Campus Report 2004

相野 勇雄 to Hitotsubashi University Graduate School of International Corporate Strategy(全19回)

MBAホルダーへの道

Vol.7 夏休み! (後半)

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【ニュージーランドへ!】

前述のロレアルのマーケティングコンテストが終わった翌日に、自分はニュージーランドへと飛び立ちました。目的は語学研修のためでした。

語学研修には、HMBA入学前から"行こう!"と思っていました。と言うより、KBSに行くかどうか迷った時に、"KBSに入ったらMBA生活で使ってしまう時間と資金を、HMBAに入れば語学研修にまわせるハズ!"と思ったこともHMBA選択の一つの要因になったぐらいでした(もっともHMBAに進学したのにはVol.1で書いたように、他にもっとエッセンシャルな理由があったからですが)。

どうして語学(英語)研修にそんなに大きなプライオリティーを置くのかということに疑問を抱かれる方もいるかもしれません。自分の場合は、英語が不得手であることが自分のキャリアを含めた生活全般 の広がりを強く制約しているという認識が人一倍強いこだわりを自分自身に持たせた気がします。

例えば、Vol.1で書いたように欧米のMBAでなく、いわゆる国内MBAに進学したのは英語という制約があったからでした。もう一つ恥を忍んで書きますと、以前に一度転職しようとしてGEのリーダーシップ・プログラム(FMP)に応募した時は、アメリカ本社の採用担当の方と電話で面 接して、語学力がネックとなって不採用となったこともあります。

こうして英語の必要性を認識する一方で、日本で生まれ育ち、今も日本で学生生活を送っている自分には日常の中で英語を使う機会は殆どありません。前職ではメールを中心に英語でのコミュニケーションは日常的だったのですが、そういった機会も今ではなくなってしまいました。

また、他の国内MBAは存じませんが、少なくともHMBAでは自分から積極的に機会を探しでもしない限り、英語とはほとんど無縁の生活を送ることになります。すると波のように押し寄せてくる課題や予復習に追われる中で、危機感は次第に薄らいでしまって、英語に触れる機会をわざわざ作ろうとしなくなってしまうのは、何分にも意思の弱い自分とっては明らかに思えました。それで自分自身に英語に対する危機感を煽り、勉強をする動機を与えるための手段として語学研修に行こうと思っていたのでした。

語学研修で訪れたのは、オークランド(Auckland)というニュージーランドで一番大きな都市。人口は100万人ちょいといったところです。日本の感覚で言うとそれほど大きな都市ではありませんが、殆どの人が平屋建ての庭付きの家に住んでいますので、面 積という観点から見ればかなり大きな町になります。ですので、市内とは言いながらも、ダウンタウンにある学校からバスで一時間半も行ったところに自分はホームステイをしていました。

語学学校に通っていたので、それを軸に生活を組み立てていました。一週間の授業は、90分×15コマ。コマ数だけから言うとMBA生活よりもかなり多くの時間を勉強に費やしたように聞こえます。ただ、持ち帰りの宿題というのはほとんどありませんでしたので、実際はMBAでの生活と比べると、かなりゆとりを持った毎日になりました。

朝9時から授業がはじまる日には、午後3時過ぎには授業が終わってしまいます。ですから、その後は美術館を巡ってみたり、町の小さな小高い丘に登って市内を見渡してみたり、映画に行ったりと自由な時間を過ごしていました。時には、語学学校のクラスメートと夜の町に繰り出したりもしました。

ただ、基本的には市街地から離れたところにホームステイしていたためにバスの終わりの時間が早くて、基本的には夕方には家に帰るような毎日でした。ですから、殆どの日は夕方からセミ・リタイアしているホスト・ファザーとお決まりのニュース番組を見つつ、夕食を食べ終わるまで2~3時間喋って、時間を過ごすのが常でした。

滞在は、8月末からの一ヶ月足らず。英語のほうは、"うまくなった気がする!"といういうよりも、"以前の感覚を少しは取り戻した"というのが正直なところかと思います。ですから英語を使うと、日本語でコミュニケーションを図るときのようには細かいニュアンスまでを含めて相手に伝えられているかどうかはっきりしないし、相手の言いたいことを自分自身が汲み取れているのかに不安が残るのは、残念ながら相変わらずでした。

その代わりと言っては何ですが、"やっぱり、まだまだ英語力を向上させなくては!"という気持ちだけは、当初の狙い通 りに盛り上がっています。前述のように国内MBAということで、授業の中ではそれほど英語は必要とされません。ただ、そのような環境下でもこの気持ちを冷やさないように、冬学期が始まっても時間を見つけてコツコツと英語の勉強は続けようと思っています。

【MBA生活復帰のためのへのリハビリ:経営戦略の課題】

ニュージーランドから帰ってくる頃には、夏学期で鍛えられた"時間がない状況下におけるサバイバル術"はすっかりとカラダから抜けてしまっていました。正直、あれだけ忙しかったMBA生活に復帰できるかどうか帰りの飛行機の中で少し不安に思ったりもしました。でも、帰国するとそんな不安に悩んでいる暇もないぐらいの強烈なリハビリを受けることになったのでした。夏休みの課題である経営戦略・最終レポートです。

経営戦略は、殆どの一年生が履修するHMBAの名物授業の一つです。クラスでのディスカッションを巧みにコントロールする伊丹先生に魅せられてしまって、"来年になったら、伊丹ワークショップ(※)に入りたい!"と心に決めた一年生が少なくないというほどインパクトの強い授業です(※ワークショップ:いわゆるゼミのこと。HMBAでは2年生からワークショップに所属することになります)。

この授業の一つの特徴として、毎週、授業の前にA4/2枚(5000字程度)のケースの分析レポートと、A4/1枚にテキストに書かれた経営戦略の論理についての疑問メモを提出するということが挙げられます。取り扱うケースは常に与えられるとは限りません。時には事業・組織合理性や国際化といった講義のテーマにあった事例を自分で捜してきて、ケースを再構成してから紙に落とし、その上で分析レポートを書く、というようなことさえ求められるものでした。

おかげで(?!) 、一年生の夏学期のせっかくの週末はすっかりレポートの作成にとられてしまっていました。自分と同様にレポートの〆切日である講義の前日には朝方まで起きてレポートを書いていたために眠そうな目をこすりながら必死に授業を受けていたり、12: 30の〆切ギリギリまでレポートを書いていて時間に間に合うように提出箱に必死に走っているクラスメートの姿を良く見かけたものでした(笑)

毎週火曜日の講義は、前日に提出したレポートの中から、"優秀レポート"と呼ばれるレポートが3~4部ほど選ばれて、それを題材に授業は進められます。もちろん一年生の殆どが履修する中で"優秀レポート"に選ばれるように書くのも大変です。ですが、そうでなくてもレポートは講義毎に10点満点(0.5点刻み)で細かく採点され、コメント付きで返却されるので全員にそれなりのプレッシャーが掛かります。

夏休みの課題のボリュームはは通常の5倍のA4/10枚。帰国してから、提出までの期日は約一週間。インターネットで下調べをしてから、3つの図書館を回って、本と2cm余りの雑誌のコピーを片手にレポートに取り掛かりました。やはり分量 が多かったせいか、企業の個々の戦略の分析をどうやって一つの筋の通 ったレポートに仕上げるのかという点に苦労したのを覚えています。ただ、こうして学期中のようにレポートに取り組んでいるうちに、MBA生活のペースを思い出して、冬学期を迎える準備が出来てきたのでした。

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