Campus Report 2003

関 伸彦 to Sloan School of Management, Massachusett Institute of Technology(全28回)

MBAホルダーへの道

Vol.17 日本でのインターンももうすぐ終了

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またまた大変ご無沙汰しております。今回は、今私が行っているインターンシップについて書きたいと思います。

前回の先学期のレビューは英語に関する点のみで、肝心の授業に関してのレビューができていないのですが、現状の興味を優先します(すっかり日本の社会人モードになって、毎日スーツを着て働いているので、先学期の出来事を忘れかけているという話もありますが...)。

さて、私が日本にやってきて早くも2ヶ月が経過し、それと共に、2.5ヶ月のインターンも終了に向っております(残り1週間)。

実は、このインターンが始まる前には、日本企業は総じてインターンの使い方に慣れていない(実際、私がインターンをさせてもらっている会社も今年で2年目)ことが想定されるため、色々と不安があったのですが、それらは全て杞憂に終わりました。

というのも、今回私は、会社全体の技術戦略を考えるという部署に配属されたのですが、そこでの上司が、私のようなコンサル出身・MBA持ち、という人材の使い方に非常に長けていたためです。この上司もMBAホルダーであり、かつコンサルティング会社と仕事もされたことがある方だったのです(もちろん、それ以外にこの方の、資質というのも大きな要因でしょうが)。

プロジェクト内容に関しても、とある技術(現在巷をにぎわせています)に関して、その事業化に対して全社的に取り組むべきか、またその事業化に際して研究所で取り組むべき技術開発はどのようなものか、という非常にやりがいのテーマを与えて頂きました。さらに、私がプロジェクトを進める上で必要だと思うリソース(各種情報データベース、社内ヒアリングなど)は、全て私の希望通 りにセットアップして下さり、プロジェクト開始の翌週からは各地へと出張する、という、当初は想定していなかった、充実した日々になりました。

その後は、これまでコンサルティング会社でやってきたように仕事を進めることができ、中間報告では、上司だけでなく、R&D部門のトップ、R&D部門にある企画部署の長の方にも喜んで頂くことができました。「これまでと同じように仕事ができた」というと、「せっかくのインターンなのに、同じことをしたのではもったいない」と言う方がいるかもしれませんが、私の考えは全く違います。

確かに投資銀行などに行って、これまでと全く違うことをやるのも面 白いのかもしれませんが、将来のキャリアビジョンと関係の薄いことをやっては、「単に面 白かった」というだけで終わってしまいがちです。むしろ、「これまでと同じように仕事ができた」というのは、私にとっては非常に衝撃的なことだったのです。

これまで私は、コンサルティング会社に発注されるプロジェクトというのは、事業会社にとっては、ある意味非日常であり、普段はもっとオペレーションよりな案件を取り扱っているため、事業会社の企画系部門では、コンサル会社とは異なるスキルが求められると考えていたのです。

ただ、今回のインターンでは「私にあるのはコンサル的なスキルしかない」という考えの下、敢えて全くコンサルでやっていた通 りの進め方で検討したのですが、上記のように、受け容れてもらえたばかりでなく、「このように戦略的な考え方で事業化の検討ができるというのは素晴らしい」とお褒めの言葉まで頂いてしまいました(社外の人間へのリップサービス、という面 もあるのかもしれませんが)。

さらに驚いたのは、この技術の事業化検討が1ヵ月半ぐらいで落ち着いてきたため、その後は追加で2つの案件の検討もアサインして頂いたのですが、この2つがまた、まさにコンサル会社が取り組むような案件だったことです。

そしてこれらは、実はこの会社の副社長の問題意識そのものであり、これが私の上司に直接持ちかけられたものだったということも知りました(私の上司は役職をもう1つ兼任されており、そちら側のプロジェクトのため、技術戦略との関係は薄い反面 、より経営層の問題意識に近かった)。

ただし、進めるうちに、これらはむしろコンサル会社がやりたくてもなかなか手がけられない案件だと感じるようになりました(上司も同様のコメント)。企業が抱える案件には、外部に出しやすいものと出しにくいものがあるの思うのですが、これらは、社内の事情に精通 している必要があるため、外部に出しにくい類のプロジェクトだったのです(このため私1人ではなく、常に上司とディスカッションしながら進める必要があった)。

また、コンサル会社に発注するためには、ある程度の長い期間(最低でも2ヶ月程度)の案件にする必要があるのですが、これらはまだ「悩み」という程度のものだったので、戦略的な案件ではあるのですが、まだそこまでの大掛かりな検討は要しない、という性質のものでもありました。

大企業で経営企画などをされている方には当たり前なのかもしれませんが、こうした案件が大企業内には、実際にごろごろしており、それが実際に(部署に依っては)日常的に下りてくる、ということが肌感覚で分かったことは非常に大きな収穫でした。

また、これまでコンサルティング会社でやってきたプロジェクトというのは、企業の戦略に関するものではあるけれども、外部に出しやすく、かつ、ある程度の大掛かりな検討を要する(逆に重要度が高い、とも言える)ものに限られるのだ、ということが分かったことも...。

このように色々な意味で有意義だったインターンもあと1週間で終わりです。ぽっと外部からやって来た、短期間しかいない人間に、特に制限をつけずに色々なもの見せてくれ、まるで通 常の社員のように扱ってくれた上司、そして部署の皆さんには、本当に感謝しても感謝しきれません。

私の今回の主な取組みだった技術の事業化検討は、単なるインターン用のプロジェクトとして終わるのではなく、R&Dの現場の方に引き継がれ、技術的実現性の検討が今後行われる予定です。この件をはじめとして、私が検討した3つの案件を、私の上司と所属部署の役に立つものとすることで恩返しをしようと頑張ってきました。私の面 倒を見て下さった方々が、実際にこのように感じていてくれることを願っています。

蛇足ですが、この企業でのインターンプロジェクトに参加した日本人MBAは私1人でした。日本でMOTが注目されている今、私と同じように日本の製造業の国際競争力強化に貢献したいと思っているMBA生は沢山いるのではないかと考えていたので、少し残念でした。

確かに支給額は外資系企業のインターンに比べると劣りますが、幾つかの日系製造業もこういった素敵な試みをしているので、これからMBAでインターンをされる方も実際に参加することで応援してあげてくれると非常に嬉しいですね。

さて、今後の私の予定ですが、8/6にインターンを終了し、東京に1週間ほど滞在した後に、8/15に日本を発ちます。その後は父親をアメリカ旅行に連れて行きながら、西海岸を経由して8/21にボストンに戻る予定です。

実は今回のインターンへの参加を決めるに際して、2年間という少ない期間中に日本で3ヶ月程度の期間を過ごすことには、それなりに抵抗があったのですが、今となっては戻ってきて良かったと思います。それは、アメリカで生活し、MBAで勉強できていることの素晴らしさを再度実感できたためです。これで9月からの授業も非常にフレッシュな気分で受けることができそうで、今から非常に楽しみにしています。

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