早いものでこのレポートを書いている今現在、6月27日早朝(というか夜明け前)。わたしは卒業式を2週間前に終え、日本にいったん戻り、8月からの仕事に備えてアパートを探したりといろいろ雑用をした後、Vacationに旅立つところです。 今回は、GSB生活の最終章、FINALや、友人との打ち上げムード、そして卒業式の模様をお伝えしたいと思います。
<やっぱりKaplan - Part II>
しつこくいようですがやっぱりいい授業でした。 わたしは今後Financeの道に進むわけではないのですがこれまでの自分が現場でふれてきたこと(たとえばCorporate Financeなど)やビジネススクールで学んできたこと(Strategy, Entrepreneurshipなど)をすべて網羅し、かつとても深いディスカッションが展開されるまさしくビジネススクールの授業!と言えるクラスでした。
とくに、授業のプロデュースといった点でKaplan教授は非常に優れていて、面 白い発言はどんどんつっこむし、話が横道にそれそうになるとうまく(時には冷淡に)ばしっと切り捨てて少しでも意義のあるDiscussionを作り上げようという、名監督的な心意気を感じます。
実はこのクラスにはひやひやさせられた思い出もあります。わたしはこのクラスを春学期2週目になってからBidで落とせたため1週目は(今だから言いますが、実は最後のお休みだというのを言い訳に1週間長めにバケーションに行っていたせいもあって)セッションに出席していませんでした。そして、シカゴに帰ってきてから運良くKaplanのクラスが取れた!と思い、いそいそと(?)準備をしていたら、彼から無題のメールが・・・内容は、 「君がWeek2でEnrollしたのをいま見たが、1週目に聴講していなかったよね。それはまずいんじゃない、だって最初の週のGradeはFになるからねー(訳はかなりいい加減ですがだいたいこんな感じ)」といったものでした。見た瞬間さすがに凍りました。
そして、2週目第一セッション。いきなりCold Callです。「で、Saoriはどう思う?」みたいな感じでまるでドラマのようでした。しかも、周りは手を上げまくっていて、わたしは上げてなかったのにも関わらず、です。予習してなかったらほんとにFになっていたのかも。幸いメールの効果 もあって自分としてはかなり読み込んでいったため、それなりの発言が出来たのでセーフでした。
Steve Kaplan教授と
これはこのときに関わらず彼のクラスではいつも言えることかもしれませんが、不用意な発言は命取りで、そのトピックに関して的を得たいい質問、いい発言をすることがとても大事なクラスでした。思えば、点取り発言が横行しがちなビジネススクールの授業の中で、こういった無駄 な時間をとられないですむ彼のやり方は、とてもMake Senseするな、と今となっては感じています。
そして10週間。質問に行っても、発言をしても、非常に丁寧に、そして、簡潔に答えてくれるとってもいい教授でした。写 真は最後にFinalを手渡してくれたとき許可を得て取った写真です。これからも、自分の事業の立ち上げ、友達とのビジネスパートナーシップ、VC関連の話題、何でも彼に相談できると思うととても心強いです。
<友人たちとの時間>
シカゴでの最後の数週間は、学校全体のイベント、クラス全体のイベント、コホートイベント、Groupのイベント、友人とのこじんまりしたパーティー、などなどいろいろなSocial Eventがありました。以前も書いたとおり、こじんまりしたパーティーが好きなので大人数でのPubでの飲み会やパーティーからはここのところ遠ざかっていたのですがさすがにこの時期は、個人的にはなかなか時間が取れなくて会えない友人と会えるかな、との期待のもと、何回かは参加しました。
Chinese系の友人のパーティにて
とはいえ、けっきょくはいつもよく遊んでいる友人同士、Dinner仲間、みたいな集まりがほぼ毎日という感じでしたが。とくに2年生はFinalが見え始めると、まず間違いなく卒業は出来るという安心感からかなり出歩いていたような気がします。ちなみに写 真は中国人の大きなパーティーにもぐりこんだときのものです。
また、GSBではCelebrationといって、卒業するクラスを対象にAcademic, Communityといったいろいろな切り口で優秀な生徒を表彰する授賞式のようなものがカクテルパーティーとともに行われます。FINAL直前というちょっと迷惑な日取りにもかかわらず結構たくさんの2年生が集まり、今年は学校のすぐそばにある全米第一の入場者数を誇るというMuseum、産業科学博物館にて行われました。
そこではこれまでのCampus Lifeを振り返るスライドも流されたりして、あっという間だった2年間での楽しかったイベント、いろいろてこずったプロジェクト等々をいろいろ思い返しました。そして、そんなお祭りムードの中、ついに、卒業式を迎えたのでした。
<Convocation>
他の学校がどうなのか知りませんが、シカゴ大の春学期の卒業式は学部ごとに日程が分けられていて、GSBは6月13日(日)で、学校全体でも最後の卒業式となりました。バグパイプに先導されたなんとなく英国チックなムードの中、ゴシック建築様式の美しい建物に囲まれたHarper QuadrangleというGSBの校舎の真正面にある広場にて、学長(Ted Snyder、学校長、代表の教授(ノーベル賞受賞者のBecker)、そしてゲストスピーカーのスピーチなどが行われ、その後一人一人に学長から卒業証書が授与されました。卒業式の模様
いまだから(こればっかりですが)書いてしまいますが、実はGSBの最後のFinalをPCのトラブル等もあって〆切通 りに出すことが出来なかったので教授がきちんと受け取ってくれるか数日間ひやひやしていた、という小話があります。それはないだろうとおもいつつも、卒業が出来なかったらどうしようと思っていたので、卒業できたときの感動はひとしおでした(というのはさすがにうそですが、感動したのは本当)。
そしてさらに実を言うと、わたしはGSB最初のFINALも時間を間違えて、教授の特別 の計らいにて別途試験を受けさせてもらったことがあるのです・・・ビジネスマンとしての基本がなってないですね。卒業直前になってもそれは変わらず、というオチがついてしまいました。今後新しい職場での課題です。情けない課題ですが。
卒業式の模様
そんな低レベルな話はともかく、いかにもな演出だ、とわかっていながらも卒業式、感動しました。とくにゲストスピーカー、Mr. McGurk (GSBの卒業生でMGMのVice Chairman &Chief Operating Officer)の「わくわくすることをやろう、自分が誇りを持ってやれる仕事にリスクを持って臨もう」といったメッセージは、ああ、Business Schoolで学んできたことは結局この一言に集約されるのではないか、と思えるくらい、いいスピーチでした。写 真は私たちのクラスの行進を先導したバグパイプ隊、無事卒業したわたしの安堵した表情、そしてロッカーフェラーチャペルとわたしたちは使うことのなかったGSBのぴかぴか校舎をバックにクラスメート、卒業式を見に来た母親と取ってもらった写 真です。
以上で、Chicago GSBでの2年弱の生活がついに終わりを迎えました。次回は、CAREER INQさんにレポートを書き始めてからの2年間を振り返っての総括をVacationから戻り次第、お届けしたいと思います。それでは。