Campus Report 2003

関 伸彦 to Sloan School of Management, Massachusett Institute of Technology(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.27 卒業後のキャリア

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先日、Final Exam Weekが終了し、授業関係の全ての日程が終了しました。これであとは6/3(金)の卒業式を残すのみとなり、現在は再び始まる仕事の日々に向けての準備を色々としています。

今回は、残り2回の体験記の1回目として、私や私の友人達の卒業後のキャリアについて書きたいと思います。次回の最終回では、私のMBA留学の総括をする予定です。

さて、まずは私のコアチームメンバーの卒業後のキャリアです。この5月頭に最後のReunion(同窓会)ということで6人で集まって飲んだのですが、その際はやはり卒業後のキャリアの話になりました。余談ですが、このように最後までコアチームで集まる、というのは珍しいことで、大半のコアチームは2年目になった段階から、集まって飲むというようなことはしなくなってしまうようです。私のコアチームには連帯感を重視するメンバーがいたので、そういう意味ではラッキーだったと言えます。

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さて、まず左の写真の右のBrett(アメリカ人)からですが、彼は入学当初は投資銀行での仕事を探していたのですが、最終的にはGEの有名な幹部育成プログラムであるCLP(Commercial Leadership Program)に参加することになりました。

このプログラムは私も興味があったので比較的良く理解しているのですが、彼は今後2年の間に半年程度のアサインメント4つを全て異なる事業部でこなし、その結果 次第でその後の配属が決定されるというプロセスにのることになります。将来は本当にGEの幹部になっているかもしれません...。

次にその隣の眼鏡をかけているEugeneというカナダ人(とはいっても大学も仕事もアメリカ)は、入学当初は戦略系コンサルティング会社への就職を希望していたのですが、結局サマーインターンをしたHPに就職する事になりました。イメージングの事業部でBusiness Developmentの仕事をするようです。

次に私の左隣にいるJoh(正しくはJohanna。アメリカ人、というかアメリカではあまり州外に出た事が無いという生粋のNew England人。大学もHarvardだったりします)は、もともと興味のあったアジアでの業務ということで、Asia Development Bank(アジア開発銀行)で働く事になっています。これも彼女のサマーインターン先と同じです。彼女は現在も大学で中国語を勉強したり、過去にも北京大学で少し勉強したことがあるなど、かなり以前からアジアでの開発支援などに興味があったようで、今回のような仕事は彼女にとって理想的なもののようです。ちなみに勤務地はフィリピンのマニラです。

次にそのさらに隣の日本人のような顔をしているWayneですが、彼は生まれも育ちもアメリカのチャイニーズアメリカンです。ですので、中国語はおろか日本語も話せません(この前のJapan Trekの際は日本人に普通に話しかけられて困ったそうですが)。Entertainment系の企業に興味のあった彼はこの飲み会の直前まで就職先が決まっていなかったのですが、SBC(地域通 信会社、最近では元親会社のAT&Tを買収したことで有名)への就職をちょうど決心したところでした。勤務地はTexasのAustinです。

最後に一番左端にいるRenataというブラジル人(とはいってもこれまたアメリカでの勤務経験は長い)ですが、彼女はこの時点でまだ就職先が決まっていませんでした。というのも、なんと彼女の旦那も同じSloanのMBA2年生であり、彼と同じ都市で働けるような就職先を探しているため、選択肢が非常に少ないという事情があるためです。 なんとか希望通りの就職先がみつかるといいですが...。

というわけで、私のコアチームではメーカーが2名、通信会社1名、NPO1名ということで、いわゆるMBA的なコンサル・投資銀行に就職するメンバーは誰もいませんでした。MBAプログラムではどこも入学当初は猫も杓子もコンサル・投資銀行という感じだと思うのですが、そもそも採用人数が少ないことと、サマーインターンをこれらの業界でやってイメージと異なることが分かったりするなどして、最終的にはこういったメジャーな会社への就職に落ち着くというのが、起業件数が数年前ほど多くはない最近の傾向なのかもしれません。

しかし、この体験記にも度々登場している私の親友Simonは、自らの会社をボストンで立ち上げるようです。彼はこれまでもNYや香港で自分の会社を数件立ち上げている、前々からのEntrepreneurなのですが、今回はSloanの同級生と面 白いビジネスプランを考え出したということで、卒業を待たずに既に会社として動き出しているようです。ちなみにビジネス内容ですが、RFID的な無線のタグを使ってバッグなどの高級ブランド品の偽造防止をするシステムを提案・販売する、というもののようです。

お隣の韓国からの友人達は大半が国外で就職したいという強い希望を持っているのですが、アメリカやスイス(Novartis)での職を見つけた者もいれば、夢破れて韓国に戻りSamsungに就職する者もいます。また、その他の友人では、長年住むことが夢だったハワイにとりあえず住むことを先に決め、そこで職探しをしている者や、中国・北京で自分の会社を立ち上げる者など様々です。

1つ言えるのは、このような職種的に多様で地理的にも広範なネットワークを作ることができるのがビジネススクールであるということでしょうか。これだけでも、MBA留学を決意せずに日本に留まっていた場合と比較すると、自分の人生が大きく変化していることを実感できます。

さて、最後に私自身の就職先に関してです。

実は、私は留学前に務めていたADLからは休職を貰っており、卒業後もADLに復帰することになっていました。しかし、以前から「世界で競争している日系メーカーで自分の力を試したい」という想いがあったことと、やはり卒業後は新しい事にチャレンジしたい、そして卒業はそれに適したタイミングであるということで、最終的には夏にインターンでお世話になった三洋電機に転職することにしました。

三洋電機では、数年前に開始された「次世代経営職」という中途採用の枠組みの中で、AVカンパニーというTV(プラズマ、液晶、リアプロ、ブラウン管など)やDVD、プロジェクターなどの開発・生産・販売をしている事業部の戦略企画ユニットで働くことになっています。勤務地は大阪です。本社の戦略企画系の部署という方向性もあったのですが、これまでのコンサルティング会社とは異なる、より現場に近い視点に身を置きたいと考えていたので、事業部でのアサインメントというのはまさに希望通 りでした。

三洋電機には、「次世代経営職」というプログラムを開始したころ(留学以前)から個人的に注目しており、こういった社外の人材を中枢業務にも積極的に採用していこうという方向性は、私のような社外の人間でいずれはメーカで仕事をしたい、と考えていた者には非常にありがたいと思っていました。夏のインターンの際にはこのプログラムの実情に関しての話も聞き、必ずしも全てが上手く行っているというわけではないことも理解しましたが、「伝統的な日本企業によるこのような取組みを実際に自分が参加することで支援したい」という想いもあって今回の決断をするに至りました。

現在、三洋電機に関する色々なニュースが巷を賑わしており、経営環境も非常に厳しいですが、現在の社内の方とは異なる視点を提供するなどして、なんとか状況改善に貢献していきたいと考えています。幸いにもGE、HPやSamsungなどのメーカに就職する友人が周囲に多いので、こういったネットワークも上手く活用していければ最高ですね。

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