぶなれたもので、最初の頃はケースの頭からウンウンいいながら読んでいたのが、「ケースの添付資料→最後の節→各節飛ばし読み」という超効率的で早い読み方が身につく。こうなってくると、最初の頃の苦痛が嘘のようである(これが進歩と言えるかどうかは微妙だが・・・少なくとも膨大な情報の中から「どこにポイントがあるか」という点を見抜くのはだいぶ早くなった気がする)。

■ 息抜きニューヨーク!(実は2回目)

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ロックフェラーセンターの前の広場で


2年目のMini2が終わったところで、2003年も幕を閉じようとしている。ここから年明けMini3が開始するまで、約3週間の大型連休がある。手始めにクリスマスをNYで過ごそうと、妻・娘の家族でNYに出掛けた。3泊4日の「買い物・食事」旅行である。

ちょっと予想外だったのは、クリスマス(25日)のNYは何もやってない!こと。アメリカでは常識なようだが、25日は本当に何の店もやっていない(チャイナタウンなどを除く)。日本の感覚で「商売書き入れ時」だろうくらいに思っていたが、大間違いだった。ということで、25日はNYでただブラブラと散歩。写 真はそのときにとったもの。観光客はやたら多かったが、皆やることがなさそうに散歩していた。

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クリスマスの夜のGE本社ビル

ちなみに、卒業後投資銀行に行くこともあって、一度この目でWall Streetを見てみたいと出掛けた。が、クリスマスのテロに対する厳戒態勢中で、通 りはパトカーなどが体をはって通行止めをしている状態。結局、車をとめる場所もなくWall Streetを歩くこともできなかった。

Sep.11以降現在までテロもなく、また無事に2004年を迎えることができたのが正直いって嬉しい。留学はSep.11のテロの翌年からであったため、テロはずっと心配事の一つだったからだ。

次回レポートからはいよいよ最後の年、2004年のレポートになります!

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