Campus Report 2002

服部 奨 to London Business School(全33回)

MBAホルダーへの道

Vol.9 Course 総括 2/2回

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Final Exam 終了!

4日前に最後の試験を終え、長かった1学期が終りました。LBSのExamは自宅持ち帰りのTake Home Examが多く、 Finance, Understanding Financial Analysis の2科目以外は全てTake Homeでした。LBSは成績が相対評価のためDistinction(A/優)を取るのが難しい学校の1つのようです。昔のHBSのように一定割合が必ず落ちるといった厳しさはありませんが、80点取ろうが、90点取ろうが、上位 10%に入れなければDistinctionは取れません。授業中にクラスを見渡して、その科目でのClass Participationや理解度が高そうな人を数えてゆくとすぐに1割に達してしまい、「あ~、この科目も・・・・。」と嘆くのです(笑)。今回は前回に引き続いてのCourse総括(残り3科目)をご紹介します。

各Courseを振り返って(前回からの続き)
<Managing Organizational Behavior>

一言で言うと「組織論」+「リーダーシップ」の授業です。組織として高いパフォーマンスを示すために、個人・組織の長が何を考え、何をすべきかを考えます。教科書は特に無く、授業ごとのテーマに関連するケーススタディーと論文・レポートを読み、ディスカッションをする授業です。

(1) Individual Behavior:
主なポイントは
[1]個人の動機付けやパーソナリティーの把握の重要性/[2]状況がエスカレートする時の個人の行動/[3]個人特性(特に経営者)が組織・企業運営に与える影響の3点でした。

まずは己を知るために心理テストに近いツールで自らの個人特性やモチベーション(好き・嫌い)を把握する事から始めます。更に、個人特性の理解不足が組織全体のパフォーマンスに与える影響や経営者の個人特性が組織の運営方法に与える影響を観察します。その後も全てのケースの中でその会社のManager/ Leaderを"What kind of person is ○○○○"と分析し、組織が直面 している問題点のうちManager/ Leaderの個人特性に帰する部分を常に意識していました。

(2) Groups and Teams:
主なポイントは[1]グループでの意思決定のプロセスおよび必要となる役割/[2]グループを効果 的に機能させるためのポイント/[3]トップ層のマネジメント、です。

このセクションで学んだ内容は将来のキャリアで活用すべきフレームワークであると同時に、自分達のスタディーグループをいかに上手に機能させるかという現実問題への示唆にも富んでいました。ちょうど授業も4~6週目に差し掛かり、お互いの性格も見え始め、課題のプレッシャーも急増し、スタディーグループの中で軋轢が生じ始める時期でもありました。自分が果 たすべき役割は何か、グループの中で補い合うべき役割は何かを各自が自問する良いヒントを与えてくれました。

(3)Organization and Leadership:
主なポイントは[1]戦略や会社の成長段階に応じた組織構造や会社文化の適応/[2]優れたリーダーに共通 して見られる資質、です。

★ケーススタディー(一部):
[1] Individual Behavior:ベアリングス社の破綻に見る個人行動のエスカレート
[2] Groups and Teams:カーレーシングの意思決定(カーネギーメロン高橋君と同じケースだと思います)
[3] Organization and Leadership:新興広告代理店に見る組織変更の必要性
このケースでは創業者がLBSのエグゼクティブMBA卒業生で、当日のケースディスカッションにも名乗らずに出席していました。そうとは知らず学生側は『幾つかの成功の後、慢心した』、『会社が大きくなったのにいつまでもハンズオンにしか振舞えない典型的なベンチャー経営者』、『そもそも経営者の器じゃない』などと言いたい放題(笑)。教授が『では今日のゲストMr.Boseを紹介しよう』と言った時には一部の生徒は赤面 し、残りは大爆笑していました。

<Strategy>

経営戦略の授業です。戦略とは『何かを選択すると同時に他のものを諦めること』というのが根底にある考え方です。授業は大きく3つのセクションに分かれ、それらを総合して経営戦略の構築が可能になるというアプローチを採っていました。全ての授業がケーススタディーの形式でした。各セクションでカバーした内容は以下のとおりです。

(1) Positioning:
・ Business Model - 顧客(誰に)・付加価値(何を)・方法(どう)提供するか
・ Porter's 5 Forces _ 市場の競争環境分析
・ Value Curve

(2) Capabilities:
・ Value Chain _ 自社の強みとコストドライバーの発見
・ Key resources and capabilities _ 中長期の戦略のベースとなる資源・強みの発見

(3) Strategic Change:環境の変化と共に企業は常に変革を迫られる。戦略の再構築を成功させるためには何を心がけるべきか。

★ケーススタディー(一部):
[1] Positioning:アメリカ書籍販売業界に見るビジネスモデルの変化と市場拡大
[2] Capabilities:スイス時計業界 - 自らの強みへの本業回帰
[3] Strategic Change:補聴器メーカーに見る戦略転換   

経営戦略のフレームワークを理解するには非常に役立った授業でした。どんなケーススタディーをするにせよ、この授業でならったフレームワークは必須だと思います。
一方で、授業で取り扱うケーススタディーはそのフレームワークを教えるために存在する典型的な事例であるのもまた事実であり、フレームワークは所詮フレームワークでしかないという印象を個人的には受けました。習ったものを単に知識化するのではなく、今後様々なケースや世の中の事例を自分の頭で考える上でのベースとして使えればよいのだと私は理解しています。

<Managerial Economics>

いわゆるミクロ経済です。但し、大学の経済学部の授業に比べると数式等は限りなく排除され、世の中で現在起きている経済事象や問題とのリンクが重視されています。学習範囲はミクロ経済全般 で、完全競争市場・寡占・独占・ゲーム理論・市場の参入/退出等です。

★ケーススタディー(一部):
[1] 価格差別:インターネットcaf_のプライシング
[2] 寡占・ゲーム理論:ダイヤモンド業界
[3] 市場の参入/退出:アメリカ映画館業界

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