2週間にわたるExamが終わり、ついにMBA1年目が終了してしまいました。今サマーインターンのために日本に戻る飛行機の中でこのレポートを書いています。あっという間の1年間でしたが、概ね満足のいくMBA1年目でした。今回は3学期の科目総括と、試験最終日の後に学校の中庭で行われたStreamのお別 れパーティー(打ち上げ)の様子をお届けします。
【3学期科目総括】
Marketing(前期からの継続)
2学期の科目総括と前々回のMarkstratで大体網羅されています。計15週間のコアで学んだフレームワークは自分が期待していたよりしっかりしたものでした。ElectiveではDataの分析等を掘り下げた科目を取ろうと思っています。
Management Accounting
いわゆる管理会計です。原価計算・差異分析・移転価格・管理費配賦・業績評価等が主なトピックです。計算の仕方を習うと言うより、フォーカスは上記のトピックの計算ルールが社内外の関係者の経営判断・インセンティブ・モチベーションにどのように影響するかを考える方に重きが置かれていました。例えば個別 の経営判断を下す際に考慮に入れるべきRelevant Costが何かをassumptionを立てて議論したり、部門ごとのマネージャーと会社全体(CEO)のインセンティブを連動させるためにはどのように業績評価基準を設定すべきかを議論したりします。
入社後3年間三井不動産の住宅部門の会計セクションにいた私にとっては非常に面 白い授業でした。会計の担当者は「本来どのように計算するべきか」と言う『べき論』に陥りがちですが、本当は会社全体にとって合理的な事業判断を各部門に促し、かつ各部門のモチベーションを保つためにはどのように社内の会計ルールを整備すればよいかを経営サイドが決定する必要があると認識させられました。
Understanding International Macro Economy
通称UIMと呼ばれ、講師はBank of Englandからの先生でした。マクロ経済の基本をおさらいする授業です。成長理論・労働市場・為替・インフレ・財政政策・金融政策等が主なトピックでした。前期にあったBusiness Ethics に次いで喧々諤々の議論が交わされるControversyな授業第2弾でした。Global Economyを1人で牽引していると自負するアメリカ人・ユーロ参加をしたら大陸の国々のように財政金融政策の自由を失うと懸念するイギリス人・デフレに怯えながら自分達は日本と違うと主張するEU諸国の学生・失われた10年の後もこの国の復活を強く信じる日本人等、各々が自分の信じるところをぶつけ合っていました。
IT / Information Management
前半2回がITの最新のテクノロジー紹介とビジネスへのアプリケーションを俯瞰するセッションで、残りはInformationを企業の戦略(internal/external)にどのように使うべきかを扱いました。毎回トピックが異なり、主なところではERP・B2C・B2Bを取り扱いました。
Finance 2
ほぼ全ての学生が履修する選択科目で、必修のFinance1でやり残した範囲をカバーします。前半のCapital Structure ではM&M理論を離れ、税金・情報の非対称性・倒産コスト等がDebt・EquityでのFinancingにどのように影響するかがトピックです。また資本コスト推定・Valuation等をもう少し突っ込んで勉強しました。ケースでは当時史上最大のLBOと言われたRJR Nabiscoのケースを取り扱いました。後半のOptionではOption Pricing(Black Scholes Model)、Warrant、Convertible Bonds、Rights Issue, Real Option等がカバーされました。
Stream End of Year Party!
今学期最後のテストが終わった6月15日の日曜日の午後に1年間一緒に勉強したStream(クラス)の仲間との打ち上げがありました。昼から中庭に繰り出し、世界各地でのインターンに散ってゆく仲間とのひと時を楽しみ、名残をおしんできました。London Business School は秋学期に他のビジネススクールに交換留学に行く学生の比率がとても高いので、1月まで会えない友達が結構います。個人的には1年間最高のクラスと最高のStudy Groupに恵まれたと思っています。昔から仲間には恵まれてきましたが、まだツキが残っているようですね。
東京に着いたら次の日からサマーインターンが始まります。久しぶりに働くので少し緊張していますが、気合を入れて頑張ってきます。
次回はサマーインターンの様子をお伝えします。