Ann Arborでは、ここ最近急激に冷え込み木の葉も赤や黄に染まり始めました。10月にして早くも秋の訪れ、キャンパスもガラリと雰囲気が変わりました。
我がRoss School of Businessではセメスターを2分割した7週間が1つのタームとなっています。最初のタームFall Aでは各セクションに別れコア科目を4コマ履修します。ついこの間、開始した授業も気が付けばあっという間に7週間が経過、先日Finalの試験まで終えてしまいました!授業の進度は驚くほど速く、Undergraduateの専攻が音楽だった私は消化不良を起こさないために日々必死で勉強しています。
今学期のスケジュールは以下の通り。これ以外にStrategyやEconomicsのグループミーティングが入ります。週末は3日も休みがあるものの膨大な予習・復習・宿題に時間は消えていきます。このスケジュールを同じセクションの65名と共にこなすため、毎日顔を合わすセクションメイトとは自ずと濃い人間関係が育まれることとなります。
月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | |
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8:00-10:20 AM | Financial Accounting | Micro Economics | Financial Accounting | Micro Economics |
10:20-12:40 AM | Corporate Strategy | Corporate Strategy | ||
12:40-2:10 PM | ||||
2:10-4:30 PM | Statistics | Statistics |
中でも面白いのがRoss看板教授の一人Prof. AfuahのStrategy。彼の授業はこれだけでもMBAに来て良かったと思わせられるほどExcitingです。
Prof. Afuah曰く「Strategyの教授はディスカッションが好きなんだ」とのことで、学生が質問や議論に訪れることを奨励しています。また、教授自身がネイティブスピーカーではないためか、「You must keep speaking out」と言って我々International Studentsを励ましてくれます。そんなProf. Afuahは学生に大人気で、授業の休憩時間中も質問に集まる学生に囲まれ、Office Hourに彼の部屋を訪れた時には部屋の前が病院の待合室のような状態だったのには驚きました。
ビジネススクールで是非ケースディスカッションをしたい!と思いやってきた私は初回Strategyの授業にはかなりの予習をし気合を入れて臨みました。ケースのテーマはSouthwest Airlinesの路線拡大戦略に関して。コールドコールで指名された同級生の意見に対し異なる意見を持っていた私はすかさず挙手、与えられている資料よりSouthwestの新経路に対する航空運賃を割り出し、大手航空会社の料金設定と比較、彼の主張する路線とは異なるルートの方がSouthwestのCompetitive Advantageを高めるという結論を導き出しました。
それに対する教授の一言は"Cool."。同級生からの質問も飛びかい、まさに教授対学生ではなく、学生対学生のディスカッションを楽しむ事が出来ました。それまでPre-sessionalのAccountingコース等で苦戦し、授業で存在感ある意見を述べる事ができないことに少々落ち込み気味だった私にとって、それは自信を得、授業を楽しいと実感するきっかけとなりました。
とは言っても、その後も授業では苦労の連続。何しろ課題のケースを読みこなしていくだけでも時間が足りません。単に字面 を「読む」のではなく、更に踏み込んでその企業の戦略を分析するというレベルにまで読み込むにはReadingのスピードが追いつかないのです。他の科目もまた然り、課題を消化できていないまま授業が先に進んでしまうことに大変苦労しました。速読力を付けるというのが私にとって今後最大の課題です。
最初の1年は同じメンバーでコアコースを受講するため、セクションのメンバーとは本当に仲良くなります。自分で好きな授業を選択できる2年目も楽しみではありますが、やはりMBAの目的の一つはネットワーキング。同じメンバーで苦楽を共にすることで、団結も深まります。試験前にはなんと、セクションのメンバー間で各自がまとめたファイル等が転送されてきたり、本当に競争というよりはお互いに助け合って学んでいるという実感があります。こんな強調的な関係もRossならではなのではないでしょうか。
授業だけではなく就職活動の方もピークを迎え、サマーインターンシップのオファーを得るべく面 接をこなしていかなければなりません。先日はボストン・キャリア・フォーラムへ出席、数社の人事の方と面 談をして来ました。聞かれたのは「なぜこの業界を志望するのか」「なぜMBAを目指したのか」など定番の質問から、更に突っ込んだ質問まで。
最も鋭かった質問は「畑違い、レベル違いということが世の中にはありますが、MBAとして、つまりリーダーとしてファイナンスのプロ集団を率いる必要がある時に、ファイナンスのバックグラウンドが皆無の貴方に何が出来るのですか?」まさにその通 り。だからこそ私は今、ここビジネススクールにいるのです。インターンシップのオファーを取る事が目的のフォーラム。しかし、結果 的には改めて学ぶことの重要性を再確認させれられました。苦手な分野や今まで経験のない分野にも怖気づくことなく取り組み、自らの可能性を広げたい。そう思い改めて来週から開始するFall Bの課題に向き合っています。