特に印象深かった授業についてご紹介したところで、授業以外のRoss生活をご紹介したいと思います。寝る時間もないほどに勉強している、と思われがちなMBA生活でも、合間合間に楽しいイベントがたくさんあります。イベント全てに出席していると物理的に体がもたなくなると言われているほどで(それでもパーティ皆勤賞?という人は多々いますが・・・)やはりそこは、自分で優先順位をつけこなしていかなくてはいけません。
Happy Hour
Rossでは毎週木曜日、基本的には年中"常に"Happy Hourという飲み会が学校近くのScorekeepersというパブで開かれます。とりあえず次の週にAssignmentの締め切りがあったとしても、今週の疲れを癒すために皆で飲み楽しむ!という趣旨の会です。このHappy Hourに全出席するために木曜日のEveningの授業はとらない!と決めている人もいるほど。
実際、私も授業での発言が冴えなかった時やその週にあったAssignmentやグループワークの出来が思うようにいかず気分がどんよりしているときに、Happy Hourにでかけることでスッキリしたということも多々ありました。それほど大きくはないこのパブが、毎週歩き回るのも大変な状態になるほど出席者は多く、よく学びよく遊ぶMBA生活の象徴です。中でも2年生の12月、誕生日がこのHappy Hourの日と重なったときには同級生たち皆がお祝いしてくれたのは忘れられない思い出です。
Home Party
Happy Hourがとにかく騒いで飲む!というのに対し、試験終了後などに3ヶ月に1度ほどの頻度で同じセクションの仲の良いメンバーを自宅に招き深く話し込むHome Partyも良く開いていました。将来のことや、お互いの国の文化の違いなど語り合うことが多く、Happy Hourよりもこういうタイプの集まりが好きな私が声をかけ、みんないろいろと食事を持ち寄り、家族なしの一人暮らしである私のアパート集合、というのが普段のパターンでした。こういう機会が多いのは田舎街であるがゆえの学生の結束力が理由でしょうか。日本人同士での飲み会もお互いの家に集合し語り明かすということがよくありました。
Halloween Party
普段真面目な人ほど変貌するのがHalloweenなのかもしれません。実際に参加してみてびっくりです。正体は誰なのかがわからないほどの変装ぶり。そこまで徹底しているのはアメリカ人だけではなく、むしろ普段母国で変装する機会のない我々日本人の方が気合いが入っていました。男性なのか女性なのか、どこからそんな衣装を調達してきたのか、謎は尽きません。
一方で日本人以外の人たちは夫婦2人で1セットというような変装やディズニーや映画のキャラクターを真似たものが多かったように思います。もしかして、クリエティビティでは日本人は意外に世界最先端なのかもしれません。確かなのは「日本人はシャイ」というのはステレオタイプに過ぎないということでしょうか。
Follies
Rossでは毎年1度学生によるコメディショーが開催されます。半年以上を準備に費やし、脚本、演出、から全てゼロから学生が創作し、出演者はオーディションを経て選出、学校でのネタを歌やダンスを交えてミュージカル調で仕上げるというもの。本番は近くの500人ほど入る劇場Michigan Theaterを2日間貸切りです。ここまでの一大イベントになると出演者は学生だけではなく、教授までも巻き込んでしまいます。
2007年のFolliesは映画調でレコーディングされたパートにDeanまで出演しコメディを繰り広げます。いやはや、アメリカの大学のDeanは本当に大変な仕事ですね。また、新校舎建設の工事のため設備面で多々犠牲を強いられているため、そこをシニカルについたネタは大ウケでした。その年ごとに面白さには大きな開きがあるようですが、やはりMBA生は多才なのか?と思わせられるイベントです。
Formal
アメリカの映画などによく出てくるプロムと呼ばれるフォーマルなダンスパーティがありますが、これがRossではFormalと呼ばれています。1年に一回、カジュアルなHappy Hourではなく女性はドレス、男性はタキシードででかけるのです。2007年のフォーマルは車で45分ほどのDearbornにあるHenry Ford Museum
(http://www.hfmgv.org/museum/default.asp)を貸しきって開かれました。Fordの歴史的な車の展示に囲まれダンスパーティだなんてとてもお洒落だと思いませんか?胸元の開いたドレスやタキシード姿の同級生たちは普段ジーンズ姿からは想像もつかないくらいに素敵でした。また日本人同級生のうちの一人は着物を着て現れ皆の人気者になっていました。映画の中と異なるのは、別にカップルで参加の義務はないということでしょうか。そこはUndergraduateではない年齢の少しいったMBAならではなのかもしれません。
余談ですが、Ann ArborからDearbornに車で向かう途中、なんとスピード違反でチケットを切られてしまいました(運転してくれていた同級生に申し訳ない!)。Michiganでは飲酒運転などは全くと言っていいほどチェックがないのにスピード違反はとても厳しいようです・・・。
授業や就職活動だけではなく、同級生とのネットワーキングや生活そのものを楽しむということもMBA生活の重要な部分を占めます。並大抵のバイタリティでは全てをこなせないほどですが、やはり世界中から集まってきた高い志をもった友人たちとの触れ合いは何よりも大切にしたいものです。そして何よりも自分自身の2年間を充実したものにするために一つ一つのイベントを楽しみたい!という思いでした。Rossでの生活はやはりGreat!