<シカゴでの面接ツアー>
10月後半から11月中は、大手コンサルティングファームや一部事業会社がシカゴでの面接ツアーに訪れます。コンサルでのインターン希望の方はここからが本番になります。ホームページや専用の連絡先を通じて、履歴書を送って応募します。履歴書の審査に通れば面接になりますが、ケロッグの場合は書類で落とされることはほぼ無いでしょう。
面接の会場は、シカゴダウンタウンのフォーシーズンズかパークハイアットのスイートルームなどになるのですが、何度も通っているうちに、シカゴで面接を受けるシカゴGSBやミシガンAnnArborからのMBA学生と顔見知りになって、ロビーで待機している間に学校の話などするようになってきます。そんな具合なので、スーツとネクタイの組み合わせは何種類か用意してくると気分が良いと思います。また面接の日程中に会社紹介を兼ねたディナーが催される事もあり、美味しいコース料理などが食べられますから、貧乏学生としてはしっかり栄養補給させてもらいましょう。
さて、肝心の面接なのですが、バックグラウンドの確認と会社との「フィット」を見るための質問はどこからもされます。キャリアゴール、その会社や業界を志望する理由、過去の実績などMBA受験のエッセイで書いたような事を聞かれます。人柄と能力をさりげにアピールしつつ、その業界や企業に対する関心や熱意をしっかり見せることが肝要でしょう。一つコツとしては、最後に「では質問はありますか」というおなじみの質問をされるので、その会社について下調べをするなどして質問をしっかり準備しておくことでしょうか。
コンサル会社によっては、「日本のゴキブリの数は何匹か?」「出身会社の戦略的課題とその解決法は?」などの質問をされる場合もあります。MBAの授業で習うことというよりは、論理的思考力とプレゼンテーション力を試す質問なので、日本で最近よく出ている問題解決思考に関するビジネス書籍など読んで準備しておくのがよいかも知れません。
<冬休み>
会社によっては、シカゴでのツアーでインターン採用決めるところもありますが、冬休みに日本での二次面接を実施するところもあり、その場合は冬休みに一時帰国する必要があります。ケロッグでは、冬休みに恒例のスキー合宿があり、約半数の400名の学生が参加する一大イベントとなっていますので、そちらに参加できなくなってしまうのは残念ですが。結局私は日本に丸々3週間滞在し、面接に加えて日本の知人友人との情報交換などに費やしました(飲み過ぎで4キロ太りました)。日本のビジネスの状況をアップデートすることで、あらためて今後の勉強のテーマ設定などできて良い機会ではあったのですが、来年こそは大いにアメリカのホリデーシーズンを楽しみたいと思います。
<オファーに対する返答>
投資銀行の場合はボストン・キャリア・フォーラムでその場でインターン参加を約束する必要がありますが、その他の業界についてはインターンのオファーが出てから返答までに1、2ヶ月程度の猶予がある事が多いです。2週間から4週間のインターンを複数組み合わせることもできますから、年明け頃から日程調整に苦慮することになるでしょう。
<アメリカ企業への就職活動>
冬休みが終わり、日本人の就職活動がほぼ終わってから、アメリカ企業へのインターン就職活動が動き始めます。学内で面接が行われることも多く、1月は学校にはスーツを着た学生ばかりになります。学校の就職課がしっかりと情報提供をして、面接のスロット設定も学校のシステムを通じて行うので、日本人の就職活動のようなゲリラ感は薄れますが、当然ながら人気企業には多くの学生が殺到し大変な競争倍率になっている模様です(その点日本人のMBAマーケットは市場規模は小さく選択肢も少ないですが競争率はずっと低いと思います)。
実際の所、言語と国籍の壁がある日本人がこちらでのインターン就職口を見つけるのはかなり難易度が高いと思われますが、もしチャレンジする場合は、ケロッグには多くの一流企業が求人を出す上に、学生課のサポートはMBAスクールの中でも随一という評価があるほどしっかりしていますので、活用して頑張ってください。
この時期に、昨年の就職状況(パーマネント)の集計が発表になりますが、ケロッグの昨年度の成績は絶好調で、例えばマッキンゼーコンサルティングには約60名(学生の7人から8人に一人!)が就職を決めた模様です。
では、次回は新学期の授業についてご紹介します。