Campus Report 2004

熊谷 真理 to UCLA Anderson School of Management(全20回)

MBAホルダーへの道

Vol.20 卒業にあたって(2) (最終回)

転職のご相談・お問い合わせ

経験豊富な
エージェントに転職相談(無料)してみませんか?

1分で完了無料登録・転職相談

今回は二年間の総括として、留学生活での主要項目の評価を6段階(A+~C-)でかなり主観的に行ってみたいと思います。始めに、この二年間の貴重な経験をまとめるのは非常に難しいということを前置きしておきます。よく言われることですが、各人各様、家族環境、選択科目、就職活動の度合い、学業へのコミットメントにより留学経験は異なります。日本の大学同様に、学生の自主性によりハードさは異なってくるため、不完全燃焼という話も聞きますが、学校側ばかりではなく、半分以上は自分の責任でもあるのでは?(私も後半かなり甘かったです。反省...)

総括:A

高いコストも相俟って賛否両論ある私費留学ですが、個人的には素晴らしい経験ができました。アンダーセンに来れてよかったと思わない日はありません。学生の満足度が当時全米一位 であったことを学校選択の決め手としましたが、実際非常に満足度の高い学生生活を過ごせたと思います。学業は予想していたよりも大変でしたが、カリフォルニアであることから比較的にバランスの取れた生活環境が支えになりました。アンダーセンでは履修したい授業のほぼ100%は教授との交渉次第で全て受講できます。自分の時間がどれだけあるかにも拠りますが、学びたい人には最高の環境と言えると思います。

06_7_26_1.jpg
卒業証書

知識の整理:A

よく言われることですが、基礎的な内容も含めて、問題意識に幅広い「全体感」が得られたような気がします。今まで見えていなかった経営学的視点から物事を見ることができるようになったこと、即座にわからなくても、疑問点を抱いたときにどこから答えを導き出せるのかヒントを探る引き出しができた・増えたことはプラス。

在学中は、ファイナンスを中心に選択科目を履修しました。公立校であること、比較的少人数であることから、ウォートンやシカゴなどと比べれば、選択肢の数やスピーカーの面 で圧倒的に見劣りする点については否めません。しかし、オファーされているコース自体の内容自体は他校にまったく見劣りしないと思います。看板教授の授業を含めて今後何十年も振り返ることができそうな深い内容に触れることができたのは本当によかったと思います。

マネジメント・スキルの改善:B

米国人との交渉では成績が悪くなるので避けていましたが、もっとソフト・スキルの授業を履修すればよかったです。はっきり話さないので、英語のプレゼンテーション・スキルをは未だに課題。日本人には共通 の課題かも。

クラスメートの質:B+

全般的に、皆かなり優秀です。クラスの15%程度は手の届かない頭の回転のよさです。他のクラスメート(70%)も知り合ってみれば、大体何か秀でたものがあります。日本人同級生も皆最高でした。素晴らしいクラスメートに恵まれて刺激になりました。

但し、どこかでも聞きましたが、確かに変人もいます。グループ・ワークが求められるにも関わらず、圧倒的に無責任な人(フリーライダー)もいます。フリーライダーのなかには宿題をほぼやらないにも拘らず、良い成績を収める究極のちゃっかり者もいます。職場ではないため、なぜかいつも分担作業の比率が高い自分はやや損をしました。

教授陣(Faculty)の質:A

給料はやや低いものの、最高のリサーチ環境を提供されているのではと評判の教授陣は、熱意のある教授が多かったような気がします。但し、リサーチの優秀な教授が必ずしも教えることにおいても優秀であるとは限らない点に留意。リサーチトピック参照

ネットワーキング:A-

概ね、自分次第。様々な卒業生とのネットワーキングは「人生の財産」です。

学校のファシリティ:A-

公立校とは思えない美しいキャンパスでした。総合大学であるため、他学部(法科大学院など)の授業も自由に聴講できるのはかなりのベネフィット。施設は「ないものはない」という感じです

学校のアドミニストレーション:B-

基本的には何でも前向きにサポートしてくれます。但し、かなりののんびりモードであるあめ、今後改善が必要です。

就職活動:B-

地理的な不利益もあり、アントレ志向の学生や地元志向の強い学生が圧倒的に多いことから一部の企業はキャンパス訪問も行いません。東海岸の学校と比べて全て1~2か月程度遅れている印象。但し、日本で就職を考えている場合は留学生独自のルートが設けられていることからほぼ問題はありません。

よく言われることですが、ビサの関係から留学生の米国勤務は「巡り合わせ次第」です。たまたま自分も卒業後はカリフォルニアのファンドで働くことになりますが、日本でと米国で二重の就職活動をせざるを得ませんでした。疲れます。日本株のバイ・サイドファンドも米国勤務は「難しいけれども可能」。

留学費用に対する収益分析:B

費用:友人の計算に拠れば、90分の授業一コマ$240です。カリフォルニア非居住者(外国人)であればほぼ1.5倍の$360程度でしょうか。一学期9科目履修していたクラスメートもいますので、コストは履修するコース数にも拠りますが、「高い」です。

収益:MBA枠で入社するのであれば、全員新卒として取り扱われます。言い換えれば、年齢にもよりますが、MBAに行ったからといって給料は必ずしも上がりません。投資銀行である程度経験がある場合には、勤続年数によっては給料が同じか若干減ることもあり得ます。但し、一部米系金融では一定以上のポジションには、暗黙の了解としてMBAが求められることもあるので若干の支出は致し方ないのかもしれません。

生活環境:A+

説明不要。何でも揃います。ビーチ、プール、ゴルフ場、ヨットマリーナは全て15分以内で行けます。ゴルフのスコアが改善します。食べ物も天気も最高です。

最後になりますが、この場を借りて在学中様々な点でご支援を頂いた皆さん、そして荒井社長に謹んでお礼を申し上げさせていただきたいと思います。8月後半からは長い夏休みを終えて仕事が始まります。今後、何らかの形で過去二年間の経験を皆さんに「キブ・バック」できれば幸いです。今後の留学を迷われている皆さん、是非頑張って下さい。道は開けます。では!

初めての方へ 私たちキャリアインキュベーションについて

転職のご相談・お問い合わせ 業界の専門分野で10年以上の
経験を持つエージェントに
転職相談(無料)
してみませんか?

あなたのキャリアに関する相談相手として、現在の状況に耳を傾け、これまでのご経験や今後のポテンシャル、
将来の展望を整理し、よりふさわしいキャリアをご提案します。

  • 転職成功者の90%以上が
    対応に「満足」と回答

    キャリアと並走して
    長期的・継続的にサポートする活動に
    多くの方から賛同いただいています。

  • 転職ありきではなく戦略的に
    状況を見極めて案件を紹介

    今後のキャリアの可能性を
    探りたい方にも希望や適性を
    踏まえて本音でアドバイスします。

  • 転職決定者の70%以上が
    年収1,000万円以上を獲得

    圧倒的な求人情報量があり
    ご相談いただく多くの方が転職前よりも
    好待遇で就業されています。

1分で完了 無料登録・転職相談

現在約6000人以上が登録中!
転職活動にすぐに役立つ
メールマガジン(無料)もございます。

メールマガジン登録(無料)