さて、前2回では夏休みのインターンのお話をしたのですが、社費の方も多い日本人の場合、インターンを全くしないとか、しても数週間のみで、あとは自由に一人で、あるいは夫婦で過ごすという方も珍しくありません。私自身は夏休みは余り取りませんでしたが、土日の空き時間をこまめに使って、シカゴの名所などを見てきましたので、今回はケロッグに来た場合の、シカゴの楽しみ方について書いてみたいと思います。
<いろいろな音楽祭>
夏から秋にかけては、シカゴは音楽イベントが目白押しです。夏には、6月から9月の3ヶ月間にわたり「ラビニア音楽祭」が催されます。クラッシク、ジャズ、R&B、ロックまで幅広いジャンルのライブが、エバンストンから北へ車で15分の屋外会場でほぼ毎日催されています。シカゴ交響楽団やシカゴをホームとするジャズバンドやR&Bバンドはもちろん、今年ライブを行った大物としては、エルビス・コステロ、ヨーヨーマ、ビーチボーイズなどでした。入場料も10ドル以下と非常に安く、私がインターンをしている間、私の妻は何回も通っていたようです。また、8月1週目には、ロック・ポップスの祭典「ロラパルーザ」が、シカゴダウンタウンのグラント・パークで催されます。3日間にわたり、130のバンドが8つのステージでステージを行います。今年はレッチリやソニックユースが来たようですね。我ながら日本に居たことがもったいないと思います。また、9月の第一週には入場無料の「シカゴ・ジャズ・フェスティバル」が同じくグラント・パークで開催されたり、10月にはシカゴ交響楽団の無料屋外コンサートがあったりと、とにかく充実しています。
<フランク・ロイド・ライト巡り>
日本でも、帝国ホテル旧館の設計をした実績があり、人気の建築家である故フランク・ロイド・ライトが、若き日を過ごし彼の住宅建築スタイルである「プレーリースタイル」を確立したのが、シカゴを中心とする中西部になります。従って、シカゴ周辺に彼のかつての設計事務所や、彼が実際に設計し数た十棟もの住宅が残されており、それらを一つ一つ巡っていくのも、シカゴ暮らしの楽しみの一つといえると思います。例えばシカゴ南部ハイドパークと、シカゴ西部のオークパークの住宅は保存財団が保有し、中まで見学することが出来ますし、エバンストン北部のシェリダン通り沿いの級住宅街には、今でも人が住んでいる住居が数多くあります(シカゴ周辺の物件についてはこちら)。実は、売りに出ている物件もあるんですよ。MBA卒業後に起業などで成功して、ライトの家に住むなんてのも粋な目標ではないでしょうか。
<博物館・美術館巡り>
シカゴは、博物館や美術館にも恵まれた文化都市でもあります。世界最大の屋内水族館「シェッド水族館」、北米最古のプラネタリウム「アドラー・プラネタリウム」、ドイツから拿捕したUボートの実物展示がある「MUSIUM OF SCIENCE AND INDUSTRY」、自然史・歴史をテーマにした「フィールズ・ミュージアム」などは、シカゴに行ったら必見の充実した博物館です。また、アメリカ3代美術館の一つであるシカゴ美術館や、シカゴ現代美術館、テラ美術館など質の高い美術館が揃っています。宿題の無い週末など、隙間時間を縫って、こういった施設を巡るのも、シカゴの楽しみ方の一つだと思います。
<ドライブも楽しい>
北に行けば、木立の隙間からミシガン湖の覗える高級住宅街が広がり、またミシガン湖沿いの美しい高速道路Lakeshore Driveを飛ばして南に行けばシカゴダウンタウンの摩天楼の広がるエバンストンは、車好きな方にとってもなかなか良いロケーションだと思います。私は勉強に行き詰まると、北側に自分のスポーツ車を飛ばします。美しい木立の中に、絶妙な連続S字カーブやちょっとしたワインディングロードなどあり、約45分のちょっとした気分転換になります。そういえばモータースポーツ好きの方にも、5月と8月には南へ車で4時間のインディアナポリスでインディ500とF1北米グランプリが開催されますので、これもお楽しみになりますね。
書いていて、もっともっとシカゴを満喫したくなってきました。これから秋学期ですが、あと1年、充実させたいと思います。