Campus Report 2003

小川 美弓 to The Wharton School, University of Pennsylvania(全25回)

MBAホルダーへの道

Vol.10 ビジネス・スクール1年目最終Quarter

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もう6月も終わって夏本番へと向かう中、随分遅くなってしまい申し訳ありませんが、今回は、3月(Q3のFinal Exam~春休み~Q4前半)についてレポートさせて頂きます。

2月中にmid-termを終えているコースもあったため、3月初旬のFinal Examでは3つの試験を受けるのみでした。Financeクラスのチームメイトと共に、毎日夜12時近くまで図書館で試験準備をしました。どうしても自室で勉強すると集中力が続かず、ついつい無為に過ごしてしまう、という悩みは皆同じようで、互いにわからないところ教えあったり、息抜きのため共に食事をしたりしつつ、3月最初の1週間を過ごしました。

<Spring Breakのイタリア旅行>

3月第2週目は待望?のSpring Breakです。何とか友人達と共に旅行をしようと、年明けから色々話し合っていたのですが、中国国籍の友人にはアメリカの出国・再入国に厳しい制限があること、一部の友人は一時帰国を心待ちにしている家族に会うためヨーロッパへ帰る予定になっていたこと、その他それぞれに既に行ったことのあるところ、行きたいところがバラバラであること・・・等々の理由から中々調整がつかず、かなりギリギリまで頑張ったのですが、結局今回は、友達と一緒に旅行!という希望を断念し、それぞれに思い思いの場所へ旅行して、互いに土産話をし合おうということとなりました。

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Veneziaのサンタ・マリア・デ・ラ・サルーテ教会

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Firenze

そこで私は、ヨーロッパまで7時間程度で行ける、というアメリカ東海岸の利点を活かそうと思い立ち、ヨーロッパ出身の同級生に"どこがお薦め?"かを尋ねたところ、4人の友人が皆口を揃えて"イタリア!"と薦めてくれたので、一人、イタリア探検に出かけることとしました。

ミラノ~ヴェニス~フィレンツェ~ピサ~カプリ島~ナポリ~ローマと、行く先で出会った人と一緒に街を歩いたり、食事をしたりしながら、一人気ままに街を歩き周りました。概して"陽気な人が多く、食べ物がおいしい"というイタリアの印象は、予想通 りでしたが、反面、同じイタリアでも、個々の街ごとに、街や人の雰囲気が全く違うということに驚きました。

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Napoliの下町

また、レストランや衣料品店に、フランチャイズやチェーン展開しているような画一的な店舗(特にアメリカ的なもの?)がほとんど見られず、規模は小さくともそれぞれに個性的な店舗が軒を連ねていることも印象的で、独自の文化を大切に守っていることを感じました。

訪れた街はどこもとても美しく素敵でしたが、中でも、私はナポリが一番好きになりました。とても庶民的で、人々が逞しく楽しく生きている息吹というか、アジアの雑踏にも似た活気に満ち溢れた雰囲気がとても心地良く、また、香港や上海と同じように"洗濯物を窓から垂直に突き出た物干し竿に干している!"のを発見して親しみを感じた街でした。

<4th Quarter: 時間割>

MBA Program1年目最後のQuarterである、4th Quarterが3月半ばに始りました。私は、引き続きMacro Economicsをwaiveし、ElectiveとしてAdvanced Corporate Financeをとっている状態で、下記のような時間割となりました。






Monday Tuesday Wednesday Thursday
9:00-10:30 Operations Management Foundations of Leadership and
Teamwork
Operations Management  
10:30-12:00 Global Strategic Management   Global Strategic Management  
12:00-13:30        
13:30-15:00 (Macro Economic Analysis and Public
Policy)*
Marketing Strategy (Macro Economic Analysis and Public
Policy)*
Marketing Strategy
15:00-16:30 Advanced Corporate Finance   Advanced Corporate Finance  

* waiveしましたが、Whartonの看板教授による非常に興味深いコースであるため、全授業を聴講しました。

以下では、3月に受けた授業の中で特に印象に残ったことについて思うところを書かせて頂きます。

*Global Strategic Management:

毎回取り上げられるCase Studyを通して、多国籍企業の戦略について学ぶ講義ですが、これまでのコースの中で最も多く日本企業や日本の市場が取り上げられる授業であることに驚きました。"各国の多国籍企業が如何にして外国市場への進出を図っていったのか?"を取り上げた10のCaseの約半数に、日本市場に関する記述があります。ポイントは、"日本の市場は世界的にみても非常に特殊であり、その攻略にはかなりの工夫が必要である"ということと、"日本市場の攻略のために考え出された戦略と同様の戦略を、他国の市場へうまく転用することは果 たして可能なのか?"ということでした。

日本の話が出てくる度に何かしらコメントを求められるのですが、困ったのは、日本人としてずっと日本で暮らしてきた私には、日本市場の様々な特徴のうち、何が日本固有で、何が他国とも共通 しているのかの区別がほとんどつかないということでした。

その度に、日本で仕事をしたり暮らしたことのあるアメリカ人やイギリス人、インド人のクラスメイトに助けてもらうこととなりました。私にとっては当たり前だと思える日本の様々な特徴が、実は、世界の他の国々と比べると非常に特殊であるということがわかったり、それに対する皆の意見を聞くことができて、かなり新鮮な授業でした。

*Foundations of Leadership and Teamwork:

Q1で週に一コマずつ、Leadership関連の読みものやCase Studyを通して"Leaderとはどうあるべきか? 何を日々心がけ行動していくべきか?"を考える授業です。Q4では、実際にビジネス界やスポーツ界でLeaderとして活躍されている方を教室にお招きして、色々とお話しをお聞かせ頂く機会も設けられ、先輩としてのアドバイスを頂きました。

中でも印象的だったのは、American Football teamのPhiladelphia EaglesのPresidentのお話です。「7歳で小児癌の疑いがあり病院へ入院した際、同じ病室にいた3人の子供達が死んでいく姿をみたことが、私の人生に大きな影響を与えた」とお話の中でおっしゃっていました。

授業後、具体的にどう考えが変わられたのですか?とさらに質問をしたところ、「人生を振り返って後悔しながら死にたくはないと思った。いい人生だったと思いながら死にたいと思った。自分にとって大切なことも、そうでないことも、全ては"無"であると考えるようになった。"どにように死んでいきたいか"という最終目標をしっかり考えた上で、恐れず、何事にも挑戦して生きたい、と強く思うようになった。」との回答を頂きました。

私自身、5年くらい前からこれまでの人生とこれからの人生について改めて色々と考えるようになり、悩むことも多く、友人に話を聞いてもらったりアドバイスをもらったり・・・助けてもらいながら何とかやってきているのですが、友人が以前私に語ってくれたのとほぼ同じ人生観を、アメリカにきて、Whartonの授業で友人とは全く別 の人生を歩んでいる方から聞くことができたことに驚き、同時に、何だか勇気が湧いてきました。全ては"無"であるということと、いずれは訪れる"死"とを、いい意味で意識しながら、精一杯生きていきたいです。

*Marketing Strategy:

コンピューター・シュミレーションを用い、異なる特徴を与えられた各Learning teamごとに異なる会社が仮想市場にて製品を開発・販売していき、6回の意思決定を通 して貢献利益で図られる業績を互いに競う、という授業です。講義形式で教えられることは最低限のポイントのみで、どちらかというと、週に一度のペースで行う意思決定に備え、決算書や市場調査結果 の分析、今後の市場動向予測のためにLearning team meetingで行うディスカッションを通 し、自分達で試行錯誤しながら学んでいくことに重点がおかれた授業です。

これまでに学んできたあらゆる点を考慮し、一年の総決算として取り組もうというコースなので、どのチームもとても真剣です。が、各Learning teamの個性が如実に現れ、取り組み方も結果も実に様々で、Q4期間中の話題を独占していたコースだともいえます。私の所属するLearning teamの取り組みとその業績については、次回のレポートで詳しく報告させて頂きます。

<Mexico在住の友人を訪ねて>

4th Quarterが始ってすぐの週末に、Mexico Cityから車で2時間南西へ行ったところにあるPueblaという街に住む高校時代からの友人一家を訪ねました。現地法人・工場での7年間の駐在を終え、日本への帰任が決まったとのことなので帰国前に一度会いたくて、また、私が愛してやまないPueblaの特産品、"タラベラ"と呼ばれる美しい陶器の買い物を、スペイン語の堪能な友人一家がいる間にもう一度一緒に楽しませてもらいたくて、引越し直前にお邪魔させてもらいました。

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Pueblaにて友人一家と共に

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Farewell Party in Puebla

お昼間に勤務先の工場で行われた送別会や、夜にレストランで開かれた送別 会に、私も出席させてもらいました。私と同じ歳という若さ???で、メキシコ現地法人の社長として、大規模な工場移転も含め、品質改善や生産性の向上を目指して頑張ってきた7年間に、現地の従業員の人達と真剣に向き合って築いてきた信頼関係の深さを目の当たりにし、学校の教室では決して学べない大切なことを教えてもらったような気がしました。

また、工場での仕損・減損率を下げようと、品質管理を徹底するためのあらゆる工夫が、工場内の廊下に張り出された表等から見てとれ、教室で学ぶOperation Managementが現場で実践されている様子を垣間見ることができ、とてもいい勉強になりました。

<Wharton 54 Party>

3月も終わりに近づいた週末の夜、"Wharton 54 Party"が、Center CityのClubで開催されました。"1950年代風の衣装を身にまとい、飲んで踊って楽しく夜を明かそう"という趣旨のパーティーなのですが、ただ単に1950年代風というのではなく、なるべく"面 白おかしく、かつ、セクシー!に変装する"必要があるとのことで、前日には変装の参考?にするべく昨年のパーティーの写 真が山ほど送られてくるといった念の入れように、笑ってしまいました。

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Wharton 54 Partyにて友人と共に

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Wharton China Business Conference

当日クラスメイトと二人してパーティーへ行ったところ、"本当にここまでするの?!?!"と、驚きと笑いが止まらないくらいに気合の入った変装をしたWharton生が溢れていました。"みんな本当にうちの学校の生徒なんだろうか?"という疑念を抱いてしまうほどの人もいましたが、その"本気の楽しみ方"にただただ感心してしまいました。

踊る場所もないくらいたくさんの人で溢れたパーティー会場に、大音量 の音楽が鳴り響く中、楽しんでいるみんなを眺めたり、友達と話したり、踊ったり・・・しているとあっという間に数時間が過ぎ、夜中の3時に会場からアパートへと歩いて帰りました。この日の"Wharton 54 Party"は、入学直後の9月に行われ、Shampooの泡にまみれて皆で踊った"Disorientation Party"と並んで、記憶に残る楽しいパーティーとなりました。

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