Campus Report 2003

小川 美弓 to The Wharton School, University of Pennsylvania(全25回)

MBAホルダーへの道

Vol.16 久しぶりのPhiladelphia!友人との再会&2年目の始まり

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キラウエア火山火口

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ハワイ島名物ロコ・モコ

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Rainbow Fallにて(両親)

大阪からフィラデルフィアへと帰る途中、夏休みの締めくくりに、両親と共にハワイ&オアフ島を旅行しました。日頃の親不孝をこれで全て相殺?してもらおうと両親を誘って企画したものの、しがない私費学生の身のため、"金銭的"に連れていってあげることは到底できず、"久しぶりの時間を共に過ごすこと"のみの親孝行?となりました。

ハワイにおける日系人の多さやご活躍ぶりに驚き、また、片言の英語と身振り手振りでお話しする機会を持てた先住民の方の温かさ・優しさに感動しました。初めての左ハンドル&右側通 行の運転に疲れ果てつつも、快適な気候と大自然を満喫し、大阪へ戻る両親を見送った後、私は一人、ミネアポリス経由で久しぶりのフィラデルフィアへと帰ってきました。

今回は、9月8日(水)から始まったWhartonの2年目、友人達との懐かしい再会で始まった9月の出来事についてレポートさせて頂きます。

<2年目前半、Fall Semesterの時間割>






Monday

Tuesday

Wednesday

Thursday
9:00-10:30 Security Analysis Investment Management Security Analysis Investment Management
10:30-12:00 (Problems in Financial Reporting)* Venture Capital (Problems in Financial Reporting)* Venture Capital
12:00-13:00 Beginning Chinese Beginning Chinese Beginning Chinese Beginning Chinese
13:30-15:00 Models for Marketing Strategy (Accounting for Complex Financial
Structure)*
Models for Marketing Strategy (Accounting for Complex Financial
Structure)*

* 正式にregisterしてはいませんが、ビジネス・スクールでどのように会計の授業がなされているのかについて関心があり秋学期の前半に聴講していました。理論や原則・規則を学ぶことが中心の日本での会計学習とは異なり、財務諸表を利用する側の観点から実際のAnnual Reportを頻繁に使っての授業は生徒に人気です。特に、日本でも最近話題になっている無形固定資産の評価に関する実証研究(企業の経済的実態と株価パフォーマンスとの相関関係についての研究)で非常に興味深い授業がありました。

以下では、授業の中で特に印象に残ったことについて思うところを書かせて頂きます。

*Security Analysis:

前学期にとったAdvanced Corporate Financeと並ぶ、企業評価に関する定番授業です。Advanced Corporate Financeではケースを多く用い、投資銀行など実務の場で行われていることに近い企業評価の基本を学びますが、Security Analysisでは、企業評価に関する各トピックをさらに深く掘り下げ、実務を超えた理論(かなりマニアな)を学ぶことが中心の授業となります。

WhartonのFinanceの名物教授の一人、Professor Holthausenによる授業は、学ぶことの多い大変良い授業だと評判ですが、求められる課題が非常に多い大変な授業だということでも有名です。

予習として、該当する授業を受ける前に解く形式の課題は、ほぼ週に一度、多い時は週に二度毎回の授業で提出が求められます。予習形式で授業を受ける前にする必要があることと、そもそもの分量 が多いこととで、今学期一番の寝不足の原因となりました。

前半は、企業の成長率・資本構成・資本政策等の状況の違いに応じたより精緻な企業評価を行うための方法を学び、後半は、会計とファイナンスの関係をより深く理解した上で必要な調整を行うための方法を学びます。前学期のAdvanced Corporate Financeで学びきれていなかった詳細について学ぶ度に、投資銀行でのインターン中に湧いてきた細かな疑問が解消されていくこととなり、授業とインターンの経験を融合してファイナンスへの理解を深めることができました。

* Venture Capital:

今回私がとった授業の中では最もオークション・ポイントの高かった、Whartonで大人気の授業です。人気の理由は、担当教授であるProfessor Metricの授業の切り回しが非常にうまくわかり易い授業であるということと、狭き門であるVenture CapitalやPrivate Equityに関連した株式公開前の企業評価や、VC・PEのファンドそのものの運営について学べるという稀少な内容の授業であるということにあります。

前半は、ファンドの運営方法(利益配分方法)・非公開株式の評価方法・オプション評価法・リアルオプションについて学び、後半は、株式非公開の段階で一般 に複数回行われる創始者やVCによる投資間における対象企業価値の配分方法・シミュレーションソフトを使ったプロジェクト評価法について学びます。復習形式でほぼ週に一度のペースで出されるケースの課題が、授業中の説明だけではフォローしきれない内容の理解に大変役立ちました。

* Investment Management:

投資運用の手法について学ぶ授業です。が、最初の4分の一くらいは、リスクとリターンの関係を学ぶために、ひたすら統計学に近いことを学びました。その中で、リスクの程度を示すベータの計算法を詳しく学んだことは、投資銀行でのインターン時に湧いてきた疑問の解決に大いに役立ちました。その後は、シュミレーションを使った最適なポートフォリオの組み方や、複数のポートフォリオの比較・評価、投資コストの詳細な分析等について学びます。

個人で株式投資をする際の参考になりそうな面白い内容を学べることと、4回あるグループ・プロジェクトで、複雑に作られたエクセル・ファイルを用いて実際に試行錯誤をしながら学べることが、収穫となった興味深い授業でした。それほど人気の高い授業ではなく、当初教室がいっぱいになるほどいた生徒の数は、フィラデルフィアの朝の寒さが厳しさを増すにつれ、どんどん減っていってしまい、少し寂しい感じがしましたが、私にとっては大満足の授業となりました。

* Models for Marketing Strategy:

発売間もない、もしくは、発売前の製品の売上高予測やマーケットシェア予想・さらに遡った製品設計に消費者の嗜好をいかにして取り込むかについて、マーケティング・モデルとソフトを用いた量 的分析を学ぶ授業です。比較的時間をかけて、Factor Analysis・Conjoint Analysis・Bass Model等をじっくり学びつつ、復習として、実際にモデルを使った計算や、概念的な理解を深めるための課題が時々出されます。

また、各チームが独自に選んだ実際の新製品や新サービス等に関する売上高やマーケットシェア予想を行うという、学期を通 じた大きなプロジェクトに取り組み、学期末に各チームの調査の結果をプレゼンすることとなります。

私にとってマーケティングの選択科目はこれが初めてであり、かつ、大学で学んだことやこれまでにしてきた仕事の内容とは大きく異なる科目なので、どんな新しい発見や学びがあるのかが一番楽しみであり、同時に、きちんとやっていけるかどうかが若干不安でもあった授業でした。

私のチームは、これまでHybrid CarといえばCompact Carが主流であったのに対し、アメリカに投入され始めて間もないHybrid Luxury Carの売上が今後どこまで伸びるのかについて調査し、予想することをプロジェクトのテーマに決めました。

* Beginning Chinese:

University of Pennsylvaniaの語学の授業にある中国語入門です。週に4回、毎日1時間ずつの授業で、会話と読み・書きの全てをバランス良く学べるよう、分刻みと言ってもよいほど非常に丁寧にうまく設計された授業です。授業の設計が良いというよりは、担当教授の手腕と熱意によるところが大きいものと思われますが、何も知らずに飛び込んできた各国出身の学生がどんどん中国語を身につけ話せるようになっていく過程に感動した授業でした。

大多数のクラスメイトが、読み書きが苦手な反面、会話が非常に得意であるのに対し、私は読み書きが得意で会話が苦手であるということが少し辛い授業でもありました。"読み書きが得意で会話が苦手"というのは、日本人で漢字を知っていることによるものなのか、それとも、正に英語と同じ状況であることからすると、日本で英語教育を受けて育った結果 ?、目で見たり頭で考えて語学を習得しようという癖がついてしまっているためなのか・・・とひたすら考えさせられる授業でもありました。

<課外活動~Golf Lesson & Philadelphia Orchestra>

一年目は、初めての海外生活・全く新しい生活に慣れること、サマー・インターンの就職活動や、ただただ盛りだくさんの授業や学校の行事等々に圧倒され、フィラデルフィアでの生活を十分に楽しみきれなかったことが少々悔やまれるため、2年目は、勉強以外の活動に力を入れよう!と心に決めて、2年目のフィラデルフィアへ戻ってきました。

手初めてに、Golf部に入部し、週末に郊外のGold Rnageで開催されるPGAプロによるゴルフ・レッスンを受け始めました。随分昔に日本でゴルフ・スクールに半年ほど通 い、その後ほんの数回コースに出たことがあるのみの私なので、かなり手取り足取り状態で、コーチに教えてもらうこととなって恐縮でしたが、週に一度、友人と共に電車を乗り継いで郊外まで出かけること、そこで秋空の下気持ちよく身体を動かすことが、最高の課外活動となりました。

また、もともと吹奏楽部に所属してトランペットを吹いていたことから、クラシック音楽ファンの私は、部屋から歩いて5分くらいのところにある最新鋭の設備が整ったホールでの、かなりレベルの高い、地元フィラデルフィア・オーケストラの演奏会チケット(通 常だと100ドルくらいするもの)が、学生用チケットとして、当日たった8ドルで購入できる恩典に心から感謝しながら、週末に極力足を運ぶようにしました。本当に、この演奏レベルの高さ、会場の近さ・便利さ、料金の安さは、到底日本ではありえないことだと思います。

このような素晴らしい機会を学生に提供してくれるアメリカの懐の深さ(演奏活動資金の約半分は、企業や個人の寄付によって賄われています)に、感謝せずにはいられません。

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ハワイ島の紫芋畑

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ワイキキ・ビーチ

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ダイヤモンド・ヘッド頂上

ここしばらくレポートが大幅に遅れ気味となってしまって、本当に申し訳ありません。冬休み中に遅れを取り戻せるように致しますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

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