Campus Report 2004

藤本 崇 to Stanford University Graduate School of Business(全21回)

MBAホルダーへの道

Vol.3 授業、クラスメートについて

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カリキュラム

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すみません、レポートが遅れに遅れています。日本では、紅葉も深まり、秋風も肌寒くなってきたことでしょう。ここNorthern Californiaでは、季節などおかまいなしに、毎日決まったように涼しい朝と強い日差しの日中の繰り返しが続いています。四季の移り変わりで特に変わったことと言えば、冬は雨が多くなる事ぐらいでしょうか。

私がこちらに引っ越しして来て2ヶ月。授業が始まってからはまだ1ヶ月しか経っていませんが、毎日慌ただしく時間が過ぎて行く中、学期ははやMid-Term Examの時期に突入しています。

スタンフォードGSBのカリキュラムについて少し説明をしたいと思います。GSBでは最初の3学期は「コアコース」と呼ばれる、ビジネスセンスの基盤を作る為のクラスが時間割りの大半を閉めます。特に最初の秋学期は、主にQuantitative系のコースをこなさなければならず、これらを経てからでないと、いわゆるビジネススクールの典型的授業として想像される「ケーススタディ」系の授業へは進めません。

スタンフォードGSBはよくQuantitative重視のビジネススクールだとよく言われますが、この点については入学してからしみじみと感じさせられています。確かに統計や経済論を知らずしてリスクマネージメントやファイナンシャルプランニングは成立たないのですが、クラスメートとケースについて白熱した議論をかましている授業風景を想像して入学して来た私としては、今学期の時間割に一つもケーススタディのクラスが無いというのはかなりがっかりでした(といっても実はこれは私が今学期のクラスをどれもExemptできなかった為ある意味自業自得でなのですが)。

科目のラインアップとしてはAccounting, Micro Economics, Modeling, Data & Decisions, Organizational Behaviorという顔ぶれですが、「コア」という呼び名通 り、どのクラスもかなり基礎レベルなクラスで、なんだか大学に戻ったような気分です。

こう書くとなんだ、スタンフォードGSBの授業はつまらないのかと思われてしまうかもしれないので一応弁解しておくと、授業自体は非常に面 白いです。どの教授も教え方が上手いし、どのSubjectにもビジネスでの応用が盛り込んであるので勉強内容としては面 白いのですが、ただビジネススクールに来てすぐケーススタディのディベートを期待している人は、スタンフォードに来る場合は、コアコースでみっちり基礎を仕込まれる為の心の準備だけはしておいた方が良いようです。

CLASSMATEについて

やはりビジネススクールの醍醐味は、いろいろなバックグラウンドの人と交流し、切磋琢磨しあえる環境につきると思います。私の周りにも、経歴を聞くだけでかなり面 白い人間がわんさかいます。

例えばボストンから来ているJohnは、ハーバードを卒業した後に何故かプロサッカー選手としてアメリカとイギリスで2年程プレーした後、ベンチャーキャピタルを経て、つい最近では銀行用のソフトを開発する会社を友人と設立したという強者です。

またJosh という別のクラスメートは、スタンフォードを政治学で卒業した後、三年間に渡りアメリカで結構有名なMatchBox 20 というロックバンドのエージェントとして、バンドのコンサートツアーのお共をしながら世界を駆け巡っていたという変わり者。 他にもオリンピック水泳選手から映画助監督まで、興味をそそられる人間がクラスには沢山います。

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勿論王道である投資銀行やコンサルティングでしのぎを削っていた人間も沢山いるのですが(というかスタンフォードも例に違わずその二つのバックグラウンドの人が一番多いです)、私は元々変わった人に惹かれる傾向があるので、最近親しい関係を築き始めている友人は、一癖二癖ある人が多いようです。

例えば同じ寮に住むAndreはNew York育ちのJamaica人ですが、彼はIBMでプログラマーとして働いている最中に、同じ仕事をしながらもっと収入を増やす方法は無いかと、独立して外部コンサルタントになり、1年で自分を含め20人の技術者を派遣する人材派遣会社にまで発展させたという経歴がある。

彼は私によく「ビジネスとはお金を稼ぐことじゃない。お金の流れる方向を見つけてそれにそって行動することだよ」と言います。私はよく最近彼を含めて自分と違った人生を生きて来た人間との会話から学ぶことの方が、授業や決められたプログラムの中で学ぶことよりも大きいのではと感じています。

そう考えると、本当にこの二年間で、もっと言うとこれからの人生の中で、自分が学ばなければならないことの量 というのは膨大なのだなあと感じます。Learningというプロセスには終りは無い。これは私がスタンフォードに来てから一番日々痛切に感じていることです。クラスメートとの立ち話から新聞の三面 記事まで、ここに来てから自分が体験する全てのことが貴重なことに思え、最近しみじみ1日24時間が短いと感じられます。

ある日の日記

では私はスタンフォードに来てからどのような一日を送っているのでしょうか?日記というものをつけたことの無い私ですが、ここで自分の一日を振り返ってみたいと思います。

朝7時起床。朝食。

7時45分に家を出て自転車でキャンパスに向かう。朝はいつもかなり眠い。
8時から最初の授業、Micro Economics。私は朝が弱いので、いつも大抵最初ははつらつとクラスルームに着席するのだが、30分を過ぎた位 からモーレツに睡魔に襲われ出す。睡魔と戦う為に、今日は手を挙げて教授に少し質問を試みる。

「Perfect Competitionという前提で作られた数式を使って分析しているわけですが、実際不確定要素の多い現代社会の市場で、このような数式で価格と需要の関係を定義することができるのですか?」実は私は経済については大学でも一回もクラスを取ったことが無いど素人。いつもinsightfulなコメントが言えないので発言は控えているのだが、今日はこの無知さを武器に直球を投げてみる。直球に反応して教授がフレームワーク論理の実践での応用の仕方云々について語りだし、授業が面 白くなる。

9時45分に終了。そう、スタンフォードGSBではどのクラスも授業時間が一時間45分なのである。 次の授業まで15分の休憩時間があるので、メールとスケジュールで今日のイベントをチェックする。スケジュールは、空港で発着情報を流しているモニターに似たスクロール掲示板が廊下にあり、それを見ながら学生は今日のセミナー等をチェックするという仕組みになっている。

メールは、地下にあるGSBコンピュータ室の他に、ここのビジネススクールの建物の廊下には20台近くのメール専用のコンピュータ端末がおいてあるのだが、それだけあっても休み時間になるとすぐ列ができてしまう。ビジネススクールではとにかくやたらめったらメールでのCommunicationが多い。最初はそれを奇妙に感じていた私もいつしか休み時間毎にメールをチェックしないと気が済まないようになる。さっきクラスで挨拶した奴から休み時間の間にメールが入っている。やれやれ。

10時。二時限目はData & Decisions。この時間になると頭は冴え、授業も面 白く、非常にProductiveな2時間を過ごす。

11時45分、クラスから解放され、廊下のモニターに映し出される今日のイベントスケジュール表でランチにMTC(Meet the Company) Sessionが無いかチェックする。今日は某インベストメントマネージメントファームのセッションがあるので、それのプレゼンを傍聴しながらのお昼ご飯となる。

お昼の後は、キャンパスビジットに来た知人を案内する。実は最近こういったビジットが意外と多い。2ヶ月で私の知り合いだけで既に3回も来たが、他の日本人の同級生も毎日のようにいろいろな人を案内している。クラスはもう終ってしまったので、校舎を案内し、コーヒーを飲みながら質問に答える。

午後3時。自習。の予定だったが何故か勉強をしないでキャリアフェアの為にResumeを遂行したり、セミナー等にサインアップしたりして時間が過ぎてしまう。

午後5時半。アカウンティングのスタディグループ。1時間をゴールに始めるのだが、4人のうち誰も経理に詳しいものが居ないので、いつも時間オーバーしてしまう。

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午後7時。クラスメート宅で、各自料理を持ち寄っての夕食会。うちからは妻がシュークリームを作ってきてくれた。メインのフィリピン料理とイタリア料理もなかなか美味しかったが、彼女のフレンチスタイルの本格派シュークリームがアメリカ人にバカ受けし、最後は取り合いの喧嘩まで引き起こす。

午後9時帰宅。メールをチェックして、領収書を家計簿に入力し、日本の銀行の為替管理やクレジットカードの管理をインターネット上でする。これが意外と時間を食うのだが、私費留学はバジェット管理を怠れないので仕方無い。只今のところ来年のローンまでの私費バジェットの予定よりアンダーパー。

午後11時。宿題を始める。リーディングが多いが、面白いので苦にならない。

午前1時半就寝。

なんだかこうして読み返して見ると、やはり自分はあまり勉強をしていないように思えるので明日からもう少し勉強重視で頑張ります。次回は課外活動についてのレポートを、乞うご期待。

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