Campus Report 2005

小林 大祐 to The Kellogg School of Management, Northwestern University(全19回)

MBAホルダーへの道

Vol.8 冬学期はじまる

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新年明けから3月上旬まで、ケロッグの2学期目である冬学期となります。この期間は頑張って勉強しましょう。なぜなら11月末から始まるシカゴの冬はとにかく「暗く寒い」からです。氷点下10度を下回るのが標準で、日中も0度を超えることはあまりありません。寮から学校までの徒歩10分間がギリギリで、コートのフードの存在理由を厳しく体感することになります。もっとも今年は例年に比べてかなり暖冬だったらしく、年によっては氷点下40度で「外出禁止令」が発令され休校になる日もあるそうです。

今学期から授業の選択が可能になりますが、私は気合を入れて標準の4コマに1コマ追加してみました。今回は二つの授業の様子をご紹介します。

<ファイナンスI>

必修科目のファイナンスです。この授業はどこのビジネススクールも使っている、ブリーリー&マイヤーズ著の「コーポレートファイナンス」の前半をベースに授業が進みます。後半についてはファイナンスIIの授業でカバーするというペースなので、未経験者もついていけるペースで下記の内容をじっくり勉強していきます。

・金利の考え方
・現在価値の求め方
・債権、株式の価格形成
・資本支出
・リスク&リターン
・CAPM公式
・市場の効率性

などを順を追って勉強していきます。内容はファイナンスの基礎なので、財務担当者は当然ですが経営者としても知っておかなければまずいような事ばかり。一生活者としても、次のような点で即役立てることができる実用的な授業だと思います。

・ローン計算、返済計画がエクセルでサクサクできるようになる
・老後に向けた資産運用でのポートフォリオの組み方が分かる
・金利動向、為替動向など金融ニュースが相互の関連性を伴って理解できるようになる

この授業では宿題が毎週出ますが、ケースはなくきっちり手作業の仕方を学んでいくスタイルです。また経験者にはファイナンスIとファイナンスのIIの内容を1学期で終了できるTurboコースも用意されており、秋学期で片づけておけば冬学期は"Financial Decision"というケース中心の実践的な授業をとることができます。今年の日本人学生は金融業界出身者が多かったので、早速この授業に挑戦している友人もいました。

<マーケティングにおけるリサーチ手法>

これはマーケティング専攻の選択科目の一つで、私は秋学期にマーケティングの必修科目を終えていますので取ってみました。

この授業も上記のファイナンスと同じくかなり実践的な授業となっており、

・リサーチ計画の立て方
・定性的リサーチの方法(グループインタビュー、エスノグラフィ)
・定量的リサーチの方法(アンケート分析、回帰分析、コンジョイント分析、因子分析、クラスター分析など)

をフィールドワークや統計ソフトで実際に試してみながら学んでいきます。

なおこの授業ではチーム単位で実際の企業のリサーチプロジェクトを請け負い、授業で習った手法を駆使して行った分析結果をレポートとして提出・発表する事が必要で、授業意外にも相当量の時間をとられることになります。ちなみに私が入ったチームはメンバーの一人がVC出身者で、彼の投資先であるユタ州のソフトウェア系ベンチャーの新商品戦略リサーチを請け負いました。私以外の5人のメンバーが全員アメリカ人だったため議論のペースについていくのが大変でしたが、逆に下らないジョークなどのアメリカ人ノリの輪に入ることもでき、なかなか面白いプロジェクトでした。

私自身が新規事業の企画立ち上げ経験があるため、グループインタビューやアンケート分析については正直新しい学びはありませんでしたが、各種統計的手法については新たに学ぶことができ、帰国後色々試すことができそうです。

一つ発見としては、上記のような統計テクニックはまだ日本では充分に普及しているとは言い難い状況だと思いますが、アメリカでは沢山いるMBA卒のマーケターやコンサルタントを中心に日常的に行われおり、分析に必要な社内外のデータも極めて良く整備されているということがあります。業界慣習やマーケターの勘でなく、ファクトの検証によってビジネス上の意思決定をしていくスタルは日本でも今後定着していくと思われますので、ぜひ留学の機会に勉強しておくと良いと思います。

<ビジネスゲームコンペティション>

授業を5つ取って忙しいのに、授業と関係ないビジネスゲームの国際大会に参加してしまいました(実は日本人主催による大パーティの幹事チームにも参加したのですがこれは次回)。MBA学生を対象としたコンペティションは結構沢山あるのですが、今回参加したのはロレアル社が毎年主催しているマーケティングのオンラインゲーム(詳細はこちら)で、3名のチームを作り、世界中の3,000チームと3カ月間に渡って架空の化粧品企業のマーケティング戦略を競い合います。

商品開発、広告戦略、流通戦略、CSR戦略などにまつわる多数の各種パラメーターを期ごとに入れていき、結果の点数(株価)を他のチームと競い合うゲームですが、分析対象となる定量データも多くなかなか手の込んだシステムとなっており、私のチームは毎週土曜日を半日つぶして熱中しました。

結果上位300チームの準決勝まで残ることができ、準決勝の必須レポートについては夜中までかかって書き上げましたが、惜しくも北米地区10位で決勝まで残ることはできませんでした。他校相手のチーム競として燃えたというのもあるのですが、授業で習ったマーケティング戦略のフレームワークの復習としても結構良い経験と勉強ました。

次回は残りの授業と、ジャパンナイト(パーティー)についてレポートします。

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