Campus Report 2003

小川 美弓 to The Wharton School, University of Pennsylvania(全25回)

MBAホルダーへの道

Vol.11 Whartonの1年目終了に向けての締めくくり

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9月初旬より始まったのWhartonのMBA Programは、5月にいくつかの試験を残すのみで、実質的には4月いっぱいでほぼ終了となります。今回は、"もう1年目が終了なんて信じられないね"、"夏休みを終えて今度Philadelphiaでみんなに会う時にはもう2年生になっているなんて信じられないね"と同級生達と毎日のように言い合いながら、一年目を振り返って過ごした4月の出来事についてレポートさせて頂きます。

<New Orleans>

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New Orleansにて

3月半ばのある日、"I have gotten a great deal!!"というメールが友人から舞い込みました。 Whartonにいる2年間にフィラデルフィア以外のアメリカも色々と旅行してみてみたいね、と話していた友人からの、"フィラデルフィア~ニュー・オリンズ間の航空券が通 常の半額くらいとなっているgreat dealをみつけたから、一緒に行かない?"という、うれしいお誘いのメールでした。

当初は、ファイナンスのチームメイトと3人で行こう!という計画でしたが、一人の友人は"翌週のイースターにヨーロッパへ帰る予定があるため、2週続けて週末に旅行をするのはさすがに厳しい・・・"ということで残念ながら断念し、結局、最初にメールをくれた友人と二人でニューオリンズ探検へ出かけることとなりました。

旅行前日の夜中にweb上で提出しなければならないマーケティングの課題と格闘し、朝6時のフライトのため"4時半にアパートのロビー集合!"となった友人との早朝の待ち合わせに間に合うよう旅行の準備をし・・・寝ぼけて慌てていたところ、自分の部屋の中で左足を"ブチッ"と捻挫して片足でピョンピョンとしか歩けない状態になってしまうというハプニングに見舞われながらも・・・何とか予定通 りにニューオリンズへ向けて出発しました。

昼は、郊外へ、ワニが生息する湿地やプランテーション農園の見学に出かけ、夕方以降は、ビールやカクテルを片手にそぞろ歩くだけでも楽しい雰囲気の漂う街の散策と、一番の楽しみであったジャズ・ライブに出かけ、既に夏を思わせるような温かい気候のニューオリンズを満喫しました。

そして、何よりも旅行に行って良かったことは、日頃の学校生活以上に、3日間、友人と同じ時間と過ごす中で、Whartonへ来た動機や今後の展望、互いが生まれ育った環境や家族、人生についての考え、ヨーロッパで生まれ育った友人と、日本で生まれ育った私との互いの考え方や価値観の違い等々について深く話し合うことができたことであり、この旅行後、以前よりも互いを近くに感じるようになり、折に触れ、心の中で考えるていることや悩んでいることを話し合えるようになったことでした。

<"Working on It" @ SABRE!!>

"SABRE"は、1年間で学んだことの総決算としてQ4に行われるマーケティングの授業で用いるシュミレーション・ソフトの名前です。前回のレポートで簡単に説明させて頂いたSABREにおける、私のLearning teamの取り組みと業績について、以下で書かせて頂きます。

これまでに学んできたあらゆる点を考慮し、一年の総決算として取り組むコースであり、かつ、6週間にわたるシュミレーション・ゲームの業績がこのコースの成績の40%を占めるということもあって、どのチームもとても真剣でした。中には、第一回目の意思決定のためのミーティングを13時間!続けて昼から夜中まで白熱した議論を繰り広げたというチームや、2週目以降も毎回10時間前後のミーティングを続けているチームもあったので驚きましたが、私の属するチームは、これまで同様に"バランス"と"効率"を重視しようという姿勢で臨みました。

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Learning Team Meeting

ターゲットとなる顧客層を絞り込みシェア獲得を目指すこと、公告宣伝や販売チャネルの市場調査結果 に基づいてそれぞれの効果に見合った投資を行うこと、先走らずに市場動向を見極めてから研究開発を一気に行うこと等の大まかな方向性について互いに合意した後、コンサルやプライベート・エクイティのバックグラウンドを持つチームメイトが分析や戦略立案においてイニシアティブをとり、毎週1回平均3時間くらいのミーティングで、ターゲットとする顧客層に合わせた製品特徴や価格の設定、生産数量 の決定、今後の市場動向を見据えた研究開発の実施等について決めていきました。

第一週目から順調な滑り出しでしたが、その後回を重ねるごとにさらに業績をグングンと伸ばし、3週間経過後の中間成績においても、6週間後の最終結果 においても、各クラスに2社、学年で24社ある、同設定・同条件でスタートした他社との比較において堂々2位 !の快挙を成し遂げました。

<Learning team: C11 "Working on It">

これまでの1年間を共に過ごしてきた、私の属するチームC-11 "Working on It" は、アメリカ人3名、台湾系アメリカ人1名、スペイン人1名、日本人1名(26歳~31歳・平均年齢28歳、男性4名・女性2名、学部での理系専攻2名・文系専攻4名)の6名で構成されています。

(1)スペインの弁護士資格を持った投資銀行経験者で、冷静な分析力と同時に斬新なアイデアを持ち、チームのムード・メーカーでもあるCarlos、
(2)投資銀行、マーケティング経験者で、細かな気配りやフォローを忘れない、Carlosと同様にチームのムード・メーカーであるCourtney、
(3)投資銀行、コンサルティング、プライベート・エクイティ経験者で、分析や戦略立案が大の得意で、優秀である上に努力を惜しまず、物静かで思慮深いCraig、
(4)投資銀行経験者で、数量的分析に非常に優れ、Craigと共にチームのエンジン的役割であるDanny、
(5)投資銀行、ベンチャー企業創業経験者であり、数量的分析に優れると同時に、斬新なアイデアの持ち主であるWill、
そして私です。

驚いたことに、私以外の5名は全員投資銀行経験者でしたが、コーポレート・ファイナンスを目指すCarlos&Danny、マネジメント&ファイナンスを目指すCraig、マーケティングを目指すCourtney、ベンチャー・キャピタルを目指すWillと、今後目指す方向はそれぞれに様々です。また、性格も考え方も全く異なっており、互いにないものを補い合いながら、チームで様々なコースの課題に取り組んできたこの1年間はとても貴重な経験となりました。

<1年間を振り返って>

キャリア・チェンジ目的のみではなく、これまでに広い視野とバランスのとれた価値観の大切さを痛感してきたことや、"豊かな人生をおくりたい"という私の個人的な理想の実現に向かって生きる上で日本を離れて暮らすことが有意義だと確信していたこともあって決意したMBA留学の前半1年目を終えて、私自身、得ることができたと実感していることをまとめると、下記の3点となります。

(1) 一昨年~昨年にかけての出願準備期間中~Whartonでの勉強および就職活動の傍ら、心理学や精神分析関連の本を何冊も読み、これまでの自分の価値観や、キャリアおよびそれ以外も含めた意思決定や行動、その基となった動機等を一つ一つ辿りながら、自分自身を見つめなおし、自分らしく伸びやかに生きることについての考えを深めることができたことと、また、何事も早すぎもせず遅すぎもせず、物事は全て適切なタイミングに起こるのだということを、頭でわかるだけではなく、本当に心から実感できるようになったこと。

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Wharton International Cultural Show

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Asian Night

(2) Whartonで、私とは全く異なる様々なバックグラウンドや価値観を持つ、成熟したクラス・メイト達と知り合えたことを通 じて、日本で生まれ育った日本人としての自分と、同時に、何にも捉われず自分自身が持っている考え方や価値観を、改めて客観的にみつめ直すことができたこと。

(3) 学校で割り当てられたLearning teamと、Spring SemesterのFinanceのクラスで自発的に作ったteamとの二つの異なるチームに同時に属し、それぞれにおいて様々な課題に取り組むことを通 じて、チーム・メンバー一人一人の個性やその組み合わせの違いが、どれほど興味深くチームの特徴やその中で自らが果 たすべき役割に影響を与えるのかを実体験できたこと・・・

Learning teamでは、チームのエンジン的役割を果たす二人のco-leaderを中心として6人が自然とまとまり、私自身は常にサポートをする立場にありましたが、Financeのクラスのteamでは、自然にリーダー的役割を果 たす人が存在しなかったため、ミーティングのセッティングや役割分担等において、常に私が積極的に働きかけて引っ張っていくという立場にありました。  

ほとんどが決められた教授の必須科目であった1年目とはうって変わり、科目内容も教授もオークションを通 じて好きに選ぶことができる、とても楽しみな2年目を前に、次回のレポートでは、4ヶ月間の長い夏休みを振り返り、これまでの職歴とWharton卒業後の自分とをつなぐ貴重な経験となったインターンの経験についてレポートさせて頂きます。

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