Parisにて友人と共に
UpennのLaw Schoolを卒業後、1年間研修のためにロンドンのLaw Firmで仕事に就いている友人と共に小旅行をしようとパリへ出かけ、街の散策やINSEAD訪問を楽しんだ秋休みはあっという間に終わり、10月末に秋学期後半が始まりました。また、11月末の感謝祭の休日には、初めての北欧探検をしようと、デンマーク&スウェーデンに足を伸ばし、就職活動を行いながらも、盛りだくさんな秋を過ごしました。
秋学期後半、新たに"Pricing Strategy"の授業をとりました。意外にも消費者が価格に敏感ではない価格帯があることを"うまく利用"?し、微妙に価格設定を変更することによってかなりの増益が図れるということや、興味深い実例や研究結果 に沿って、消費者心理と共に価格設定に関する理論と実践を学ぶ授業でした。かなりquantitativeな授業を期待してとったのですが、思いのほかqualitativeな内容が多く、少しがっかりしつつも、教授の熱い語りっぷりに引き込まれていく授業でした。
今回は、前回のレポートに続いてチームメイトの紹介と、初めて本格的に取り組むこととなったマーケティングのプロジェクトについてレポートさせて頂きます。
<各クラスのチームメイト紹介 (その2 ) >
* Models for Marketing Strategy:
初めてとったマーケティングのelectiveの授業では、1チーム4名と決められていました。1年生の時に同じラーニング・チームだった、投資銀行での経験と、テクノロジー系の起業経験のある台湾系アメリカ人の友人と、今回初めて知り合った、メーカーで会計・監査を担当していたアメリカ人の友人と、投資銀行に勤めていたカリブ系アメリカ人の友人と、と私の合計4名でプロジェクトに取り組むこととなりました。
4人全員がかなりのんびりしたペースでプロジェクトに取り組み始めた上に、皆が就職活動で飛び回る忙しい時期であったこともあり、2度にわたるアンケート調査や、その結果 分析、取りまとめ、プレゼン準備等々、期限までに仕上げられるかどうか???かなりハラハラ・ドキドキすることとなってしまいましたが、自分達でも驚くほど、締め切り直前の3日間に集中して効率良く・・・おそらく全体の70%くらいの作業をいっきに進めることができ、最終的には思った以上に立派?なプロジェクト・レポートが仕上がり、ホッと胸をなでおろすことができました。
* Pricing Strategy:
秋学期の後半にとったPricing Strategyの授業でも、1チーム4名と決まられており、この授業では1年生の時のクラス・メイトで、システム・コンサルティング・バックグラウンドの香港系アメリカ人の友人、私が所属するCulinary Clubのpresidentで、テクノロジー系メーカー出身の香港系アメリカ人の友人、今回初めて知り合ったコンサルティング・バックグラウンドのベトナム系アメリカ人の友人と4名でチームを作りました。
皆がのんびり調子であったModels for Marketing Strategyのチームとは対称的に、Pricing Strategyのチームでは、皆が率先してそれぞれに課題を進め、いつもテキパキと早めに課題を仕上げることができました。一年生の時のラーニング・チームと良く似た雰囲気で、とても効率的で仕事が早く、あっと言う間にミーティングは終了。その後は、就職活動についてお互いの状況を話し合ったり、面 接の出来の悪さを慰めあったり?・・・と、女性ばかり4人で、お茶&お菓子と共に、雑談に花を咲かせることとなりました。
* Beginning Chinese:
二日に一度くらいのペースで色々な小テストがたくさん行われる中国語の授業で、2週間に一度くらい、2人一組となって行うOral Presentationの試験がありました。学部生の若者が大半を占める語学のクラスの中で、同じく大学院生である数少ない年長者?の一人で、建築を専攻しており、卒業後に北京で仕事をする予定のアメリカ人の友人とペアになって、毎回、中国語で会話をすることとなりました。
授業で学んだ文法的な構文を用い、指定された内容の会話を2人で行うことが求められるため、いつも予め2人で話しの流れを考え、練習をしてから試験に臨みました。アメリカ人の彼はピンイン(中国語の発音を表記するアルファベット)が得意で漢字が苦手、私は逆に、漢字での作文が得意でピンインが苦手なので、お互いの長所短所をうまく補い合いながら、毎回の試験を何とか乗り越えるべく、二人で頑張りました。ある時、Oral Presentationの試験の後で、ペアになっている友人から、"You're the best partner!!"と言われたことがとてもうれしく、忘れられないチームとなりました。
フォンテーニュ・ブロー城
INSEAD
<Marketing Project>
* Models for Marketing:Forecast Sales of Luxury Hybrid Car in US
顧客にとって重要な製品やサービスに関する特徴を特定したりPerceptionを把握するためのFactor Analysis・顧客にとって製品やサービスに関する各特長の重要性のランク付けやPreferenceを把握するためのConjoint Analysis・新製品の将来の売り上げ予測を行うためのBass Model等、授業で学んだマーケティング調査の手法やモデルを用い、自分達で決めたテーマについて調べ、まとめるというプロジェクトです。私達のチームは、非常に好調に伸びているアメリカでのエコノミー・タイプのハイブリッド・カーに続き、今年になって投入され始めたラグジュアリー・タイプのハイブリッド・カーの今後の売上予測を行うことをテーマとして、プロジェクトを開始しました。
周辺の話題を調べたり、Factor AnalysisとConjoint Analysisという二つのアンケート調査用の質問作成に頭をひねったり、将来売上予測のためのBass Modelと格闘したり・・・マーケティング用のソフトそのものの使い方にまだ慣れていないこともあって、ミーティングをしては唸り、教授に相談に行ってはナルホドと頷き・・・という感じで、秋学期の12週間をかけて、試行錯誤をしながらテーマに取り組む、期待していた以上に面 白いプロジェクトとなりました。
コペンハーゲンの街並み
ニューハウン(コペンハーゲン)
* Pricing Strategy: Chinese Food Truck
Pricing Strategyでは、価格設定に関する提言、もしくは、価格戦略の分析のいずれかについて、好きなテーマを決めてグループで取り組む課題がありました。我々は、色々悩んだ末、とても身近な"不思議"を解決するべく、大人気のChinese Food Truck (大学周辺や街中にたくさんある、キッチンを装備したトラックでお弁当販売をしている言わば移動式のお弁当屋さん) に対する価格設定に関する提言をテーマとして選びました。
マルメ城(スウェーデン)
味に定評がある上に、値段も他より微妙に安く、いつも大混雑で20~30分くらい行列を作って待つことは当然、予め電話でお弁当を予約してから行ったとしても10分は待たないといけない・・・という人気のChinese Food Truckを我々のクライアントと決め、利益の最大化を図るべく、いかなる目標をもって価格設定・改定を行うべきか提言しようということで、詳しいコスト・データを入手するためお店の主人に協力をお願いしましたが、残念ながらこれは断られてしまいました。
そのため、独自の仮定とWharton生に対するアンケート調査を元にプロジェクトを進めました。このプロジェクトは、身近な題材に、マーケティングで学んだ手法を当てはめながら考え学ぶことができたという意味で、興味深いものとなりました。