USCでは先週の金曜日(5月16日)に卒業式がありました。卒業式の模様については、次回お伝えすることにします。今回は、春学期の授業についてFinal Examを中心にお伝えします。公式には5月6日から5月13日までがFinal Exam期間となりますが、実際には4月20日(月)からの3週間の間に各クラスでプレゼンテーション、レポート、テストが続くことになります。
Strategic Issues for a Global Business(Tue & Thu, 2:00 to 3:20)
Nandini教授
Finalの課題として、グループでのケース分析(プレゼン&レポート)と個人でのケース分析(レポート)がありました。グループのケースはOxfam AmericaというNGOを扱いました。壮大な理想を掲げるNGOに対して、限られた人的・物的資源をいかに有効に活用して目標を達成するか各グループ知恵を絞りました。個人のケースはTricon Internationalというレストラン・チェーン(PepsiからSpin offした会社でKFC, Pizza Hut, Taco Bellを傘下に持つ)を扱いました。米国市場が飽和する中、いかに海外市場を拡大するかを考えました。
Nandini教授は、USC全体の中から優れた教育者としてMarshallから選ばれた二人のうちの一人です。コールド・コールで苦しめられることもありましたが、ケース・スタディでの議論の導き方はとても論理的で、問題の核心に鋭く迫っていきます。生徒からの反論に対しても生徒が問題点に気づくような質問で応じます。最後の授業では卒業する生徒に対してキャリア・アドバイスがありました。個人的にはMarshallで最高の教授だと思います。
Marketing Channels(Tue & Thu, 3:30 to 4:50)
Frazier教授
Finalは記述式のテストとグループ・ワーク(プレゼン&レポート)でした。グループ・ワークのテーマは各グループで自由に設定できます。僕はNanという台湾出身のPart-timeの生徒とチームを組みました。Nanは現在、車のパーツを台湾から輸入してアメリカでInternetを使って個人に販売する会社を立ち上げようとしています。そこで、僕たちのチームはNanの会社のMarketing Channelに関する問題点を分析しました。僕が考えたRecommendationを実際にNanが実行してくれるので、とてもやりがいのあるプロジェクトでした。プレゼンテーション後にはFrazier教授からお褒めの言葉を頂くことができました。
Competitive Advantage through People (Tue, 6:30 to 9:30)
Adler教授
Finalはグループのケース分析(プレゼン)と個人のケース分析(レポート)でした。グループのケースはCaliforniaのCitibankが採用した人事評価のScorecardについて、メリット・デメリットを分析したうえで、改善策を提案しました。個人のケースは急成長に陰りが見え始めた90年代半ばのAppleについて、成長期から安定期への移行を人事面 からどのようにサポートするか分析しました。
Adler教授は、Nandini教授とは対照的で、ケースの議論の導き方も焦点が定まらず、消化不良となることが多々ありました。また、生徒の意見を掘り下げるのではなく、自分の考え方を一方的に伝えるようなスタイルです。その結果 、最後の授業では出席者が約半分まで減ってしまいました。授業の選択では、扱うテーマだけでなく、教授の良し悪しを十分にチェックする必要性を実感させられました。
Marketing Strategy (Wed, 6:30 to 9:30)
Park教授
以前にも紹介しましたが、この授業ではMarkstratというManagement Gameを行いました。幸い僕のチームは4チーム中1位となることができました。このゲームのために毎週ミーティングがあり、新商品の開発や価格設定などで毎回激論を戦わせましたが、そのおかげでチームメートとも一番仲良くなりました。なお、チームメートのBenはアメリカで就職先を探していましたが、先日アメリカの映画会社への就職が内定しました。
Finalは記述式のテストとMarkstratのレポートでした。Park教授は毎回大量 のスライドを用いて説明する、とても教育熱心な教授です。オリジナルなMarketing理論を持っているため、生徒からの質問を数多く受けることになりましたが、具体例を示しながら丁寧に受け答えしてくれました。
卒業式も終わり、現在はPRIME Officeでアルバイトの日々を送っています。先週末にはChinese Theaterでマトリックスを見てきました。アメリカの映画館は小さな映画館が集まったCinema Complex形式が多いのですが、Chinese Theaterは東京の映画館並に大きく、観客の盛り上がり方も格別 でした。次回は卒業式の模様について報告します。