独立記念日の花火大会があったロングビーチ
昨日(7月4日)は独立記念日でした。去年はサマースクール先のピッツバーグで花火を見ましたが、今年はロサンゼルスの南のロングビーチで花火を見てきました。昼間は家でバーベキュー、夜は花火という独立記念日の過ごし方は西海岸も東海岸も同じようです。
5月下旬に始まった夏学期の授業は早くも中間地点を過ぎました。今回も前回に引き続き授業の模様を報告します。
Strategic Renewal and Transformation (Mon, 6:00 to 10:00)
Mid-termの課題はHarley-Davidsonというアメリカのオートバイ会社の分析です。Harleyは1970年代の日本製オートバイの進出によって一時は倒産の危機に直面 したのですが、その後劇的な改革を行い、今では17年連続で増収・増益を続ける超優良企業に変貌しました。今回の課題では、Harleyがどのような改革を行ったのか、そして今年の8月に創立100周年を迎えるHarleyが今後も成長し続けることができるかどうかを分析しました。
前回説明したようにMischeさんはケースを使わないので、情報も各自で収集することになります。実際にHarleyのディーラーに行って話を聞いてきた生徒もいました。課題を提出した後は、コンサルタント役の生徒とHarley役員役の生徒に分かれてディスカッションを行いました。各生徒が別 々の情報を元に分析した割には、結論(顧客層の高年齢化に対応するため、若年層および海外市場の開拓が必要。)がほとんど同じになるところが面 白かったです。
Negotiation and Deal-Making (Tue, 6:00 to 10:00)
先週はアメリカ企業のヨーロッパ駐在員の問題についてネゴシエーションしました。僕のチームはアメリカ本社側で僕がCEO役、他の2人がカルチャル・アドバイザー役、そして相手チームはヨーロッパ側で1人がヨーロッパ社長役、もう1人がカルチャル・アドバイザー役でした。
僕のチームはアメリカ人2人と日本人1人、相手チームは中国人2人だったのですが、僕と相手チームはプロジェクト・リーダーをアメリカ人駐在員からヨーロッパ・スタッフと入れ替えるという考えで一致したのに対して、僕のチームメートはアメリカ人駐在員にもっとチャンスを与えるべきという考えだったので、ディスカッション中に休憩をとってチーム内で意見調整を行いました。実は、今回のディスカッションではチームメートの一人が急用のため事前のミーティングが不十分に終わってしまったのです。これは会社全体の問題であって個人の問題でないという僕に対して、チームメートはアメリカ人駐在員が成果 をあげられないのは彼に対するサポートが足りないからで、彼にチャンスを与えないのは不公平だという意見でした。
結局、アメリカ人駐在員へのサポートを強化するとともに、彼の後継としてヨーロッパ・スタッフを米国で研修させるということで決着しました。共通 の目標を設定するとか、議論のもとになっている仮定を明らかにするとか、授業で習ったことをプラクティスで体験し、後からビデオを見て分析することによって、実際に使える交渉能力を身につけることが出来るような気がします。
Strategy and Organizational Consulting (Wed, 6:00 to 10:00)
Requirement For Proposal (RFP) やProject Planningなどコンサルティングの仕事に関する説明が続いています。MischeさんはConsulting会社の社長ですが、Consultingの授業は今回が初めてなので、授業が間延びすることがままあります。少し物足りなく思う生徒も多いようです。来週からは生徒をコンサルタント役にして、講義で習ったことを実演させるということなので、授業が活発になることを期待しています。 なお、Mischeさんのお父さんは軍人で、彼自身も兵役経験があるので、テキストには「孫子の兵法」も入っています。
このようにして8月上旬まで夏学期の授業は続くのですが、授業の話ばかりでは面 白くないので、次回は授業の合間の息抜き(ロサンゼルス観光案内?)についてお話します。