Campus Report 2004

藤本 崇 to Stanford University Graduate School of Business(全21回)

MBAホルダーへの道

Vol.10 ビール、アントレプレナーシップについて

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今日はTGIFで私は久々にクラスメートと学校の外でビールを飲んでいる。授業もそろそろ終わりに近づき、期末試験やプロジェクトなどが終われば後2週間で無事スタンフォードGSBの一年目を修了できそうだ。

ちなみに、今までこのレポートにはあまり書かなかったかもしれないが、GSBの学生はお酒が大好きである。毎週金曜日の5時にはLPFというイベントが開かれる。"Liquidity Preference Function"という何でももったいぶった名前を付けてしまうGSBのカルチャーにちなんだ名前のこのイベントは、毎週テーマを変えて校舎の裏庭で立ち飲みするミニパーティなのだが、特にこれと言った趣旨はなく、強いて言えば金曜日を祝ってお酒でも飲みながらクラスメートと交流を深める場というぐらいだろうか。一応学校公認のイベントである。

だいたい金曜日はここでクラスのすぐ後に1杯空け、その後さらにパーティやバーへと繰り出す人が多い。また火曜日の夜には "FOAM"、すなわち"Friends of Arjay Miller Scholar"というバー巡りのイベントがある。Arjay Miller ScholarというのはGSBの成績優秀者に与えられる称号だが、Friends of、というのはその友達、つまり成績優秀者にはなれない人の飲み会というわけだ。

最低この二つの飲み会が毎週ある外に、週によっていろいろなパーティやイベントがある。ちなみに今日のLPFはファッションショーがテーマで、私が飲んでいる前で、70年代や80年代のファッションに身を固めたクラスメートが台の上を歩き回っている。とにかくMBAの学生はパーティ好きなのだ。

最初この学校に来たときは私は借金と転職のことで頭がいっぱいだったために、よくみんなそんな呑気にパーティしてられるよなぁと呆れていたのだが、その私でさえ、9ヶ月経つと毎日ゴルフとパーティに明け暮れるようになってしまうくらいだからやはり環境の為せる技というのは恐ろしいものである。

ここでふと私のこの1年を振り返ってみる。去年の3月に結婚してから、退社、ビザ問題、妻にとっては初めての海外生活、私にとっては鬼のような忙しさの学生生活と、新婚早々かなりめまぐるしい1年だったが、最近ようやく落ち着いてきて夫婦で学生生活をエンジョイできるようになってきた。

せっかく慣れてきたところでまた日本に帰るというのもちょっと悲しい話なのだが人生とはそういうもので、6月12日からは外資系投資銀行のインターンで1週間ニューヨークで研修した後、東京オフィスで9週間を過ごす予定になっている。その後2週間休みを取ってベイエリアに帰ってきた後さらに二つ目の短期のインターンをする予定。こちらはまだ会社が決まったわけではないのだが、何せここベイエリアはベンチャー企業の密集地帯なので、どこか見つかるだろうとのんきに構えている。

ちなみにどこでベンチャー企業とのネットワークを見つけるかというと、これもいろいろなところで接点があるのだが、私の場合はEntrepreneurship Clubというクラブに入っていて、ここでは毎週火曜日に、地元のEntrepreneurを2,3人招いて、15人程の学生と一緒にディナーを食べるというイベントを主催している。起業家といっても成功した人だけではなく、今旗揚げ寸前という人や事業に失敗した人も招くので、人生経験の先輩として話を聞くだけで学ばされることは多い。

先週は、SpikeSource.comというオープンソースのソフトウェア会社を興したMurugan Pal、Spatial Photonicsという次世代HDTVのテクノロジーを開発する会社を起業したShaoher Pan、EDGE*MODERNというデザイナー家具製造会社を創設したDrew Sanocki、という顔ぶれだった。インダストリーもバックグラウンドも違う3人だが、共通 していることは3人とも非常に「熱い」人だったということだ。

特にShaoherは、一度VC(ベンチャーキャピタル)の出資を貰って興した会社でボードメンバーのVCと喧嘩して会社から追いやられた後に再起し、今の会社を作っている。私は日本で「情熱大陸」という番組をよく見ていたのだが、何だかあの番組の取材を生で見ているような感じだった。一遍普通 の人なのだが、自分のビジネスアイディアを語らせると、とにかくひたすらな信念と情熱を持っているのが伝わってくる。

こういう人たちを見ると、やはり起業における秘訣とは、ビジネスセンスでも知識でもなく、どんな困難にもくじけないでやり続ける情熱を何かに対して持ち続けていられるか、ということにつきるのではないかと思う。逆に言うと自分もその「何か」を見つけない限り、起業はできないなと痛感する。

この他にもコンファランスに来る人や授業にゲストレクチャーとしてくる人なども含めると、ベンチャー企業と接触する機会は十分にある。ただ4週間インターンシップというのはなかなか微妙なPropositionで、相手を選んでアプローチしないと受け入れてくれるところを探すのは意外と難しい。最低10週間位 はいないとビジネスのイロハもわからないしValue Addするのは難しいだろうという意見をよく聞く。4週間というと、そんな短期間で何ができるのと言われて話が止まってしまうケースが多い。

さらに受け入れてもらったとしても、こちらに出来ることこちらがインターンシップで得たいと思っていることの二点において、双方のExpectationに差があると後で気まずいことになるので、なかなか結構難しい。というわけで現在お願いする企業を念入りに選定している。まあ駄 目で元々なので、全部断られたらそれはそれで4週間旅行でもしようと考えている。

では次回は東京から。

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