Campus Report 2003

小川 美弓 to The Wharton School, University of Pennsylvania(全25回)

MBAホルダーへの道

Vol.7 Wharton Japan Trek

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冬休みに入ってすぐの12月22日~26日に、様々な企業の皆様方のご理解とご協力の下、Wharton Japan Trekを催行させて頂きました。

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Wharton Japan Trekは、MBAプログラムに在籍中の学生が関心を持っている国・地域の各企業を訪問させて頂き、サマーインターン又はMBA取得後の就職について各社のご担当者様からお話を伺わせて頂くとともに、長期的なビジネス機会創出のためのネットワークを構築することを目的として、ウォートン校キャリア・マネージメント・オフィスと学生有志により発足したキャリア・トレックの一環として実施されてきています。

様々な国出身の学生が日本の企業を訪問させて頂き、就職に関わる活動及び日本を代表する経営者の方々との面 会等を実施させて頂く中で、日本における企業経営やビジネスの実践並びにリーダーシップのあり方について理解を深めさせて頂くことを目的としています。  

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年末の押し迫った非常にお忙しい時期であるにも関わらず、我々の主旨をご理解下さり、訪問させて頂く機会をご提供下さった会社の皆様方に改めて感謝しつつ、以下、お聞かせ頂いたお話の中で特に印象に残っていることについてレポートさせて頂きます(トヨタ自動車株式会社、及び、ゴールドマンサックス株式会社にも訪問させて頂き、いずれも経営者の方々から貴重なお話しをお聞かせ頂きましたが、私の都合により参加させて頂くことができませんでしたので、以下でレポートさせて頂くことができず申し訳ありません)。

<京セラ株式会社>

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 京セラ株式会社では、企業における経営理念の重要性や、起業後目覚しい発展を遂げた企業がその後の経営環境の変化に対応しながらいかに成長し続けていくのかということについてのお話しをお聞かせ頂きました。

設立当時から稲盛名誉会長と共に京セラを率いてこられた伊藤会長より直々に、全社員がいかに心を一つにして製品開発や市場開拓に臨んでこられたのかについて、非常に重みのあるお話をお聞かせ頂くことができました。特に、"経営理念が希薄になった時に企業は尽きてしまう"との信念に基づいて京セラ経営研究所を設立された経緯や、そこで行われいる社員教育についてもお話しをお聞かせ頂きました。  

また、「"人生・仕事の結果"="考え方"×"熱意"×"能力"」である、とのお話は、稲盛名誉会長の著書の中でこれまでに読ませて頂いたことがありましたが、その主旨をさらに詳しくご説明頂けたことによって、何事を行うにあたってもその結果 を大きく左右する重要なポイントは"考え方=心の持ち方"であるということを、改めて気付かせて頂きました。

<松下電器産業株式会社>

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松下電器産業株式会社では、まずはじめに「技術館」にて、最新技術を駆使した様々な製品や一部商品化される段階に至っていないデモ製品を見学・体験させて頂き、最新鋭の技術にただただ感嘆の溜息をつくばかりでした。私自身、日本人であるにもかかわらず、日本企業が世界に誇る最先端技術について、あまりにも知らない自分が恥ずかしくなりました。 

その後、アメリカにおけるR&D戦略と、創業当時から変わらず経営理念・企業文化を非常に大事にされ、社会貢献と社員教育に力を入れていらっしゃる社風について、お話をお聞かせ頂きました。

松下電器産業株式会社にお勤めでいらっしゃるWhartonの卒業の方がその日の夕食にご一緒下さったのですが、興奮冷めやらぬ 参加者から、技術館見学やお聞かせ頂いたお話その他に関する質問攻めとなり、ゆっくりお食事を召し上がる余裕もないほどに忙しく質問にお答え頂いたり熱心にお話しをお聞かせ頂くこととなり、申し訳ありませんでした・・・。

<大阪商工会議所>

 大阪商工会議所では、約32,000を数えるメンバーの海外進出や海外企業との提携・M&A促進のため、また、起業家育成のために取り組まれている様々な活動についてのお話しをお聞かせ頂きました。
海外から大阪への投資を5年間で2倍にしようという計画の下、特に大阪の強みであるバイオテック関連企業の誘致や起業に力を入れておられ、また、首都圏地域との比較で約20%諸経費が安く抑えられるという点を強調されているとのことでした。  

大阪出身の私としては、仕事をし始めてからWharton入学までの約8年間で身近に起こる大阪から首都圏への人材流出を実感し、寂しい限りでしたので、何としても頑張って頂いて、意図されている以上に大阪地域振興の成果 が現れて欲しいものだ、という強い想いを抱きつつ、お話しをお聞かせ頂きました。

<ソニー株式会社>

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ソニー株式会社では、WhartonのLauder ProgramのBoard memberを務めて下さっている出井会長兼グループCEOのお時間を頂戴し、新しい技術がどんどん台頭してくる中、常に新しい付加価値を求められるSONYは今後何を目指して進化していくのか?といった参加者からの質問が相次ぐ中、今後のソニー株式会社の経営戦略、及び、経営者としての心構えについて、お話しをお聞かせ頂きました。

企業経営における多様なstake holderに対する迅速なコミュニケーションの重要性や、経営者たるものphysically & mentallyにtoughである必要があり、様々な困難を乗り越え企業を経営していくためには、reasonably optimisticに物事を考える必要がある、との、これまでの経験に裏付けられた重みのある貴重なお教えを頂きました。

<Bain & Co.>

Bain & Co.では、日本経済の再生に向けた実際の現場においてどのような企業経営が行われているのか、また、企業がそれぞれの独自性を重視しつつも経営環境の変化にいかに対応しているのかというテーマについて、伊藤日本支社長を初めとする方々から、コンサルティングの現場における実践に即したお話しや、強い個性を持った創業者からの企業承継問題、常に革新的であり続けられているBain & Co.の経営理念に関するお話をお聞かせ頂きました。

コンサルティングの現場において、最も重要、かつ、難しいことは、"的確な問題定義をすること"である・・・企業は漠然とした問題意識のみを持っており、本当の問題の所在がはっきりしていないケースが多いとのことで、まずは、本質的な問題を明確にすることからコンサルティングが始まる、とおっしゃっていたことが強く印象に残りました。

<富士ゼロックス株式会社>

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富士ゼロックス株式会社では、Whartonの卒業生であられる小林代表取締役会長より、MBAや企業経営に関するお話をお聞かせ頂きました。

まず、小林会長ご自身がWhartonでの2年間から得られた最も価値あるものとして、Wharton卒業生の強力なネットワークと、的確な問題定義を行った上での問題解決手法を幅広く学べたことの2点を挙げられました。

また、日本においてMBAに求められる資質としては、ビジネス・スクールの授業で学ぶ"経営に関する技術"を身につけることのみではなく、"組織における人"を理解することや、日本以外の"特定の地域"に関する理解を深めること等を通 し、複数の強みを合わせもったleadershipを発揮することが求められるとお話し下さいました。

"常に最善を尽くすことが大切であり、結果は後からついてくるものである"とのお考えと、"素心深考"という、ご自身の信条とされているお言葉をお教え頂きました。

<楽天株式会社&シグニチャージャパン株式会社>
シグニチャージャパン株式会社では、Whartonの卒業生であられる筒井代表取締役より、楽天株式会社及びシグニチャージャパン株式会社がこれまでに達成されてきた目覚しい業績や、今後の事業戦略についてのお話しをお聞かせ頂きました。

インターネットを中心とした様々なメディアを組み合わせたe-commerceの可能性・・・中小規模の商店が工夫と努力次第で大企業にも劣らぬ 素晴らしい業績を生み出せる可能性についてのお話しが強く印象に残りました。

また、"世界一のインターネット・サービス企業を目指す"という目標の下、楽天株式会社の創業者であられる三木谷氏により常に強調されているとの"成功の5つのコンセプト"も非常に印象的で、私自身、まだまだその言葉通 り常に前向きに行動できるように改善できてはおりませんが、その後これら5つのコンセプトを読み返しては日頃の自らを省りみるようになりました。

<日本ゼネラル・エレクトリック株式会社>

日本ゼネラル・エレクトリック株式会社では、Whartonの卒業生であられる事業開発部のシニアバイスプレジデントの方と、ディレクターの方から、GEにおける事業開発に関するお話や、General Managerの育成に関するお話をお聞かせ頂きました。

事業開発というのは、M&Aによって単純に事業規模を大きくしていくことではなく、既存事業と相互補完的な役割を果 たし、相乗効果が得られるような事業を取得・育成していくことにあるのだ、というお話が印象に残りました。

また、"careerの終着点において後悔をしないために、どんなことをしていきたいのか?"を考えることが重要であること、"自由に生きるために、自らを鍛える"ことが必要である、とのお話が強く印象に残っています。  

ソニー株式会社の出井会長が、「"経営はartとscienceの組み合わせ"であり、後者は"理論"の勉強で身につけることができるけれども、前者は"人"から学んでいくしかないことである」とおっしゃっていました。

今回Wharton Japan Trekで、我々10名前後の学生に、日本を代表する経営者の方々のお話しをお聞かせ頂き、直接"人"から学ばせて頂ける貴重な機会を頂戴できたことについて、参加者一同、本当に感謝と感激でいっぱいです。

今回学ばせて頂いたことを、今後に少しずつでも活かしていくことが出来るよう、心していきたいと思っております。この場をお借りして、皆様のご厚意に改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

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