さて5月の1週目にTerm4のテストが終わり、Fuquaは15週間の夏休みに突入です。アメリカの学校の夏休みは長い!といっても私がこの期間でぼーっとできる期間は1週間あるかないかですが・・・。新1年生のメーリングリストにはアメリカでの生活やアパート探しの話題が多くなってきました。私の住むアパートにも何人かが住まれる様で楽しくなりそうです。
さて今月は先月の続きでコンサルティングプロジェクト(詳細)についてご報告させていただきます。
まずはクライアントと最初のミーティングをセットして、業界全体、その企業の置かれている状況、そして課題と話を聞きつつ色々と質問を投げかけました。このミーティングでの議論をまとめて、SWOT(Strength / Weakness / Opportunity / Threat)分析と課題の定義)をまとめたProblem Definitionメモとこのプロジェクトの目的と今後実際にどういう作業を行っていくかをまとめたEngagement Profileという資料を教授に提出します。Engagement Profileの方はクライアントにも提出して、これで問題ないというサインをしてもらってから提出です。ここで列挙した今後の作業項目を基にProject Status Reportとして予定完了日付、達成度などの情報を定期的に更新して、教授に提出します。
チームメイトと意見を出し合って以下の作業を行っていくことになりました。
・ PCゲームで成功、不成功した主要なテーマやトピックの調査(全員)
・ 検索エンジン、ゲーム関連のサイトで検索されたトピックのランキング調査(ロバート)
・ メディア業界(雑誌、テレビ等)で用いられているトレンド分析手法の調査(フィー)
・ 過去にどのような特性を持ったゲームが売れているかのデータ分析(リード)
・ Fuqua学生のゲーム購買に関しての調査(大西)
・ クライアントの顧客のゲーム購買に関しての調査(ジェイミー)
このように過去、現在、未来というそれぞれの軸で調査を行い、今後出すゲームの販売予測に生かそうと考えました。
各個人の作業を終わらせた後に成果を持ち寄り、最終的にどういう提案をするかの議論を行いました。この辺りからこのプロジェクトに割く時間が増えていき、他のクラスのチームミーティングも加わって、非常に辛かった時期でした。
そしてまとまったことを最終レポートの形にまとめます。チーム内で最終期日はいつだから各個人のパートは3日前までに完了するようにと決めてあるのですが、大体守らない奴が中にはいるんですよね。そうなるとリーダー・ロバートが厳しいメールを送ってきます(笑)。ロバートが読んでレベルがイマイチだと思った時には、「この成果 物のレベルはFuquaじゃなくて、***州立大学(ちょっと聞いたことのない学校)レベルだ」という叱責のメールが飛んできます。同級生にそんな文面 送ってくるのもどうかとは思いますが(笑)、彼の強力なリーダーシップでプロジェクトが進んでいる部分も多々あるのでよしとしました。
63ページの最終レポートが完成した後は、クライアントへの最終プレゼンで使用するパワーポイント作りです。基本的に全体を5つのパートに分けて、それぞれの担当者が自分のパートを仕上げた後に全員でチェックしていきました。 以下がプレゼンで使用したまとめのスライドです。各工程の頭文字を取ってREADプロセス(ちょっと無理やり感がありますが)と名付けました。要は主要な情報をリサーチして集め、データとしてまとめ、それをメンバーで議論し、意思決定を行うという一連のプロセスで行うということを示したスライドです。
プレゼンの練習にもものすごい時間を割きました。時には夕方6時から初めて12時前までぶっ通 しでやったこともありました。大体そういう時はこの資料はこう直した方がいいとかいう話になって時間が経ってしまうものでしたが。
そしてプレゼン当日は全員スーツに着替え、教授から最終レポートの製本したものが配られました。それを手にメンバーで目を見合わせ、しんどかったこれまでの思いを共有です。
その後クライアントが到着し、「久しぶりの学校はどう?」(マネジメントの2人はFuqua卒業生なので)なんて会話をしながらプレゼンの開始です。プレゼンはスムーズに進み、質疑応答も無事終え、クライアントからは「すっごいよかったよ」とのお言葉も頂け、終わった時には疲れがどーっと出てもう何もやりたくない感に襲われました。
最後にみんなで記念撮影。
クライアントの顧客は大体25-40歳が中心なのでまずFuquaの学生のゲーム購買に関しての調査(私が担当です)を行って、その結果 を基にクライアントのロイヤルティクラブ(新ゲームの情報等配信メーリングリストに登録している顧客=優良顧客)のゲーム購買に関しての調査を行うという流れです。
さて夏休みに入って2週間程たったある日、このクラスの教授からe-mailが届きました。何やら成績の良かったチームへのAwardの発表だそうです。
以下の評価基準を基にAwardを決定
・ Diagnosing the most important needs of the organization
・ Quality of the Conclusions
・ Soundness of Recommendations
・ Detailed Implementation plan
・ Written report
・ Final power point presentation to the client
読んでみてびっくり!我がチームが1番を取っているではありませんか!こんなAwardがあるなんて知らなかった上に予想外の順位 で本当に驚きました。でも最後をいい形で終われてよい1年だったと思わせてくれたe-mailでした。