今まで一つ半の企業(日産と半ルノー)にしか勤めた経験がなかったため、この夏のパートタイマーを含めたいくつかのインターンの経験はとても有意義だった。あたりまえのことだが、企業によって中の文化にものすごく特色があったり、職種によって行動の規範となる理論がかなり違ったりするのは、頭では理解できていても、実際に経験してみなければなかなか実感のわかないものではないだろうか。
慣れるのには少し時間のかかることもあるが、基本的にはどこに行っても楽しく仕事が出来るほうなので、仕事を選ぶ上で何がゆずれないかということを今まであまり深く考えてこなかった。
この夏のサマーインターンを通して、自分がこれから仕事をしていく上で、これだけはゆずれない、という部分がようやく見えてきた気がする。あきらかに理解するのが遅すぎであるけれども、これまでのようなあいまいな気持ちで仕事を選ぶ機会が減るのではないかな、と期待している。
まず、スピードである。スピード感のない仕事や職場はあまり面白いと感じない。これは、職種や産業によるものではなくて(もちろん投資銀行などとっても早い決断を迫られる職種もあるけれど)、企業文化や、その企業の今おかれている状況によるところが大きいように思う。何事につけ、早いほうがいい。小さいころから、スキーをやっていて、誰よりも早く滑ることに長い間憧れていたし、大好きだった車の運転も、いつもスピードを競っていた。
石橋を何度も叩いて勝算を得ることもとても大事だとは思うのだが、いつも瞬間勝負のようなぴりぴりした雰囲気が大好きなのだ。今一番身につけたいスキルは何か、と聞かれたら、石橋をマッハで、しかもそれとは気取られないように叩いてつむじ風のようにびゅーっと渡るスキルであろうか。そのための知識も集中力も老獪度もまだまだ足りないようだ。
それと、大小異なる様々なチームをまとめる必要があるということ。部署や国境、会社をまたいでたくさんの人々と仕事をする機会が多ければ多いほど楽しく感じるようなのだ。これは、人が好きということもあるだろうけれど、最初の会社の規模(全世界で13万人-多分今は中国が加わったのでその倍)の影響が大きいように思う。
私はあの複雑に入り組んだ組織と責任分担の中でオペレーショナルエクセレンスが追求されている、ということにとても感動したし、複雑な役割分担のチームで何かを成し遂げる快感に病み付きになっていたようなのだ。さらに、世界で一番難しい仕事だと思っている部下マネージメントの機会もこれからは適宜与えられたい。一番自分が成長する近道だと思うので。
最終的にどのような道を選ぶか決定するまでに、あとマックス9ヶ月(?)ある。これからはこの2点を踏まえて、様々な取捨選択をおこなって行きたい。